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船舶推進機コントローラ及びそれを用いた船舶推進システム UPDATE

国内特許コード P150012552
整理番号 (S2012-0234-N0)
掲載日 2015年11月19日
出願番号 特願2013-549335
登録番号 特許第6057381号
出願日 平成24年12月14日(2012.12.14)
登録日 平成28年12月16日(2016.12.16)
国際出願番号 JP2012082557
国際公開番号 WO2013089244
国際出願日 平成24年12月14日(2012.12.14)
国際公開日 平成25年6月20日(2013.6.20)
優先権データ
  • 特願2011-276141 (2011.12.16) JP
発明者
  • 大 出 剛
  • 賞 雅 寛 而
出願人
  • 国立大学法人東京海洋大学
発明の名称 船舶推進機コントローラ及びそれを用いた船舶推進システム UPDATE
発明の概要 [課題]低速運転時に、前進の推力成分のみで最低速度で前進と旋回をすることができ、エネルギー損失がない高効率な船舶推進機コントローラおよび船舶推進システムを提供する。
[解決手段]船舶推進機コントローラ5は、コントローラ全体の処理を制御する処理装置7と、プロペラもしくはインペラ2の無次元化された運動曲線を格納した運動曲線テーブル8と、運動曲線の制御ファクタを設定する制御ファクタ設定手段9と、インペラの回転速度の指令周期間隔を決定する速度指令周期間隔決定手段10と、前記指令周期間隔ごとのインペラの回転速度の指令値を算出する速度指令値算出手段11と、速度指令値算出手段11が算出したインペラの回転速度の指令値に合致するように推進機駆動手段に対して速度指令を出力する速度指令出力手段12と、を有する。
従来技術、競合技術の概要


船舶は接岸時などの際には最低速で操船する必要があり、このような時は従来の内燃機関の船舶推進システムによれば、内燃機関の回転を断続的にプロペラやウォータージェットのインペラ(羽根車)に伝達し、断続的に推進力を生じるようにし、これによって船を操縦するようにしていた。



本発明は、プロペラ式の推進システムとウォータージェット式の推進システムの双方に適用が可能であるが、以下の説明ではウォータージェット式の推進システムを例に説明することにする。



従来から船舶の推進システムの一つとしてウォータージェット式推進システムが知られていた。



図9は従来の船舶のウォータージェット式推進システムを示している。



従来の船舶のウォータージェット式推進システム15は、インペラ16を内蔵する高圧ポンプ17と、インペラ16を駆動する内燃機関18と、内燃機関18の出力を制御するコントロールレバー19と、高圧ポンプ17から吐出される噴射水流の噴射方向を制御して船舶の進路方向を制御するデフレクタ20と、船舶が後進するときにデフレクタ20から噴出される水流を船舶の前方向に偏向させる(逆噴射させる)リバーサ21とを有している。



従来の船舶のウォータージェット式推進システムの内燃機関18は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスタービンエンジン等の内燃機関を使用していた。符号22は高圧ポンプ17の吸入口のスクリーンを示している。



従来の船舶のウォータージェット式推進システム15は、内燃機関18によって高圧ポンプ17のインペラ16を回転駆動し、インペラの回転によって船底から水をくみ上げ、くみ上げた水を高圧ポンプ17の後方ノズルから吐出させることにより推進力を得ていた。



船舶の進路方向を変えるときは、図10に示すように、高圧ポンプからの噴流の方向をデフレクタ20によって変え、推力の方向を変えていた。



推力の横方向の成分、すなわち、推力×SINθが船の進路方向を曲げるモーメントになる。



ウォータージェット式推進の船舶の特徴として、約50ノットで高速航行をすることができ、また、デフレクタの角度を変えることによって船の進路方向を変えることができるため、舵が不要となる。また、スクリュープロペラを用いないため、水深の浅い水域でも運航が可能となる。



図11は従来の船舶のウォータージェット式推進システムにおいて、低速で船舶を運航するときの操作方法を示している。



低速域では、推力を小さくしなければならないため内燃機関18の回転数を下げることが必要になるが、一定の回転数以下にすると、内燃機関18の回転が不安定になる。また仮に、減速ギア等を付加することにより内燃機関18の出力軸の回転数を下げられるようにしても、インペラ16は回転が一定数以下に下げられると噴流の圧力が下がり、噴流の圧力不足によって進路方向の制御が不能になる。



そのため、従来の船舶のウォータージェット式推進システム15は低速運航するときは、内燃機関18やインペラ17の回転数を過度に下げないようにしておいて、図11に示すように、リバーサ21を下げ、噴流の方向を一部下方向に向けることによって、つまり前進推力の一部を下方向に捨てて低速運転をしていた。



