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有孔鋳造品及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P150012362
整理番号 2012-3JP
掲載日 2015年10月14日
出願番号 特願2014-538532
出願日 平成25年9月25日(2013.9.25)
国際出願番号 JP2013075916
国際公開番号 WO2014050892
国際出願日 平成25年9月25日(2013.9.25)
国際公開日 平成26年4月3日(2014.4.3)
優先権データ
  • 特願2012-210445 (2012.9.25) JP
発明者
  • 羽賀 俊雄
出願人
  • 学校法人常翔学園
発明の名称 有孔鋳造品及びその製造方法 コモンズ
発明の概要 鋳造型内に鋳造材料の溶湯を注湯後、前記鋳造型内に配置された棒状型を引き抜くことで、前記鋳造材料中の前記棒状型のあった部分に孔を形成する有孔鋳造品の製造方法であって、前記鋳造材料を10MPa未満で注湯する注湯ステップ、前記棒状型の近傍の前記鋳造材料の温度をTp(℃)、前記棒状型を引抜き中又は引抜き後に孔壁が崩落せず、且つ、液相が前記孔中に浸み出して前記孔を埋めない上限の温度をTh(℃)、引抜きの下限温度をTx(℃)、融点、共晶温度または包晶温度の何れか低い方をTs(℃)とすると、Tx≦Tp≦Th(但し、Tx=Ts-d、0<d<100)である温度範囲で前記鋳造材料から前記棒状型を引き抜く、または、Ts<Tp≦Thの温度範囲で孔径を拡大する拡径を開始した後、前記鋳造材料から前記棒状型を引き抜く、引抜ステップ、及び、前記鋳造型から鋳造品を取り出すステップ、を有する。
従来技術、競合技術の概要


ヒートシンク、衝撃吸収材や軽量材などに用いられる金属材料として、ポーラス材(多孔質材)が提案されている(非特許文献1参照)。
この種のポーラス材は多孔質であるが故、比表面積が大きく、通気性や通水性がよく、熱特性にすぐれることからヒートシンクへの用途が期待されている。
また、上記ポーラス材は、低密度であり、軽量であることから、衝撃吸収材や軽量材への用途が期待されている。



一般的に、上記ポーラス材は、溶湯にガス(発泡剤等)を溶解させて、凝固時にガスを放出して気泡化させることで作製される(所謂「発泡法」)。このため、孔の大きさや位置などを調整することは困難であり、また、この操作を行なうためには真空容器等が必要となり、製造装置が高価であると共に、その生産性を高めることも難しい。



また、溶融金属材料の凝固方向を制御することで、気泡の成長方向を制御し、長孔を形成したロータス(蓮根)型ポーラス材も提案されている(同文献)。
しかしながら、この場合においても、孔の長さや位置などを調整することは困難であり、材料を貫通する孔を形成することもできない。



一方、金属材料に貫通孔又は有底孔(以下単に「孔」と称する)を形成する方法として、特許文献1乃至特許文献5が提案されている。これら特許文献は、ダイキャスト法を利用したものである。



より詳細には、これら特許文献では、ダイキャスト金型内にジェット噴流等により鋳造材料の溶湯を射出して充填し、50~100MPa以上の鋳造圧力で維持した状態にて、金型の型開き方向と平行な向きに鋳抜きピンを挿入し、溶湯が凝固する前に鋳抜きピンを引き抜くことで孔を形成している。なお、特許文献5では、金型の型開き方向と垂直な向きに鋳抜きピンが挿入されている。



さらに、特許文献6では、砂型を含む鋳型内に鋳抜きピンが設けられた状態で、鋳型に溶湯を注湯し、鋳抜きピンを冷却しつつ100Hz以上で振動させながら孔を形成する方法が提案されている。

産業上の利用分野


本発明は、貫通孔又は有底孔を有する鋳造品の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
鋳造型内に鋳造材料(但し、Al-Mg合金及びAl-Si-Mg合金を除く)の溶湯を注湯後、前記鋳造型内に配置された棒状型を引き抜くことで、前記鋳造材料中の前記棒状型のあった部分に孔を形成する有孔鋳造品の製造方法であって、
前記鋳造材料を10MPa未満で注湯する注湯ステップ、
前記棒状型の近傍の前記鋳造材料の温度をTp(℃)、前記棒状型を引抜き中又は引抜き後に孔壁が崩落せず、且つ、液相が前記孔中に浸み出して前記孔を埋めない上限の温度をTh(℃)、引抜きの下限温度をTx(℃)、融点、共晶温度または包晶温度の何れか低い方をTs(℃)とすると、
Tx≦Tp≦Th(但し、Tx=Ts-d、0<d<100)である温度範囲で、前記鋳造材料から前記棒状型を引き抜く、または、Ts<Tp≦Thの温度範囲で孔径を拡大する拡径を開始した後、前記鋳造材料から前記棒状型を引き抜く、引抜ステップ、
及び、
前記鋳造型から鋳造品を取り出すステップ、
を有することを特徴とする有孔鋳造品の製造方法。

