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動き追従X線CT画像処理方法および動き追従X線CT画像処理装置 UPDATE 外国出願あり

国内特許コード P150012424
整理番号 3566
掲載日 2015年10月16日
出願番号 特願2013-550113
登録番号 特許第6044046号
出願日 平成24年12月18日(2012.12.18)
登録日 平成28年11月25日(2016.11.25)
国際出願番号 JP2012008088
国際公開番号 WO2013094186
国際出願日 平成24年12月18日(2012.12.18)
国際公開日 平成25年6月27日(2013.6.27)
優先権データ
  • 特願2011-276545 (2011.12.18) JP
発明者
  • 前田 新一
  • 田中 匠
  • 石井 信
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 動き追従X線CT画像処理方法および動き追従X線CT画像処理装置 UPDATE 外国出願あり
発明の概要 動きとCT画像を同時に推定して、モーションアーティファクトを低減できる、動き追従X線CT画像処理方法およびX線CT画像処理装置を提供する。
【解決手段】被計測対象物の動きとX線吸収係数に関する事前知識をおいて統計推定を行うX線CT画像処理方法であって、被計測対象物が時間と共に滑らかに変化することを仮定し、動きに関する第1の確率モデル(全時刻の被計測対象物の事前知識)と観測に関する第2の確率モデル(全時刻の投影像の観測モデル)を定義するステップと、上記の第1の確率モデルと第2の確率モデルの両方に依存した統計推定を行うステップを備える。最初から統計推定を行う確率モデルとして、被計測対象物の動きに関する第1の確率モデルと観測に関する第2の確率モデルを定義して、それらの確率モデルに基づいた推論を行なうことで、動きとCT画像を同時に推定する。
従来技術、競合技術の概要


X線CTは、非侵襲・非破壊で内部構造を知ることができる強力な手法として医療用途、欠陥検査などの産業用途など幅広く用いられている。このX線CTによる内部構造の再構成(CT画像)は、通常、内部構造を知りたい対象物が静止していることを仮定して行われてきた。しかしながら、医療用のX線CTで対象となるもののうち、心臓・血管や肺、乳幼児などに関しては動きを完全に止めることは困難である。このような動きのある物体に対して、従来通り、静止していることを想定したX線CTアルゴリズムを適用すると、モーションアーティファクトとよばれる偽像が生じることが知られている。
日本では、ここ10年ほど、心筋梗塞、狭心症などの心疾患が死因の2位を占めており、アメリカでは心疾患が死因の1位であるなど心疾患は国内外で対応が求められている疾患であり、その最も有効な対応策の一つが心疾患の異常の早期発見にあるとされるため、特に心臓のX線CTにおける正確なCT画像再構成が求められている。



従来から、モーションアーティファクトを低減させるための技術は、その応用上の重要性から主に心臓を対象として提案されている。例えば、図14に示すように、心臓を対象としたX線CTにおいて、撮像対象を高速にスキャンすることによって撮像時間を短くし、モーションアーティファクトを低減する先行技術1(例えば非特許文献1を参照)が知られている。また、図15に示すように、心電図に基づく心位相の同期によりCT画像を再構築する先行技術2(例えば非特許文献2~4を参照)が知られている。さらに、心臓の動き推定に基づく動き修正することによりCT画像を再構築する先行技術3(例えば非特許文献5~9を参照)が知られている。



一方、X線は強力であれば、再構成画像のSN比が高いことから、X線被曝量の低減とSN比はトレードオフの関係がある。より低いX線被曝量で従来と同程度のSN比の再構成画像を得る技術とは、従来と同じX線強度,撮像枚数でも解像度の高い画像が得られるという解像度向上を図る技術や、従来と同じX線強度や解像度でも、より撮像枚数を減らして撮像時間を短縮できる撮像時間の短縮を図る技術や、従来と同じ解像度でもX線強度を弱めて被曝量を減らせる被曝量の低減を図る技術、従来と同じX線強度や解像度でも再構成画像に含まれるノイズを低減できるノイズ除去を図る技術、従来と同じX線強度や解像度でも再構成画像のコントラスト分解能(再構成画像を何階調で表せるか、すなわち、X線吸収係数の精度)を向上するコントラスト分解能の向上を図る技術がある。



また、上記の従来技術では、統計推定を行うものと統計推定を行わないものに大きく2つに分類できる。統計推定を行わない従来技術としては、画像再構成法の主流であるフィルター補正逆投影法(FBP:Filtered Back Projection)が知られている。FBPは、撮像対象に対して色んな方向からX線を照射して、その投影像(X線の吸収像、投影像のセットをシノグラムと呼ぶ)を得た後、得られた投影像を逆方向に投射して画像再構成する際に、シノグラムに周波数領域上でフィルターをかけボケ除去を行う画像再構成法である。



一方、CT画像のように撮像対象の物体を異なる位置・角度から撮影した投影画像を複数枚用意できる場合、それら複数の投影画像の情報を処理することで、元の物体の断面像を再構成できることが知られている。投影画像を使用して元の物体の断面像を復元する画像再構成法のうち統計推定を行なう従来技術としては、MAP(maximum a posteriori)推定法,ベイズ推定法が知られている。

