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触媒金属層の製造方法及びグラフェン素材の製造方法

国内特許コード P150012485
掲載日 2015年10月28日
出願番号 特願2014-502206
登録番号 特許第5896494号
出願日 平成25年2月25日(2013.2.25)
登録日 平成28年3月11日(2016.3.11)
国際出願番号 JP2013054762
国際公開番号 WO2013129312
国際出願日 平成25年2月25日(2013.2.25)
国際公開日 平成25年9月6日(2013.9.6)
優先権データ
  • 特願2012-040554 (2012.2.27) JP
発明者
  • 成塚 重弥
  • 丸山 隆浩
出願人
  • 学校法人 名城大学
発明の名称 触媒金属層の製造方法及びグラフェン素材の製造方法
発明の概要 まず、四角形状のc面サファイアからなる基板12を用意し、その基板12の上面の全面に触媒金属としてのニッケルを成膜して触媒金属膜14とする((a)参照)、次に、リソグラフィ法により触媒金属膜14を所定形状の触媒金属膜16にパターニングする((b)参照)。続いて、触媒金属膜16の温度を1000℃まで昇温し1000℃で20分間保持する。そして、触媒金属膜16の温度を5℃/minの速度で1000℃から800℃まで降温し、触媒金属膜16の温度を800℃で15時間保持する。これにより、グレインの大きな触媒金属層17を得る((c)参照)。その後、触媒金属層17の表面に炭素源を供給してグラフェンを成長させ、触媒金属層17を酸性溶液で溶かしてグラフェン素材10を取り出す((d)~(g)参照)。
従来技術、競合技術の概要


グラフェンは、炭素原子の六員環が単層で連なって平面状になった二次元材料である。このグラフェンは、電子移動度がシリコンの100倍以上と言われている。近年、グラフェンをチャネル材料として利用したトランジスタが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、絶縁基板上に、蒸着により触媒金属の膜パターンを形成し、その膜パターン上にグラフェンシートを成長させたあと、そのグラフェンシートの両側にドレイン電極及びソース電極を形成すると共に、グラフェンシート上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成している。ここで、触媒金属の膜パターンは絶縁膜で分離されているが、グラフェンシートは膜パターンの端では横方向に延びることから、絶縁分離膜の両側の膜パターンからグラフェンシートが延びて絶縁分離膜上でつながった構造が得られると説明されている。また、触媒金属としては、コバルト,鉄,ニッケルなどの金属を用いることが記載されている。

産業上の利用分野


本発明は、触媒金属層の製造方法及びグラフェン素材の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a)グラフェン化を促進する機能を有する触媒金属の膜を基板上に形成する工程と、
(b)前記触媒金属のグレインが融合して消える温度以上の高温領域に含まれる昇温温度まで、前記触媒金属を昇温する工程と、
(c)前記昇温温度から、前記基板と前記触媒金属との間にミスフィット転位が導入される低温領域まで前記触媒金属を降温し、且つ、前記昇温温度未満且つ前記低温領域を超える領域である中温領域に前記触媒金属の温度が含まれる間は2℃/min以上の降温速度で降温する第1条件と、前記中温領域に前記触媒金属の温度が含まれる時間が50分以内となるように降温する第2条件と、の少なくともいずれかの条件を満たすように降温する工程と、
(d)前記触媒金属の温度が前記低温領域の上限値以下となる状態で該触媒金属を結晶化させて触媒金属層とする工程と、
を含む触媒金属層の製造方法。

【請求項2】
前記工程(c)において、前記降温速度は3℃/min以上20℃/min以下である、
請求項1に記載の触媒金属層の製造方法。

【請求項3】
前記工程(d)では、前記触媒金属を(前記低温領域の上限値-150)℃以上の温度で保持して該触媒金属を結晶化させる、
請求項1又は2に記載の触媒金属層の製造方法。

