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生体活性アルミナの製造方法、アパタイト-アルミナ複合材料の製造方法、および生体活性アルミナ コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P150012463
掲載日 2015年10月21日
出願番号 特願2014-145534
公開番号 特開2015-037537
出願日 平成26年7月16日(2014.7.16)
公開日 平成27年2月26日(2015.2.26)
優先権データ
  • 特願2013-148825 (2013.7.17) JP
発明者
  • 樽田 誠一
  • 齋藤 直人
  • 薄井 雄企
  • 青木 薫
  • 植田 直樹
  • 福井 亮太
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 生体活性アルミナの製造方法、アパタイト-アルミナ複合材料の製造方法、および生体活性アルミナ コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】アルミナを主成分とする基材の表面にアパタイトが強固に形成しやすいように改質した生体活性アルミナの製造方法、アパタイト-アルミナ複合材料の製造方法、および生体活性アルミナを提供すること。
【解決手段】生体活性を備えた生体活性アルミナを製造するにあたって、基材形成工程ST1において、アルミナを主成分とする所定形状の基材を形成した後、研磨工程ST2において、基材の表面を研磨して基材の表面を粗面にする。次に、リン導入工程ST3では、加熱したリン酸溶液に基材を接触させて基材の表面にリンを導入する。リン導入工程ST3の後、基材とカルシウムイオン含有溶液とを接触させて基材の表面にカルシウムを導入してもよい。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


アルミナ(Al2O3)は、強度、耐摩耗性、耐熱性、耐食性、熱伝導性等の面で優れていることから、各種分野で使用されている。また、アルミナは、生体親和性を有することから、人工関節の骨頭部分、人工骨、歯科材料等といった生体材料としても使用されている。生体材料とは、怪我や病気などにより本来の機能を果たさなくなった生体や、機能が低下した生体を補助または修復することを目的とし、生体内に用いられる人工材料のことである。



しかしながら、アルミナは、高い生体親和性を示すものの、生体不活性材料として分類されており、骨に対する結合性を示さない。このため、アルミナ製の生体材料は、生体内で骨との結合部分に緩み等の不具合が生じてしまう。骨と化学結合する生体活性を示す材料としてハイドロキシアパタイトがあるが、ハイドロキシアパタイトは、アルミナに比べ強度が非常に低いため、大きな荷重がかかる骨の代替材料として使えない。従って、アルミナに生体活性を付与すれば、より優れた生体材料として応用範囲が広がる。



アルミナ等のセラミックスに生体活性を付与する技術としては、ジルコニア-アルミナ複合体をH3PO4、H2SO4、HClまたはNaOH等の水溶液に浸漬することが提案されている。かかる化学処理を行ったジルコニア-アルミナ複合体を擬似体液に浸漬すると、ジルコニア粒子上にハイドロキシアパタイトが析出することが確認されている(非特許文献1、2)。従って、ジルコニア-アルミナ複合体に上記の化学処理を行えば、ジルコニア-アルミナ複合体に生体活性を付与することができるといえる。



また、バテライト(炭酸カルシウム)粒子をエタノール中に分散させた液にアルミナを浸漬することによってアルミナの表面にバテライト粒子をコーティングすることが提案されている。かかるコーティング処理を行ったアルミナを擬似体液に浸漬すると、アルミナ上にハイドロキシアパタイトが析出することが確認されている(非特許文献3)。従って、アルミナにバテライト粒子をコーティングすれば、アルミナに生体活性を付与することができるといえる。



また、Caイオン/リン酸イオンを含む溶液中に酸化チタンやアルミナ等の基材を浸漬し、基材の表面でカルシウムフォスフェイトを沈殿させることで、生体活性物質のコーティングを行う技術が提案されている(特許文献1、非特許文献4)。なお、非特許文献4には、かかる技術により形成されたコーティング層は、剥がれやすいという欠点を有しているが、熱処理を行うことにより、剥がれやすさが改善されるとともに、熱処理によってリン酸カルシウムがハイドロキシアパタイトに転移すると記載されている。

産業上の利用分野


本発明は、アルミナを主成分とする基材の表面をアパタイトが形成しやすいように改質した生体活性アルミナの製造方法、アパタイト-アルミナ複合材料の製造方法、および生体活性アルミナに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
アルミナを主成分とする所定形状の基材を形成する基材形成工程と、
加熱したリン酸溶液に前記基材を接触させて当該基材の表面にリンを導入するリン導入工程と、
を有することを特徴とする生体活性アルミナの製造方法。

【請求項2】
前記リン導入工程の後、
カルシウムイオン含有溶液に前記基材を接触させて当該基材の表面にカルシウムを導入するカルシウム導入工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の生体活性アルミナの製造方法。

【請求項3】
前記基材形成工程の後、前記リン導入工程の前に、前記基材の表面を研磨して当該基材の表面を粗面にする研磨工程を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の生体活性アルミナの製造方法。

【請求項4】
前記基材では、前記アルミナ中にカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブが含まれていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の生体活性アルミナの製造方法。

【請求項5】
前記基材の表面にカルシウムイオンおよびリン酸水素イオンを含有する処理液を接触させて前記基材の表面の少なくとも一部にアパタイトを形成するアパタイト形成工程を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の生体活性アルミナの製造方法。

【請求項6】
アルミナを主成分とする所定形状の基材を形成する基材形成工程と、
加熱したリン酸溶液に前記基材を接触させて当該基材の表面にリンを導入するリン導入工程と、
前記基材の表面にカルシウムイオンおよびリン酸水素イオンを含有する処理液を接触させて前記基材の表面の少なくとも一部にアパタイトを形成するアパタイト形成工程と、
を有することを特徴とするアパタイト-アルミナ複合材料の製造方法。

【請求項7】
前記リン導入工程の後、前記アパタイト形成工程の前に、
カルシウムイオン含有溶液に前記基材を接触させて当該基材の表面にカルシウムを導入するカルシウム導入工程を行うことを特徴とする請求項6に記載のアパタイト-アルミナ複合材料の製造方法。

【請求項8】
前記基材形成工程の後、前記リン導入工程の前に、前記基材の表面を研磨して当該基材の表面を粗面にする研磨工程を行うことを特徴とする請求項6または7に記載のアパタイト-アルミナ複合材料の製造方法。

【請求項9】
前記基材では、前記アルミナ中にカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブが含まれていることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載のアパタイト-アルミナ複合材料の製造方法。

【請求項10】
アルミナを主成分とする所定形状の基材の表面にリンが導入されていることを特徴とする生体活性アルミナ。

【請求項11】
前記基材の表面は、粗面に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の生体活性アルミナ。

【請求項12】
前記基材の表面にカルシウムが導入されていることを特徴とする請求項10または11に記載の生体活性アルミナ。

【請求項13】
前記基材では、前記アルミナ中にカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブが含まれていることを特徴とする請求項10乃至12の何れか一項に記載の生体活性アルミナ。

【請求項14】
前記基材の表面の少なくとも一部にアパタイトが形成されていることを特徴とする請求項10乃至13の何れか一項に記載の生体活性アルミナ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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