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電気銅の製造方法 外国出願あり

国内特許コード P150012431
整理番号 3990
掲載日 2015年10月16日
出願番号 特願2013-045806
公開番号 特開2014-173116
登録番号 特許第5612145号
出願日 平成25年3月7日(2013.3.7)
公開日 平成26年9月22日(2014.9.22)
登録日 平成26年9月12日(2014.9.12)
発明者
  • 下川 公博
  • 邑瀬 邦明
  • 北田 敦
  • 糟野 貴史
出願人
  • パンパシフィック・カッパー株式会社
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 電気銅の製造方法 外国出願あり
発明の概要 【課題】電解液のAg濃度を良好に抑制することでAg品位の低い電気銅を製造する方法を提供する。
【解決手段】Agを含む粗銅をアノードとして用い、アノード電位をAg溶出電位に対して相対的に低い電位に保持しながら、硫酸酸性下で電解を行う工程を含む電気銅の製造方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


通常、電気銅の製造においては、銅品位が99%程度に精製された粗銅を用い硫酸系電解液中で電解精製している。粗銅中に不純物として含まれる金や銀といった貴金属はアノードスライムとして沈殿し、これらの回収率を上げることがプロセス全体の利益の向上につながる。



もし、貴金属がアノードスライムに移行せず、電気銅中に取り込まれることがあれば、それは製品としての貴金属のロスとなることから、電気銅中のAg品位を低減するための有用な技術が求められている。現在、パンパシフィック・カッパー株式会社佐賀関製錬所では、電気銅中の銀品位(銀含有量)は10ppm程度である。これを5ppmにまで低減できれば、年間1トンの銀の増産につながると試算される。



Agが電気銅中に取り込まれる原因として、アノードスライムの機械的な「巻き込み」も考えられるが、電解液に溶解したAgイオンがカソードで還元電着することも考えられる。電解液中のAgイオンを電解スライム化して電気銅中のAg品位を低減する方法の一つとして、電解液に微量の塩化物イオンを添加し、塩化銀の形でAgを電解スライムとして沈澱採取する方法が知られており、電解液中の塩化物イオン濃度を30mg/Lより高く60mg/L以下とし、且つ、カソード近傍の電解液温度を55℃以下に調整することで、塩化銀の溶解度を低下させ、銀イオンのスライム化を促進する方法が知られている(特許文献1)。



このように、電気銅中のAg品位を抑制する方法は知られているものの、そもそもAgの溶出機構は十分に解明されていなかった。特許文献2には硫酸電解浴において電気銅を陽極としての再電解により高純度電気銅を製造するに当たり、電解液中の溶存酸素を3.0mg/L以下に保持することが提示されている。しかしながら、当該技術は、粗銅をアノードとして電気銅を製造する場合と条件が異なる。

産業上の利用分野


本発明は電気銅の製造方法に関し、とりわけ電解液のAg濃度を抑制することでAg品位の低い電気銅を製造するのに有用な方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Agを含む粗銅をアノードとして用い、アノード電位をAg溶出電位に対して相対的に低い電位に保持しながら、粗銅中に、Cuより卑な金属を存在させることで、Agの浸漬電位を低下させた状態で、且つ、硫酸酸性下で電解を行う工程を含む電気銅の製造方法。

【請求項2】
前記金属が、Pbである請求項に記載の電気銅の製造方法。

【請求項3】
前記金属の品位を増加させた前記粗銅をアノードとして用いて電解を行う請求項1又は2に記載の電気銅の製造方法。

【請求項4】
前記アノードとして用いる粗銅におけるPb品位(ppm)とAg品位(ppm)との比Pb/Agが0.5以上である請求項に記載の電気銅の製造方法。

【請求項5】
前記アノードとして用いる粗銅におけるPb品位(ppm)とAg品位(ppm)との比Pb/Agが2.0以上である請求項に記載の電気銅の製造方法。

【請求項6】
前記アノードとして用いる粗銅におけるPb品位(ppm)とAg品位(ppm)との比Pb/Agが3.0以上である請求項に記載の電気銅の製造方法。

【請求項7】
前記アノードとして用いる粗銅におけるPb品位(ppm)とAg品位(ppm)との比Pb/Agが5.0以上である請求項に記載の電気銅の製造方法。

【請求項8】
解液中にAgを含む殿物が存在しており、前記殿物中のAgの粒子表面の電位を卑な方向にシフトさせる、Agよりも卑な金属を電極以外の形態で電解液中に固体で存在させ、前記殿物中のAgと電気的に導通した状態で前記電解を行う請求項1~のいずれかに記載の電気銅の製造方法。

【請求項9】
前記殿物中のAgの粒子表面の電位を卑な方向にシフトさせる、Agよりも卑な金属が、Pb及びCuからなる群から選択される1種又は2種である請求項に記載の電気銅の製造方法。

【請求項10】
前記電解は電解槽内で行われており、前記電解槽の電解液と接する領域の少なくとも一部が前記金属を用いた材料で形成されている請求項1~のいずれかに記載の電気銅の製造方法。

【請求項11】
前記電解を、Agイオンと結合してAg化合物を形成するイオンを供出する添加剤を含んだ電解液を用いて行う請求項1~10のいずれかに記載の電気銅の製造方法。

【請求項12】
前記添加剤が、チオ尿素及び塩化物イオンからなる群から選択される1種又は2種である請求項11に記載の電気銅の製造方法。

【請求項13】
Agを含む粗銅をアノードとして用い、電解液中の溶存酸素濃度を3mg/L以下に保持しながら、Agイオンと結合してAg化合物を形成するイオンを供出する添加剤であるチオ尿素を含んだ電解液を用いて、硫酸酸性下で電解を行う工程を含む電気銅の製造方法。

【請求項14】
前記電解液中の溶存酸素濃度の制御として、不活性ガスを用いた電解液のバブリングによる脱酸素処理を行う請求項13に記載の電気銅の製造方法。

【請求項15】
前記不活性ガスとして、酸素プラントから廃棄された窒素ガスを利用する請求項14に記載の電気銅の製造方法。

【請求項16】
前記電解は電解槽内で行われており、電解液に酸素を含む気体が気泡として混合することを防ぐ構造を備えた電解液の循環径路を用いて電解を行うことで、前記電解液中の溶存酸素濃度の制御を行う請求項1315のいずれかに記載の電気銅の製造方法。

【請求項17】
前記電解液が、前記添加剤として更に塩化物イオンを含む請求項13~16のいずれかに記載の電気銅の製造方法。
産業区分
  • 冶金、熱処理
  • 合金
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013045806thum.jpg
出願権利状態 登録
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