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パワーアシストロボット装置およびその制御方法

国内特許コード P150012459
掲載日 2015年10月21日
出願番号 特願2012-265712
公開番号 特開2013-138848
登録番号 特許第6032644号
出願日 平成24年12月4日(2012.12.4)
公開日 平成25年7月18日(2013.7.18)
登録日 平成28年11月4日(2016.11.4)
優先権データ
  • 特願2011-266330 (2011.12.5) JP
発明者
  • 八木 栄一
  • 佐藤 元伸
  • 佐野 和男
出願人
  • 国立大学法人 和歌山大学
発明の名称 パワーアシストロボット装置およびその制御方法
発明の概要 【課題】 少ない駆動源で重量物の持ち上げ動作および歩行動作を補助することができるパワーアシストロボット装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】 上体および大腿部の動きを補助するための駆動トルクを発生する2つのパワーアシスト用電動モータ1は、装着者の腰部の左右方向両側近傍にそれぞれ配置される。各下肢アシストアームは、一端部がパワーアシスト用電動モータ1の回転軸に固定され、他端部が大腿部の側部に装着される。装着者の胸部に装着される上体アシストアームと、2つのパワーアシスト用電動モータ1を両端部でそれぞれ保持し、装着者の腰部に装着されるメインフレームとは、上下軸線まわりに回転自在な受動回転軸12および前後軸線まわりに回転自在な受動回転軸13によって連結される。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


日本の農業において、少子高齢化が進んでいる。すなわち、全国の農業従事者の数が減少しつつある中で、60歳以上の農業従事者が220万人まで増加している。また、食料自給率向上が叫ばれており、農作業支援の必要性が高まっている。このような状況の中で、従来の米国型の大型の農業機械化ではなく、狭い日本の農地に適し、さらに山間部農業の活性化や地域再生化に役立つ農作業支援機器として、パワーアシストスーツなどのパワーアシストロボット装置が利用される。



パワーアシストスーツには、軽作業用パワーアシストスーツと重作業用パワーアシストスーツとがある。軽作業用パワーアシストスーツは、軽作業支援として、果物、たとえば桃、柿、みかん、ぶどうおよびキュウイなどの受粉、摘花、摘果、袋掛けおよび収穫などの上向き作業、および、いちごなどの収穫時の中腰作業など、10kg程度以下の軽量物の持ち上げ、持ち下ろしおよび運搬などの作業支援、さらに、平地や傾斜地および階段での歩行や走行支援に用いられる。



重作業用パワーアシストスーツは、重作業支援として、大根やキャベツなど大型野菜の中腰姿勢での収穫作業、ならびに、米袋・収穫物コンテナなど30kg程度の重量物の持ち上げ、積み込み、積み下ろしおよび運搬作業の支援に用いられる。



また、パワーアシストスーツは、農業用以外に工場用として、重量物の運搬作業や長時間継続する一定姿勢での作業などに使用される。さらに、パワーアシストスーツは、介護用として、ベッドから車椅子への人の移乗作業などに使用され、また、リハビリ用として、歩行リハビリ支援用などにも使用することができる。



パワーアシストスーツを駆動する駆動方式には、パッシブ方式およびアクティブ方式がある。パッシブ方式には、バネ式およびゴム式などの方式がある。アクティブ方式には、電動モータ方式、空気圧駆動方式および油圧駆動方式などの方式がある。空気圧駆動方式には、空気圧ゴム人工筋肉、空気圧シリンダ、および空気圧ロータリアクチュエータを用いる方式(たとえば特許文献1,2参照)がある。



また、パワーアシストスーツを制御するアシスト制御方式には、音声入力やスイッチ入力による動作パターン再生方式、表面筋電位信号より筋肉が出そうとするトルクを推定する方式(たとえば特許文献3参照)、表面筋電位信号をトリガ信号として動作パターンを再生する動作パターン再生方式(たとえば特許文献4参照)、パワーアシストスーツを取りつけている装着者の手首部や足首部に作用する力を、センサを用いて計測してフィードバック制御することによって、装着者の動きにパワーアシストスーツを追従させるマスタスレーブ制御方式(たとえば特許文献2,5,6参照)などがある。

産業上の利用分野


本発明は、装着者が行う力作業を支援するパワーアシストロボット装置およびその制御方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
装着者の腰部または股関節の左右方向両側近傍にそれぞれ配置され、装着者の上体および大腿部の動きに追従する方向に、上体および大腿部の動きを補助するための駆動トルクを発生する2つの回転駆動部と、
装着者の胸部および腰部に装着され、前記2つの回転駆動部の回転軸および固定端側のうちのいずれか一方が固定される上体フレームと、
一端部が回転駆動部の回転軸および固定端側のうちのいずれか他方に固定され、他端部が大腿部の側部に装着される2つの大腿部フレームとを含むことを特徴とするパワーアシストロボット装置。