なお、従来の船舶は、後進するときは、リバーサ21をさらに下げ、噴流を船首方向に向かせて後進していた。



上記したことは、プロペラ式の推進システムでも同様のことが生じる。



すなわち、従来の内燃機関によるプロペラ式の推進システムは、内燃機関の回転数を一定の回転数以下にすると回転が不安定になり、また、プロペラの推力も大きく落ちるため、極微速では内燃機関の回転を一定の回転数以上にしておいて、断続的にプロペラに接続してプロペラを断続的に回転させていた。



プロペラに接続していない間は、内燃機関は単に回転を維持するために回転させていた。

産業上の利用分野


本発明は、船舶推進機コントローラ及びそれを用いた船舶推進システムに係り、特に、極微速(dead slow)等の低速域において、平滑かつ高効率な操船が可能な船舶推進機コントローラ及びそれを用いた船舶推進システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
船舶の推進機を回転駆動する推進機駆動手段を制御する船舶推進機コントローラであって、
前記船舶推進機コントローラ全体の処理を制御する処理装置と、
前記推進機の無次元化された運動曲線であって所定の脈動パターンを有する脈動運動曲線を格納した運動曲線テーブルと、
前記脈動運動曲線を有次元化するための脈動運動曲線のサイクル(t1)とデューティ比(d1)とピーク速度(v1)を含む制御ファクタを設定する制御ファクタ設定手段と、
前記推進機の回転速度の指令周期間隔(s1)を決定する速度指令周期間隔決定手段と、
前記指令周期間隔ごとの前記推進機の回転速度の指令値を算出する速度指令値算出手段と、
前記速度指令値算出手段が算出した前記推進機の回転速度の指令値に合致するように前記推進機駆動手段に対して速度指令を出力する速度指令出力手段と、を有し、
前記処理装置は、船舶の低速運航時に、前記運動曲線テーブルから前記脈動運動曲線を呼び出し、前記制御ファクタ設定手段によって脈動運動曲線のサイクル(t1)とデューティ比(d1)とピーク速度(v1)とを設定し、続いて前記速度指令周期間隔決定手段によって前記推進機の回転速度の指令周期間隔(s1)を決定し、次に前記速度指令値算出手段によって、指令周期間隔(s1)ごとに前記推進機の回転速度の指令値を算出し、次に前記速度指令出力手段により、前記算出された前記推進機の回転速度の指令値に合致するように前記推進機駆動手段に対して速度指令を出力する、
ことを特徴とする船舶推進機コントローラ。

【請求項2】
前記運動曲線テーブルに格納された脈動運動曲線が有する各脈動パターンは、躍動(J)が不連続点を有しない連続曲線となっている、ことを特徴とする請求項1記載の船舶推進機コントローラ。

【請求項3】
前記推進機は、プロペラ式推進システムのプロペラ、またはウォータージェットの高圧ポンプに内蔵されたインペラであることを特徴とする請求項2記載の船舶推進機コントローラ。

【請求項4】
前記推進機駆動手段は、同期モータ、誘導モータ、油圧モータまたは内燃機関であることを特徴とする請求項3記載の船舶推進機コントローラ。

【請求項5】
前記推進機駆動手段は、同期モータ、誘導モータ、油圧モータまたは内燃機関であることを特徴とする請求項2記載の船舶推進機コントローラ。

【請求項6】
前記推進機は、プロペラ式推進システムのプロペラ、またはウォータージェットの高圧ポンプに内蔵されたインペラであることを特徴とする請求項1記載の船舶推進機コントローラ。

【請求項7】
前記推進機駆動手段は、同期モータ、誘導モータ、油圧モータまたは内燃機関であることを特徴とする請求項1記載の船舶推進機コントローラ。

【請求項8】
請求項1に記載の船舶推進機コントローラと、
前記推進機を駆動する推進機駆動手段と、
を備えることを特徴とする船舶推進システム。

【請求項9】
前記推進機は、ウォータージェット式推進システムの高圧ポンプに内蔵されたインペラであり、前記推進機駆動手段は、前記インペラに接続されていることを特徴とする請求項8に記載の船舶推進システム。

【請求項10】
前記ウォータージェット式推進システムはリバーサを有しないことを特徴とする請求項9に記載の船舶推進システム。

【請求項11】
前記推進機は、プロペラ式推進システムのプロペラであり、前記推進機駆動手段は前記プロペラに接続されていることを特徴とする請求項8に記載の船舶推進システム。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2013549335thum.jpg
出願権利状態 登録


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