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非特異的腎集積が低減された放射性標識ポリペプチド作製用薬剤

国内特許コード P150012541
整理番号 (S2012-0175-N0)
掲載日 2015年11月19日
出願番号 特願2013-547226
出願日 平成24年11月30日(2012.11.30)
国際出願番号 JP2012081033
国際公開番号 WO2013081091
国際出願日 平成24年11月30日(2012.11.30)
国際公開日 平成25年6月6日(2013.6.6)
優先権データ
  • 特願2011-263647 (2011.12.1) JP
発明者
  • 荒野 泰
  • 上原 知也
  • 花岡 宏史
  • 鈴木 千恵
出願人
  • 国立大学法人 千葉大学
発明の名称 非特異的腎集積が低減された放射性標識ポリペプチド作製用薬剤
発明の概要 本発明は、下式(I)で示される化合物、標的部位に結合できるポリペプチドを結合させた該化合物、または前記化合物の薬理学的に許容される塩、並びに、標的部位に結合できるポリペプチドを結合させた該化合物またはその薬理学的に許容される塩と放射性同位体とから形成される錯体構造を有する錯体を含む放射性標識薬剤を提供する:
【化1】



ここで、R1は水素原子、メチル基、またはカルボキシメチル基であり、R2はCH2-CH2-NH-CH2-COOH、CH2-CH2-N(CH2-COOH)2、 CH2-CH2-NH2、 CH2-CH2-NHR3、カルボキシメチル基、またはCH2-CH2-NR3R4であって、R3およびR4はそれぞれ異なっていてもよいアルキル基であり、X、Y、およびZはいずれもそれぞれ異なっていてもよいアミノ酸であり、Fはポリペプチドと結合することができる官能基である。本発明に係る化合物は、簡便な操作で製造でき、かつ標的部位への高い集積性を有し非特異的腎集積が低減された放射性標識薬剤を与える。
従来技術、競合技術の概要


放射性標識薬剤は、放射性同位体(RI)により標識された化合物を含む薬剤であり、疾患の診断や治療、例えば腫瘍の診断や治療などに広く利用されている。放射性標識薬剤を用いた診断や治療においては、有用な核種の選択や、該薬剤を特定の組織や細胞に集積させるための薬剤設計が行われてきた。



放射性同位体で標識した抗体フラグメントなどの低分子ポリペプチドは、がんを始めとする分子イメージングのプローブとして、さらにβ線放出核種を用いた内部放射線治療薬剤としての応用が期待されている。しかし、RI標識低分子ポリペプチドを生体に投与すると、投与早期から長時間にわたり腎臓に放射活性が観察される。そのため、腎臓の被曝および腎障害のおそれがあり、投与量の調整が必要とされている。このように、放射性標識ポリペプチドの腎臓への集積は、画像診断や治療へのその応用の大きな障害となっている。



これに対して本発明者らは、低分子ポリペプチドと尿排泄性の高い標識薬剤とを、腎臓刷子縁膜酵素の基質を介して結合する薬剤設計を考案した。そして、放射性ヨウ素を用いた検討から、かかる薬剤設計の有用性を明らかにした(非特許文献1)。さらに、この薬剤設計の金属放射性同位体標識への応用性を検証するため、有機レニウム化合物への展開を行い、その可能性を示した(非特許文献2、特許文献1)。

産業上の利用分野


本発明は非特異的腎集積が低減された放射性標識ポリペプチド作製用薬剤に関する。より詳しくは、本発明は非特異的腎集積が低減された放射性テクネチウム標識ポリペプチドまたは放射性レニウム標識ポリペプチドの作製用薬剤に関する。また本発明は、該放射性標識ポリペプチド作製用薬剤を使用して作製された放射性標識ポリペプチド、該放射性標識ポリペプチドを有効成分とする画像診断用または治療用の医薬組成物、並びに該放射性標識ポリペプチドを使用した画像診断方法および治療方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下式(I)で示される化合物、またはその薬理学的に許容される塩、
【化1】


ここで、R1は水素原子、メチル基、またはカルボキシメチル基(CH2-COOH)であり、R2はCH2-CH2-NH-CH2-COOH、CH2-CH2-N(CH2-COOH)2、 CH2-CH2-NH2、 CH2-CH2-NHR3、カルボキシメチル基、またはCH2-CH2-NR3R4であって、R3およびR4はそれぞれ異なっていてもよいアルキル基であり、
X、Y、およびZはいずれもそれぞれ異なっていてもよいアミノ酸であり、
Fはポリペプチドと結合することができる官能基である。

【請求項2】
ポリペプチドと結合することができる官能基Fがカルボン酸およびその活性エステル、マレイミド基、ブロモアセチル基、ヨードアセチル基、イソチオシアナート基、並びにアミノ基からなる群から選ばれるいずれか1の官能基である化合物、またはその薬理学的に許容される塩。

【請求項3】
X、Y、およびZがそれぞれグリシン、L-フェニルアラニン、およびリジンである請求項1または請求項2に記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。

【請求項4】
ポリペプチドと結合することができる官能基Fがマレイミド基である請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。

【請求項5】
下式(II)で示される化合物、またはその薬理学的に許容される塩。
【化2】



【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩に、標的分子に結合するポリペプチドを結合させてなる化合物、またはその薬理学的に許容される塩。

【請求項7】
標的分子に結合するポリペプチドが、抗体のFab断片である請求項6に記載の化合物、またはその薬理学的に許容される塩。

【請求項8】
請求項1から請求項5のいずれかの化合物またはその薬理学的に許容される塩を含む放射性標識ポリペプチド作製用薬剤。

【請求項9】
標的分子に結合するポリペプチドを結合させた請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩と金属放射性同位体とから形成される錯体構造を有する錯体を含む放射性標識薬剤。

【請求項10】
金属放射性同位体がテクネチウム-99m、レニウム-186、レニウム-188、インジウム-111、イットリウム-90、およびルテチウム-177から選択されるいずれか1の金属放射性同位体である請求項9に記載の放射性標識薬剤。

【請求項11】
標的分子に結合するポリペプチドが、抗体のFab断片である請求項9または請求項10に記載の放射性標識薬剤。

【請求項12】
抗体のFab断片を結合させた下式(II)で示される化合物とテクネチウム-99mとから形成される錯体構造を有する錯体を含む放射性標識薬剤。
【化3】



【請求項13】
標的分子に結合するポリペプチドを結合させた請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩と金属放射性同位体とから形成される錯体構造を有する錯体を有効成分として含む診断用医薬組成物。

【請求項14】
金属放射性同位体がテクネチウム-99m、レニウム-186、レニウム-188、インジウム-111、イットリウム-90、およびルテチウム-177から選択されるいずれか1の金属放射性同位体である請求項13に記載の診断用医薬組成物。

【請求項15】
標的分子に結合するポリペプチドを結合させた請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩と金属放射性同位体とから形成される錯体構造を有する錯体を有効成分として含む治療用医薬組成物。

【請求項16】
金属放射性同位体がテクネチウム-99m、レニウム-186、レニウム-188、インジウム-111、イットリウム-90、およびルテチウム-177から選択されるいずれか1の金属放射性同位体である請求項15に記載の治療用医薬組成物。

【請求項17】
請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩の、放射性標識ポリペプチドの製造における使用。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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