【請求項2】
前記鋳造材料は、Al-Si系合金、又は、Al-Cu系合金であり、前記dは5℃である、
請求項1に記載の有孔鋳造品の製造方法。

【請求項3】
前記鋳造材料は、Al-Mn系合金であり、前記dは90℃である、
請求項1に記載の有孔鋳造品の製造方法。

【請求項4】
前記鋳造材料は、Cu-Zn系合金であり、前記dは50℃である、
請求項1に記載の有孔鋳造品の製造方法。

【請求項5】
前記鋳造材料は、純Alであり、前記dは115℃である、
請求項1に記載の有孔鋳造品の製造方法。

【請求項6】
前記鋳造材料は、純Cuであり、前記dは18℃である、
請求項1に記載の有孔鋳造品の製造方法。

【請求項7】
鋳造型内にAl-Mg合金の溶湯を注湯後、前記鋳造型内に配置された棒状型を引き抜くことで、前記鋳造材料中の前記棒状型のあった部分に孔を形成する有孔鋳造品の製造方法であって、
前記鋳造材料を10MPa未満で注湯する注湯ステップ、
前記棒状型の近傍の前記鋳造材料の温度をTp(℃)、前記棒状型を引抜き中又は引抜き後に孔壁が崩落せず、且つ、液相が前記孔中に浸み出して前記孔を埋めない上限の温度をTh(℃)、引抜きの下限温度をTx(℃)、固相線温度をTs(℃)とすると、
Tx≦Tp≦Th(但し、Tx=Ts-d、80<d<110)である温度範囲で、前記鋳造材料から前記棒状型を引き抜く、または、Ts<Tp≦Thの温度範囲で孔径を拡大する拡径を開始した後、前記鋳造材料から前記棒状型を引き抜く、引抜ステップ、
及び、
前記鋳造型から鋳造品を取り出すステップ、
を有することを特徴とする有孔鋳造品の製造方法。

【請求項8】
鋳造型内にAl-Si-Mg合金の溶湯を注湯後、前記鋳造型内に配置された棒状型を引き抜くことで、前記鋳造材料中の前記棒状型のあった部分に孔を形成する有孔鋳造品の製造方法であって、
前記鋳造材料を10MPa未満で注湯する注湯ステップ、
前記棒状型の近傍の前記鋳造材料の温度をTp(℃)、前記棒状型を引抜き中又は引抜き後に孔壁が崩落せず、且つ、液相が前記孔中に浸み出して前記孔を埋めない上限の温度をTh(℃)、引抜きの下限温度をTx(℃)、固相線温度または共晶温度をTs(℃)とすると、
Tx≦Tp≦Th(但し、Tx=Ts-d、5<d<110)である温度範囲で、前記鋳造材料から前記棒状型を引き抜く、または、Ts<Tp≦Thの温度範囲で孔径を拡大する拡径を開始した後、前記鋳造材料から前記棒状型を引き抜く、引抜ステップ、
及び、
前記鋳造型から鋳造品を取り出すステップ、
を有することを特徴とする有孔鋳造品の製造方法。

【請求項9】
前記鋳造型内に配置された棒状型は、長手寸法をa(mm)、長手方向に垂直な断面積をb(mm)とすると、
15≦a/b、b≦25
である請求項1乃至請求項8の何れかに記載の有孔鋳造品の製造方法。

【請求項10】
鋳造品中に孔を有する有孔鋳造品であって、
前記孔の孔壁の内面と、該内面よりも1mm内部との間に組織の急激な変化がないことを特徴とする有孔鋳造品。

【請求項11】
前記孔は、長手寸法をa(mm)、長手方向に垂直な断面積をb(mm)とすると、
15≦a/b、b≦25
であることを特徴とする請求項10に記載の有孔鋳造品。

【請求項12】
前記鋳造品は、Al-Siであり、Si≧15質量%である、
請求項請求項10又は請求項11に記載の有孔鋳造品。

【請求項13】
前記鋳造品は、Al-SiCであり、SiC≧10体積%である、
請求項10又は請求項11に記載の有孔鋳造品。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014538532thum.jpg
出願権利状態 公開


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