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PAI-1阻害剤

国内特許コード P150012624
整理番号 S2014-0481-N0
掲載日 2015年11月26日
出願番号 特願2014-021457
公開番号 特開2015-147744
出願日 平成26年2月6日(2014.2.6)
公開日 平成27年8月20日(2015.8.20)
発明者
  • 浦野 哲盟
  • 岩城 孝行
  • 鈴木 優子
  • 梅村 和夫
出願人
  • 国立大学法人浜松医科大学
発明の名称 PAI-1阻害剤
発明の概要 【課題】本発明は、新規なPAI-1阻害剤、及び当該PAI-1阻害剤を用いてPAI-1活性を阻害する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】PAI-1(プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1)中の374位のグリシン残基を含む3~9のアミノ酸残基からなる第1領域とPAI-1の31位のアスパラギンから35位のセリンまでの領域を含む第2領域との分子内相互作用を阻害する、PAI-1阻害剤、及び、in vitro又はin vivo(但し、ヒトの生体内を除く。)において、PAI-1中の374位のグリシン残基を含む3~9のアミノ酸残基からなる第1領域又はPAI-1の31位のアスパラギンから35位のセリンまでの領域を含む第2領域に結合可能な物質とPAI-1とを結合させることにより、PAI-1中の前記第1領域と前記第2領域との分子内相互作用を阻害する、PAI-1活性の阻害方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


PAI-1は、生体内に生理的に存在するプラスミノゲンアクチベータの特異的インヒビターであり、線維素溶解(線溶)活性発現を制御している。線溶活性の低下は、凝固活性の亢進や血小板活性化の亢進と同様に血栓症発症のリスクとなる。本発明者らによって、これまでに、血液の線溶活性が血漿中のtPA量とPAI-1量のバランスで決まること(非特許文献1及び2参照。)、肥満、高血圧、脂質異常、メンタルストレス等の心血管疾患のリスク時に血中PAI-1濃度が増加することを報告した(非特許文献3及び4参照。)。メタボリック症候群等に伴い血漿中PAI-1濃度が増加する事は他の施設からも多く報告されており、PAI-1はこれらの病態時の血栓症発症の直接の原因因子として注目されている。また、PAI-1は、急性相タンパクの一つであり、手術後に増加することや(非特許文献5参照。)、熱傷時に増加することが(非特許文献6参照。)報告されており、外傷や感染症合併時の微小血栓形成に伴う臓器障害の原因分子としても注目されている。また、炎症性細胞や腫瘍細胞の膜表面の特異受容体に結合したウロキナーゼ型PA(uPA)に結合して細胞浸潤・増殖・転移を促進する機能も報告されている(非特許文献7及び8参照。)。



さらに、本発明者らは、最近、出血傾向を示すPAI-1欠損症例を見いだし、世界第2例目の症例として報告した(非特許文献9参照。)。また、血漿中のプラスミノゲンアクチベータインヒビター活性又は濃度を測定することにより、早産又は流産の発症危険度を調べられることを見出した(特許文献1参照。)。

産業上の利用分野


本発明は、プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1(plasminogen activator inhibitor type 1(PAI-1))における分子内相互作用を阻害することによりPAI-1活性を失活させるPAI-1阻害剤、及び当該PAI-1阻害剤を用いてPAI-1活性を阻害する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
PAI-1(プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1)中の374位のグリシン残基を含む9以下のアミノ酸残基からなる第1領域又はPAI-1の31位のアスパラギンから35位のセリンまでの領域を含む第2領域に結合可能な物質からなることを特徴とする、PAI-1阻害剤。

【請求項2】
前記第1領域が、PAI-1の371位のロイシンから379位のプロリンまでの領域である、請求項1に記載のPAI-1阻害剤。

【請求項3】
前記第1領域が、PAI-1の372位のフェニルアラニンから376位のバリンまでの領域である、請求項1に記載のPAI-1阻害剤。

【請求項4】
前記第2領域が、PAI-1の31位のアスパラギンから35位のセリンまでの領域である、請求項1~3のいずれか一項に記載のPAI-1阻害剤。

【請求項5】
配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、配列番号2で表されるアミノ酸配列のうち4番目のグリシン残基を含む3~9アミノ酸の部分アミノ酸配列からなるペプチド、又は配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるペプチドである、請求項1に記載のPAI-1阻害剤。

【請求項6】
PAI-1中のs2B(βシート2B)を形成する領域又はPAI-1中のs1B(βシート1B)を形成する領域に結合可能な物質からなることを特徴とする、PAI-1阻害剤。

【請求項7】
in vitro又はin vivo(但し、ヒトの生体内を除く。)において、PAI-1を、PAI-1中の374位のグリシン残基を含む9以下のアミノ酸残基からなる第1領域又はPAI-1の31位のアスパラギンから35位のセリンまでの領域を含む第2領域に結合可能な物質と結合させることにより、PA(プラスミノゲンアクチベータ)に対する阻害活性を低下させることを特徴とする、PAI-1活性の阻害方法。

【請求項8】
前記第1領域が、PAI-1の371位のロイシンから379位のプロリンまでの領域である、請求項7に記載のPAI-1活性の阻害方法。

【請求項9】
前記第1領域が、PAI-1の372位のフェニルアラニンから376位のバリンまでの領域である、請求項7に記載のPAI-1活性の阻害方法。

【請求項10】
前記第2領域が、PAI-1の31位のアスパラギンから35位のセリンまでの領域である、請求項7~9のいずれか一項に記載のPAI-1活性の阻害方法。

【請求項11】
前記物質が、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、配列番号2で表されるアミノ酸配列のうち4番目のグリシン残基を含む3~9アミノ酸の部分アミノ酸配列からなるペプチド、又は配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるペプチドである、請求項7に記載のPAI-1活性の阻害方法。

【請求項12】
in vitro又はin vivo(但し、ヒトの生体内を除く。)において、PAI-1を、PAI-1中のs2B(βシート2B)を形成する領域又はPAI-1中のs1B(βシート1B)を形成する領域に結合可能な物質と結合させることにより、PAに対する阻害活性を低下させることを特徴とする、PAI-1活性の阻害方法。

【請求項13】
被験物質と、PAI-1中の374位のグリシン残基を含む3~9のアミノ酸残基からなる第1領域と同一のアミノ酸配列からなる野生型ペプチドとの結合性を評価する工程と、
前記被験物質と、PAI-1中の374位のグリシン残基を含む3~9のアミノ酸残基からなる第1領域と同一のアミノ酸配列のうち、374位のグリシン残基のみが酸性アミノ酸残基又は塩基性アミノ酸残基に置換されているアミノ酸配列からなる変異型ペプチドとの結合性を評価する工程と、
変異型ペプチドとの結合性よりも、野生型ペプチドとの結合性の方が有意に強かった被検物質を、PAI-1阻害剤の候補物質として選択する工程と、
を有することを特徴とする、PAI-1阻害剤のスクリーニング方法。

【請求項14】
前記野生型ペプチドが、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、又は配列番号2で表されるアミノ酸配列のうち4番目のグリシン残基を含む3~9アミノ酸の部分アミノ酸配列からなるペプチドであり、
前記変異型ペプチドが、配列番号4で表されるアミノ酸配列からなるペプチドである、請求項13に記載のPAI-1阻害剤のスクリーニング方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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