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肝線維化修復剤

国内特許コード P150012507
整理番号 S2015-0497-N0
掲載日 2015年11月2日
出願番号 特願2015-020308
公開番号 特開2016-141664
出願日 平成27年2月4日(2015.2.4)
公開日 平成28年8月8日(2016.8.8)
発明者
  • 中島 美紀
  • 小田 祐輝
  • 原島 秀吉
  • 佐藤 悠介
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 肝線維化修復剤
発明の概要 【課題】有効性が高く、安全性が高い長期使用可能な新規な肝線維化修復剤の提供。
【解決手段】マイクロRNAであるmiR-34aの発現を低下させる及び/又は機能を阻害する作用を有する物質を含む肝線維化修復剤。前記物質は、miR-34aの相補配列であるオリゴヌクレオチド;miR-34aとストリジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチド等であることが好ましく、前記オリゴヌクレオチドはカチオン性膜脂質に封入されている事が好ましい。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


(肝線維症)
肝線維症は、肝細胞障害に対する創傷治癒の結果、I型コラーゲンなどの細胞外マトリクスが過剰に蓄積した病態である。肝線維症が進行すると肝硬変、肝癌へと進展するが、現在までに有効な治療法が確立されていない。
これまでmiRNAを治療標的とする試みがいくつかなされている。例えば、miR-122 はC型肝炎ウイルスの複製に必要とされるものであるが、実際にC型肝炎ウイルスを感染させたチンパンジーにアンチセンスオリゴを用いてmiR-122をノックダウンすると、ウイルス数の低下および肝機能の回復が認められたことが報告されている。



(miRNA)
miRNA(マイクロRNA)は、発生や細胞の分化、増殖など重要な生命現象の制御に関わっており、この制御の異常が癌などの疾患に関与していると考えられている。
現在、ヒトにおいて 2,500 種類以上の miRNA が報告されており、それぞれの miRNA における標的 mRNA も種々の in silicoツールで予測することができる。ヒト全 mRNA の 60%程度が miRNA によって制御されていると推定されている。
本発明者らは、ベンゾ[a]ピレンの代謝的活性化やエストラジオールの 4 位水酸化反応を担う cytochrome P450 (CYP) 1B1 が miR-27b によって翻訳抑制を受けること、 ニトロソアミンをはじめとする化学発癌物質の代謝的活性化やアルコール代謝を担う CYP2E1 が miR-378 によって翻訳抑制を受けること、CYP3A4 などの薬物代謝酵素やトランスポーターの発現に関与する pregnane X receptor (PXR) が miR-148a により翻訳抑制されること、CYP の酵素活性を促進する重要な補因子であるシトクロムb5がmiR-223により制御され、その発現制御が CYP 酵素活性に影響を及ぼすことを明らかにしている。さらに CYP24とその発現誘導に関与する vitamin D receptor (VDR)が共に miR-125b によって発現抑制を受けること、脂質代謝や異物代謝に働く遺伝子の発現に関与する peroxisome proliferator-activated receptorα(PPARα) がmiR-21 および miR-27b よって翻訳抑制されることを明らかにしてきた。
以上により、miRNA は薬物代謝酵素やその発現に関与する転写因子の発現調節にも関与しており、薬物動態分野においても発現変動に関与する重要な因子と考えられる。



非特許文献1では、「miR-34aの発現を低下させることにより肝線維化を抑制することができる可能性があること」を開示している。しかし、非特許文献1は、「miR-34aの発現を低下させることにより線維化した肝組織を修復できること」を開示又は示唆をしていない。

産業上の利用分野


本発明は、miR-34aの発現を低下させる及び/又は機能を阻害する物質を含む肝線維化修復剤に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
マイクロRNAであるmiR-34aの発現を低下させる及び/又は機能を阻害する作用を有する物質を含む肝線維化修復剤。

【請求項2】
前記物質が、以下のいずれか1以上である請求項1に記載の肝線維化修復剤。
(1)miR-34aの相補配列であるオリゴヌクレオチド
(2)miR-34aの相補配列であり、かつ、miR-34aの発現を低下させる及び/又は機能を阻害する作用を有するオリゴヌクレオチド
(3)miR-34aとストリジェントな条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチド
(4)miR-34aとストリジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、miR-34aの発現を低下させる及び/又は機能を阻害する作用を有するオリゴヌクレオチド
(5)上記(1)~(4)のオリゴヌクレオチドに対して1~4個の塩基が欠失、置換又は付加されており、かつ、miR-34aの発現を低下させる及び/又は機能を阻害する作用を有するオリゴヌクレオチド

【請求項3】
前記物質が、配列番号1に記載のオリゴヌクレオチドである請求項1又は2に記載の肝線維化修復剤。

【請求項4】
前記物質が、配列番号1に記載のオリゴヌクレオチドに対して1~4個の塩基が欠失、置換又は付加されており、かつmiR-34aの発現を低下させる及び/又は機能を阻害する作用を有するオリゴヌクレオチドである請求項1又は2に記載の肝線維化修復剤。

【請求項5】
前記オリゴヌクレオチドが化学修飾されている請求項2~4のいずれか1に記載の肝線維化修復剤。

【請求項6】
前記オリゴヌクレオチドがカチオン性膜脂質に封入されている請求項2~5のいずれか1に記載の肝線維化修復剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開


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