【請求項4】
前記工程(b)~(d)は、大気圧且つ水素雰囲気下、大気圧且つ不活性雰囲気下、真空雰囲気下のいずれかで行う、
請求項1~3のいずれか1項に記載の触媒金属層の製造方法。

【請求項5】
前記触媒金属は、ニッケルであり、
前記基板は、サファイア基板であり、
前記工程(b)では、前記高温領域としての900℃以上1400℃以下の領域に含まれる前記昇温温度まで前記触媒金属を昇温し、
前記工程(c)では、前記昇温温度から、前記低温領域の上限値としての(前記昇温温度-100)℃以下まで前記触媒金属を降温し、且つ、前記中温領域である前記昇温温度未満(前記昇温温度-100)℃超過の領域に前記触媒金属の温度が含まれる間は前記降温速度で降温する第1条件と、前記昇温温度未満(前記昇温温度-100)℃超過の領域に前記触媒金属の温度が含まれる時間が50分以内となるように降温する第2条件と、の少なくともいずれかの条件を満たすように降温する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の触媒金属層の製造方法。

【請求項6】
前記工程(b)では、前記触媒金属の温度を前記昇温温度まで昇温したあと該昇温温度で5分以上保持する、
請求項5に記載の触媒金属層の製造方法。

【請求項7】
(a)グラフェン化を促進する機能を有する触媒金属としてのニッケルの膜をサファイア基板上に形成する工程と、
(b)900℃以上1400℃以下の昇温温度まで前記触媒金属を昇温する工程と、
(c)前記昇温温度から(前記昇温温度-100)℃以下まで前記触媒金属を降温し、且つ、前記触媒金属の温度が前記昇温温度未満(前記昇温温度-100)℃超過の間は2℃/min以上の降温速度で降温する第1条件と、前記触媒金属の温度が前記昇温温度未満(前記昇温温度-100)℃超過の領域に前記触媒金属の温度が含まれる時間が50分以内となるように降温する第2条件と、の少なくともいずれかの条件を満たすように降温する工程と、
(d)前記触媒金属の温度が(前記昇温温度-100)℃以下の状態で該触媒金属を結晶化させて触媒金属層とする工程と、
を含む触媒金属層の製造方法。

【請求項8】
前記工程(c)において、前記降温速度は3℃/min以上20℃/min以下である、
請求項7に記載の触媒金属層の製造方法。

【請求項9】
前記工程(a)では、前記触媒金属の膜として一筆書きが可能な形状のものを形成する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の触媒金属層の製造方法。

【請求項10】
前記工程(a)では、前記触媒金属の膜は、該触媒金属の膜の一部が該触媒金属の無い部分を介して該触媒金属の膜の他の部分と隣合うように形成される、
請求項1~9のいずれか1項に記載の触媒金属層の製造方法。

【請求項11】
(e)請求項1~10のいずれか1項に記載の触媒金属層の製造方法により基板上に形成した触媒金属層の表面に、炭素源を供給してグラフェンを成長させる工程と、
(f)前記触媒金属層から前記グラフェンをグラフェン素材として取り出す工程と、
を含むグラフェン素材の製造方法。

【請求項12】
前記工程(a)では、前記触媒金属の膜として、一筆書きが可能な形状としてのジグザグ状、渦巻き状又は螺旋状のものを形成し、
前記工程(f)では、前記触媒金属層からジグザグ状、渦巻き状又は螺旋状のグラフェンを取り出したあと両端を把持して伸ばすことにより線状のグラフェン素材を得る、
請求項11に記載のグラフェン素材の製造方法。

【請求項13】
(e)請求項1~10のいずれか1項に記載の触媒金属層の製造方法により基板上に形成した触媒金属層の表面に、炭素源を供給してグラフェンを成長させてグラフェン素材を得る工程、
を含み、
前記工程(a)では、触媒金属の膜として所望の形状のものを形成し、
前記工程(e)では、前記所望の形状の前記グラフェン素材を得る、
グラフェン素材の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014502206thum.jpg
出願権利状態 登録


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