産業上の利用分野


本発明は、被計測対象物の動きに追従できるX線CTアルゴリズム、そのアルゴリズムを有するプログラムおよび該プログラムが搭載されたX線CT装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被計測対象物X線吸収係数に関する事前知識を設定し統計推定を行うX線CT画像処理方法であって、
被計測対象物が時間と共に滑らかに変化するとし前記事前知識を第1の確率分布で設定するステップ
前記被計測対象物のX線吸収係数に対してどのようなX線投影像が観測されるのが尤もらしいかを第2の確率分布で設定するステップと、
上記の第1の確率分布と第2の確率分布の両方に依存した統計推定を行うステップと、
を備えることを特徴とする動き追従X線CT画像処理方法。

【請求項2】
被計測対象物を構成する複数組織の特性に基づいて表現されるX線吸収係数に関する事前知識を設定し統計推定を行うX線CT画像処理方法であって、
前記特性が動きの連続性を含み、
時間と共に変化する前記被計測対象物に関する前記事前知識を第1の確率分布で設定するステップと、
前記被計測対象物のX線吸収係数に対してどのようなX線投影像が観測されるのが尤もらしいかを第2の確率分布で設定するステップと、
上記の第1の確率分布と第2の確率分布の両方に依存した統計推定を行うステップと、
を備えることを特徴とするX線CT画像処理方法。

【請求項3】
1)前記第1の確率分布が、
再構成画像の画素毎に定義されるパラメータであって、
再構成画像が時間的に連続する度合いを表現するパラメータによって特徴付けられる確率分布で表現され、
2)前記第2の確率分布が、
再構成画像が仮に既知であると仮定した時に、その再構成画像からどのような投影像が観測されると期待されるかについて記述した確率分布で表現される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の動き追従X線CT画像処理方法。

【請求項4】
前記第1の確率分布は、再構成画像の隣接画素の空間的相関によって更に表現されたことを特徴とする請求項に記載の動き追従X線CT画像処理方法。

【請求項5】
前記第1の確率分布は、再構成画像の各画素の値が組織に依存して特定の値をとりやすいことを表現する確率分布と組織も同様に時間的に連続に変位することによって更に表現されたことを特徴とする請求項に記載の動き追従X線CT画像処理方法。

【請求項6】
1)投影画像と少なくともX線強度を含む計測条件が入力されるステップと、
2)前記投影画像に観測されるフォトンに関する物理過程が確率分布で定義されるステップと、
3)被計測対象物の動きに関する第1の確率分布が、被計測対象物が時間と共に滑らかに変化するとし、その時間的に連続する度合いが定義されるパラメータによって表現される確率分布で定義されるステップと、
4)観測に関する第2の確率分布再構成画像からどのような投影像が観測されると期待されるかについて記述した確率分布で定義されるステップと、
5)上記の第1の確率分布と第2の確率分布の両方に依存して、事後確率の期待値推定(ベイズ推定)もしくは事後確率の最大化推定(MAP推定)により画像再構成及び組織推定が行われるステップと、
を備えたことを特徴とする動き追跡X線CT画像処理方法。

【請求項7】
被計測対象物X線吸収係数に関する事前知識を設定し統計推定を行うX線CT画像処理装置であって、
被計測対象物が時間と共に滑らかに変化するとし前記事前知識を第1の確率分布で設定する手段
前記被計測対象物のX線吸収係数に対してどのようなX線投影像が観測されるのが尤もらしいかを第2の確率分布で設定する手段と、
上記の第1の確率分布と第2の確率分布の両方に依存した統計推定を行う統計推定手段と、
を備えることを特徴とする動き追従X線CT画像処理装置。

【請求項8】
1)前記第1の確率分布が、
再構成画像の画素毎に定義されるパラメータであって、
再構成画像が時間的に連続する度合いを表現するパラメータによって特徴付けられる確率分布で表現され、
2)前記第2の確率分布が、
再構成画像が仮に既知であると仮定した時に、その再構成画像からどのような投影像が観測されると期待されるかについて記述した確率分布で表現される、
ことを特徴とする請求項に記載の動き追従X線CT画像処理装置。

【請求項9】
前記第1の確率分布は、再構成画像の隣接画素の空間的相関によって更に表現されたことを特徴とする請求項に記載の動き追従X線CT画像処理装置。

【請求項10】
前記第1の確率分布は、再構成画像の各画素の値が組織に依存して特定の値をとりやすいことを表現する確率分布と組織も同様に時間的に連続に変位することによって更に表現されたことを特徴とする請求項に記載の動き追従X線CT画像処理装置。

【請求項11】
請求項6の動き追従X線CT画像処理方法の各ステップを、
コンピュータに実行させるための動き追従X線CT画像処理プログラム。

【請求項12】
請求項11の動き追従X線CT画像処理プログラムが搭載されたX線CT画像処理装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
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