【請求項2】
前記上体フレームは、
装着者の胸部に装着される胸部フレームと、
前記2つの回転駆動部を両端部でそれぞれ保持し、前記2つの回転駆動部間を装着者の腰部の背面に沿って延び、装着者の腰部に装着される腰部フレームと、
胸部フレームと腰部フレームとを前後軸線および上下軸線まわりに回転自在に連結する上体連結部とを含むことを特徴とする請求項1に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項3】
前記回転駆動部は、該回転駆動部の回転軸に固定される内輪部と、内輪部に対して前記回転軸の軸線まわりに回転自在に設けられる外輪部とから構成される軸受部を含み、
前記大腿部フレームの一端部は、前記内輪部に固定され、
前記腰部フレームは、装着者の腰部に密着して装着され、前記外輪部に固定されるサブフレームを含むことを特徴とする請求項2に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項4】
前記胸部フレームは、
装着者の胸部前面で左右軸線方向に延びる胸部前フレームと、
装着者の腰部背面で左右軸線方向に延び、上体連結部によって前記腰部フレームと連結される胸部後フレームと、
胸部前フレームの右端部と胸部後フレームの右端部とを変位自在に連結する胸部右フレームと、
胸部前フレームの左端部と胸部後フレームの左端部とを変位自在に連結する胸部左フレームと、
胸部前フレームの左右軸線まわりに回転自在に連結する胸連結部によって該胸部前フレームに連結され、装着者の胸部に密着して装着されるクッション部とを含むことを特徴とする請求項2または3に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項5】
前記胸部フレームは、
装着者の胸部前面で左右軸線方向に延びる胸部前フレームと、
装着者の腰部背面で左右軸線方向に延び、上体連結部によって前記腰部フレームと連結される胸部後フレームと、
胸部前フレームと胸部後フレームとの距離を調整する調整機構とを含むことを特徴とする請求項2に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項6】
前記胸部フレームは、
胸部前フレームを含む胸部側部分と胸部後フレームを含む腰部側部分とを連結/分離するためのコネクタを含むことを特徴とする請求項5に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項7】
前記腰部フレームは、前記2つの回転駆動部間の距離を調整する腰部調整機構を含み、
前記大腿部フレームは、該大腿部フレームの一端部と他端部との距離を調整する大腿部調整機構を含むことを特徴とする請求項2~6のいずれか1つに記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項8】
前記大腿部フレームは、該大腿部フレームの他端部と大腿部とを左右軸線まわりに回転自在に連結する大腿部連結部を含むことを特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項9】
装着者の上体の左右軸線まわりの回転角度を検出する第1の角度検出部と、
前記2つの回転駆動部にそれぞれ設けられ、各回転駆動部の回転軸の回転角度を検出する第2の角度検出部と、
装着者が装着する靴の靴底部における爪先部分および踵部分にそれぞれ設けられ、予め定める値以上の荷重が爪先部および踵部に作用しているか否かを検出する床反力検出部とをさらに含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項10】
第1の角度検出部によって検出される上体の回転角度、第2の角度検出部によって検出される回転駆動部の回転軸の回転角度、および床反力検出部によって検出される検出結果に基づいて、上体および両大腿部に作用する静的トルク、回転方向および回転に要する回転トルクを算出し、
さらに、算出した静的トルク、回転方向および回転トルクに基づいて、前記2つの回転駆動部が駆動する駆動トルクを算出し、算出した駆動トルクを発生するように、前記2つの回転駆動部を駆動させる駆動制御部をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項11】
前記2つの回転駆動部にそれぞれ設けられ、各回転駆動部の回転軸の回転角度を検出する角度検出部と、
装着者が装着する靴の靴底部における爪先部分および踵部分にそれぞれ設けられ、予め定める値以上の荷重が爪先部および踵部に作用しているか否かを検出する床反力検出部とをさらに含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項12】
角度検出部によって検出される回転駆動部の回転軸の回転角度、および床反力検出部によって検出される検出結果に基づいて、上体および両大腿部に作用する静的トルク、回転方向および回転に要する回転トルクを算出し、
さらに、算出した静的トルク、回転方向および回転トルクに基づいて、前記2つの回転駆動部が駆動する駆動トルクを算出し、算出した駆動トルクを発生するように、前記2つの回転駆動部を駆動させる駆動制御部をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項13】
前記駆動制御部は、前記算出した駆動トルクを、装着者が前記2つの回転駆動部を逆方向に駆動することができる減速比以下の減速比に減少させて、前記2つの回転駆動部に発生させることを特徴とする請求項10または12に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項14】
装着者の個体差を表すパラメータを入力するパラメータ入力部をさらに含み、
前記駆動制御部は、パラメータ入力部によって入力されたパラメータに基づいて、前記駆動トルクを算出することを特徴とする請求項10,12,13のいずれか1つに記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項15】
前記駆動制御部は、第1の角度検出部によって検出される上体の回転角度、第2の角度検出部によって検出される回転駆動部の回転軸の回転角度、および床反力検出部によって検出される検出結果に基づいて、装着者の個体差を表すパラメータを生成することを特徴とする請求項10に記載のパワーアシストロボット装置。

【請求項16】
請求項9に記載のパワーアシストロボット装置の制御方法であって、
第1の角度検出部によって検出される上体の回転角度、第2の角度検出部によって検出される回転駆動部の回転軸の回転角度、および床反力検出部によって検出される検出結果に基づいて、上体および両大腿部に作用する静的トルク、回転方向およびに回転に要する回転トルクを算出する算出ステップと、
算出ステップで算出された静的トルク、回転方向および回転トルクに基づいて、前記2つの回転駆動部が駆動する駆動トルクを算出し、算出した駆動トルクを発生するように、前記2つの回転駆動部を駆動させる駆動ステップとを含むことを特徴とするパワーアシストロボット装置の制御方法。

【請求項17】
請求項11に記載のパワーアシストロボット装置の制御方法であって、
角度検出部によって検出される回転駆動部の回転軸の回転角度、および床反力検出部によって検出される検出結果に基づいて、上体および両大腿部に作用する静的トルク、回転方向およびに回転に要する回転トルクを算出する算出ステップと、
算出ステップで算出された静的トルク、回転方向および回転トルクに基づいて、前記2つの回転駆動部が駆動する駆動トルクを算出し、算出した駆動トルクを発生するように、前記2つの回転駆動部を駆動させる駆動ステップとを含むことを特徴とするパワーアシストロボット装置の制御方法。
国際特許分類(IPC)
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