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細胞・組織内酸素濃度測定のための高感度近赤外りん光イリジウム錯体 新技術説明会

国内特許コード P150012275
整理番号 S2013-1411-N0
掲載日 2015年9月4日
出願番号 特願2013-244120
公開番号 特開2015-101567
出願日 平成25年11月26日(2013.11.26)
公開日 平成27年6月4日(2015.6.4)
発明者
  • 吉原 利忠
  • 小野寺 研一
  • 菊池 俊毅
  • 飛田 成史
出願人
  • 国立大学法人群馬大学
発明の名称 細胞・組織内酸素濃度測定のための高感度近赤外りん光イリジウム錯体 新技術説明会
発明の概要 【課題】細胞や組織などの酸素濃度を効率よく測定でき、りん光寿命の長い化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表される化合物を用いて酸素濃度を測定する。



[R1は水素、ハロゲン等、R2はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~6の炭化水素基を、nは1~5の整数を示す]
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要



生体内における低酸素環境は、我国の3大死亡原因であるがん、脳卒中、心筋梗塞などで共通して観測される。そのため、細胞および組織中の酸素濃度を非侵襲的にリアルタイムで測定する方法の開発は、細胞生物学や医療の分野において重要な課題である。

生体組織中における酸素濃度の定量方法としてこれまで(1)微小電極を組織に挿入して測定する方法、(2)常磁性プローブ分子のESR信号を用いる方法、(3)ニトロイミダゾール系プローブ分子の還元反応を用いる方法、(4)水溶性ポルフィリン、ルテニウム錯体の発光を用いる方法が知られている。(1)の微小電極を用いる方法は、電極近傍の一点における酸素分圧しか測定できず、また、侵襲性であるという欠点を持つ。(2)のESR信号に基づく方法ではリアルタイムでの酸素濃度計測はできない、(3)のニトロイミダゾール系薬剤を用いる方法は低酸素細胞内でニトロイミダゾールが還元されて細胞内タンパク質に結合しトラップされることを利用するが、この方法では、薬剤の代謝に時間を要するため、薬剤投与後数時間経過しないとデータが得られない、という欠点がある。一方、(4)の方法は、水溶性ポルフィリン誘導体やルテニウム錯体のりん光寿命が血中酸素濃度に依存して変化する(消光を受ける)ことを利用して酸素濃度を定量する方法である。この方法は、非侵襲で組織における酸素分圧を可視化できるという大きな利点を有するが、試薬が水溶性であるため、得られるデータは血中酸素濃度に限られる(非特許文献1)。





そこで、本発明者らのグループは、イリジウム錯体(BTP)の室温りん光(強度、寿命)を用いた生体組織中における酸素濃度計測方法を開発した(特許文献1)。BTPのりん光強度、寿命の測定から、リポソーム膜中の酸素濃度の定量、がん細胞を用いたりん光イメージング、担がんマウス中の腫瘍の可視化に成功した(非特許文献2)。さらに、近赤外光領域にりん光を示すイリジウム錯体BTPHSAを開発し、皮膚から約6-7mmにある腫瘍の可視化にも成功した(非特許文献2、特許文献2)。

しかしながら、BTPHSAは、りん光寿命が2.0μsと短く酸素応答性が低いため、正常組織と低酸素組織を区別することが難しい。一般に、近赤外光領域に発光(蛍光、りん光)を示す化合物の発光寿命は、エネルギーギャップ則に従い短寿命化する傾向にあり、室温でμs以上の発光寿命を与えるイリジウム錯体はほとんどない(非特許文献3)。

【化1】




産業上の利用分野



本発明は、新規イリジウム錯体およびそれを用いた酸素濃度測定試薬、癌診断薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(I)で表される化合物。
【化1】


1はそれぞれ独立に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、又は炭素数1~20の炭化水素基を、R2はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~6の炭化水素基を、nは1~5の整数を示す。

【請求項2】
下記いずれかの化合物である、請求項1に記載の化合物。
【化2】



【請求項3】
請求項1または2に記載の化合物を含む酸素濃度測定試薬。

【請求項4】
請求項1または2に記載の化合物を含む癌診断薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013244120thum.jpg
出願権利状態 公開
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