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新規抗悪性腫瘍剤

国内特許コード P150012556
整理番号 (S2012-0313-N0)
掲載日 2015年11月19日
出願番号 特願2013-555281
出願日 平成25年1月23日(2013.1.23)
国際出願番号 JP2013051275
国際公開番号 WO2013111770
国際出願日 平成25年1月23日(2013.1.23)
国際公開日 平成25年8月1日(2013.8.1)
優先権データ
  • 特願2012-010580 (2012.1.23) JP
発明者
  • 三宅 康広
  • 山本 和秀
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 新規抗悪性腫瘍剤
発明の概要 本発明は、悪性腫瘍に対する分子標的薬であって、安全性の高い抗腫瘍剤を提供する。悪性腫瘍細胞において発現の亢進しているリボソームタンパク質を標的とする物質を有効成分として含有することを特徴とする抗悪性腫瘍剤による。本発明の悪性腫瘍細胞において発現の亢進しているリボソームタンパク質を標的とする物質は、癌細胞ができたとしても、本来生体内に備わっていると考えられる発病に至らない生体防御機構のひとつの物質と考えられる。具体的には、発現の亢進しているリボソームタンパク質はRPL29及び/又はRPS4Xである。RPL29及び/又はRPS4Xを標的とする物質が、抗RPL29抗体及び/又は抗RPS4X抗体、生体内に存在する内在性抗RPL29抗体及び/又は抗RPS4X抗体を活性化若しくは増強しうる物質、生体内に抗RPL29抗体及び/又は抗RPS4X抗体の産生を誘導しうる物質、あるいはRPL29及び/又はRPS4Xのアンタゴニストである。本発明は、さらに抗RPL29抗体価及び/又は抗RPS4X抗体価を指標とする悪性腫瘍の検査方法にも及ぶ。
従来技術、競合技術の概要


現在の悪性腫瘍に対する分子標的薬としては、肝癌や腎癌に使用されるソラフェニブ、大腸癌に使用されるセツキシマブやベバシズマブ、肺癌に使用されるエルロチニブやゲフィチニブ、乳癌に使用されるトラスツズマブなど多くの薬剤が開発されており、実地臨床で使用されている。各薬剤の標的物質としては、例えば癌キナーゼ、血管内皮増殖因子(VEGF)、上皮増殖因子受容体(EGFR)、HER2タンパク質等が挙げられる。しかし、悪性腫瘍に対する分子標的薬は、皮膚障害や消化管穿孔、間質性肺炎、肝不全など重篤な副作用による死亡例も報告されている。よって、より安全性の高い分子標的薬の登場が望まれている。一方、健常者においても毎日数千個の悪性腫瘍(癌)細胞ができるといわれているが、必ずしも全員が発病するわけではない。自己免疫性肝炎(AIH)における肝発癌率は0.7% /年程度 (Aliment Pharmacol Ther 2006;24:1197)と報告されており、C型慢性肝炎の3% /年(Ann Intern Med 1999;131:174)に比べて明らかに低率である。



リボソームタンパク質であるRPL29 (Ribosomal protein L29)は、大腸癌(非特許文献1)、肝癌(非特許文献2)、胃癌(非特許文献3)、甲状腺癌(非特許文献4)、乳癌(非特許文献5)等様々な悪性腫瘍細胞で発現が亢進していることが報告されている。RPL29は細胞表面に発現している膜タンパクであり、RPL29の発現を低下させるとアポトーシスに陥る細胞が増加したり(非特許文献6)細胞の分化が誘導される(非特許文献1)ことが報告されている。また、リボソームタンパク質であるRPS4X (Ribosomal protein S4, X-linked)は、大腸癌(非特許文献7)と乳癌(非特許文献8)等様々な悪性腫瘍細胞で発現が亢進していることが報告されている。しかしながら、リボソームタンパク質であるRPL29やRPS4Xを標的とする物質が、腫瘍を改善したという報告はない。

産業上の利用分野


本発明は、悪性腫瘍細胞において発現の亢進しているリボソームタンパク質を標的とする物質を有効成分として含有する新規抗腫瘍剤に関する。さらには、本発明は新規抗腫瘍剤に有効成分として含有されるリボソームタンパク質を標的とする物質の作製方法に関する。



本出願は、参照によりここに援用されるところの日本出願特願2012-010580号優先権を請求する。

特許請求の範囲 【請求項1】
悪性腫瘍細胞において発現の亢進しているリボソームタンパク質を標的とする物質を有効成分として含有することを特徴とする抗悪性腫瘍剤。

【請求項2】
悪性腫瘍細胞において発現の亢進しているリボソームタンパク質が、RPL29及び/又はRPS4Xである、請求項1に記載の抗悪性腫瘍剤。

【請求項3】
RPL29を標的とする物質が、抗RPL29抗体、生体内に存在する内在性抗RPL29抗体を活性化若しくは増強しうる物質、生体内に抗RPL29抗体産生を誘導しうる物質、又はRPL29アンタゴニストである、請求項2に記載の抗悪性腫瘍剤。

【請求項4】
RPS4Xを標的とする物質が、抗RPS4X抗体、生体内に存在する内在性抗RPS4X抗体を活性化若しくは増強しうる物質、生体内に抗RPS4X抗体産生を誘導しうる物質、又はRPS4Xアンタゴニストである、請求項2に記載の抗悪性腫瘍剤。

【請求項5】
生体内に存在する内在性抗RPL29抗体及び/又は内在性抗RPS4X抗体を活性化若しくは増強しうる物質が免疫賦活化剤であり、生体内に抗RPL29抗体及び/又は抗RPS4X抗体産生を誘導しうる物質がワクチンである、請求項3又は4に記載の抗悪性腫瘍剤。

【請求項6】
悪性腫瘍が、肝癌、膵癌、乳癌、大腸癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、前立腺癌、胃癌、甲状腺癌、卵巣癌、唾液腺腺様嚢胞癌、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、粘液性脂肪肉腫、膠芽腫、胞巣状横紋筋肉腫、ウィルムス腫瘍、乏突起膠細胞腫、副腎皮質癌、多発性骨髄腫、髄芽腫、子宮内膜癌、食道癌及びユーイング肉腫から選択される一種又は複数種の癌である、請求項1~5のいずれか1に記載の抗悪性腫瘍剤。

【請求項7】
生体検体中の抗RPL29抗体価及び/又は抗RPS4X抗体価を測定することを特徴とする悪性腫瘍の検査方法。

【請求項8】
悪性腫瘍の検査が、悪性腫瘍の予後予測である、請求項7に記載の検査方法。

【請求項9】
悪性腫瘍が、肝癌、膵癌、乳癌、大腸癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、前立腺癌、胃癌、甲状腺癌、卵巣癌、唾液腺腺様嚢胞癌、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、粘液性脂肪肉腫、膠芽腫、胞巣状横紋筋肉腫、ウィルムス腫瘍、乏突起膠細胞腫、副腎皮質癌、多発性骨髄腫、髄芽腫、子宮内膜癌、食道癌及びユーイング肉腫から選択される一種又は複数種の癌である、請求項7又は8に記載の検査方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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