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光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置及び測定方法

国内特許コード P150012634
整理番号 S2014-0674-N0
掲載日 2015年11月26日
出願番号 特願2014-047395
公開番号 特開2015-169650
出願日 平成26年3月11日(2014.3.11)
公開日 平成27年9月28日(2015.9.28)
発明者
  • 安野 嘉晃
  • 鈴木 和博
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置及び測定方法
発明の概要 【課題】OCTを用いて、従来は不可能であった断層画像中のある微小領域の変位を二次元的に測定を可能とする。
【解決手段】光コヒーレンストモグラフィー1を用いて、被測定物体8の奥行き方向の軸に平行な2次元断層画像を同一位置に関して複数取得し、取得された複数の断層画像に基づいて被測定物体の変位を測定する光コヒーレンストモグラフィー1による変位測定において、前記複数の断層画像間での相関係数の減衰を被測定物体の微小領域に関して測定し、軸方向及び横方向における変位量と相関係数の減衰との対応関係を用いて、測定された相関係数の減衰から、軸方向に分解された前記微小領域の変位量を求める。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


光凝固治療は、いくつかの眼疾患(例えば、糖尿病、網膜血管閉塞、等)のために好適に利用される効果的なレーザ治療である。しかしながら、光凝固治療は、医原性の合併症が生じる可能性がある。



大半の重大な障害は、治療のしすぎによる過度のレーザダメージである。そのようなダメージを防止するため、レーザ照射パラメータは、高い再現性で、ダメージのある閾値より少ない条件にて設定されることが要求されている。実際、この要求は厳しい。これは、レーザ治療は、再生産性が乏しいからである。



大半のケースの場合、レーザ照射は、白化する病変の視認性に基づく術者の主観的な評価に依存する。加えて、組織の散乱・吸収特性の変化は、評価をより難しくさせる。色素(pigments)を含む眼内媒体の光学的な特性は、空間的、時間的に変化するし、また、個人差によっても変化する。レーザ照射中における組織変化において多くの不確実性があるため、なんらかのモニタリング技術が要求される。



近年、リアルタイムで非侵襲のモニタリング方法は、再生産性を改善する潜在的な能力を示している。例えば、光音響信号は、レーザによって誘発された温度上昇を測定するために用いられる。この技術は、温度コントロールされた光凝固を可能とする。



もう一つの例としては、光干渉断層計(光コヒーレンストモグラフィー:optical coherence tomography。本明細書では、略して「OCT」とも言う。)である。OCTは、散乱の変化を測定するだけでなく、温度膨張による組織変位を、位相感度測定を用いて測定することも可能である。特に、OCTは、光音響測定よりもいくつかの利点を持つ。



第1に、OCTは、非接触での測定が可能である。非接触での測定は、ルーティンでの臨床実務において重要である。第2として、OCTは、局所的な組織変化を観察するのに必要な、空間的に分解された構造変化を可視化できる。第3として、OCTは、機械的な変位を含む、組織の温度変化を直接的にモニタリングできる。



そのような変位は、位相感度測定(例えば、非特許文献1参照)、スペックル追跡、相関係数(例えば、非特許文献2、3参照)のいずれかを用いて測定できる。つまり、OCT測定は、温度膨張測定において重要な役割を持つ。

産業上の利用分野


本発明は、光コヒーレンストモグラフィーを用いて被測定物体の変位を測定する変位測定装置及び測定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光コヒーレンストモグラフィーを用いて、被測定物体の奥行き方向の軸に平行な2次元断層画像を同一位置に関して複数取得し、取得された複数の断層画像に基づいて被測定物体の変位を測定する光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置であって、
前記複数の断層画像間での相関係数の減衰を被測定物体の微小領域に関して測定し、軸方向及び横方向における変位量と相関係数の減衰との対応関係を用いて、測定された相関係数の減衰から、軸方向に分解された前記微小領域の変位量を求める構成であることを特徴とする光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項2】
前記微小領域の軸方向における変位量を、前記微小領域に関する前記複数の断層画像間でのドップラー位相シフト情報を用いて測定し、
前記対応関係を用いて、ドップラー位相シフト情報を用いて測定された前記軸方向における変位量と、測定された相関係数の減衰とから、横方向における前記微小領域の変位量を求める構成であることを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項3】
断層画像間での変位がない2つの断層画像を参照画像と対象画像としてそれぞれ選択し、
前記参照画像に対して前記対象画像をデジタル処理によって移動させて、前記対応関係を示す所定の理論式の定数パラメータを予め求める構成であることを特徴とする請求項1~2のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項4】
断層画像中の少なくとも一つの画素からなる中心画素と、軸方向及び横方向に関してそれぞれ前記中心画素に隣接する複数の画素を含む領域を、相関領域として、前記複数の断層画像の各断層画像にそれぞれ設定し、
前記複数の断層画像間における前記相関領域の相関係数の減衰を求めることによって、被測定物体の微小領域に関して相関係数の減衰を求める構成であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項5】
各断層画像において、前記相関領域を複数設定し、
前記複数の断層画像間における各相関領域の相関係数の減衰を求めることによって、被測定物体の複数の微小領域に関して相関係数の減衰を求め、軸方向に分解された前記微小領域の変位量を複数の微小領域に関して求める構成であることを特徴とする請求項4に記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項6】
ノイズの影響を除去するように設定された演算式を用いて、相関係数を測定する構成であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項7】
被測定物体に向けてレーザを照射した場合の被測定物体の変位を測定する構成であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項8】
前記微小領域を、前記断層画像中に二次元的に複数設定し、前記対応関係を用いて、各微小領域に関して測定された相関係数の減衰から各微小領域の変位量を求め、
各微小領域での変位量の二次元的な分布を示す変位マップを取得する構成であることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項9】
前記複数の断層画像は、時間的に連続する複数の断層画像であって、
測定された相関係数の減衰から単位時間当たりの前記微小領域の変位量を求める構成であることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項10】
前記対応関係を用いて、測定された前記軸方向における変位量と、測定された相関係数の減衰とから、横方向における前記微小領域の変位量を求める構成であることを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定装置。

【請求項11】
光コヒーレンストモグラフィーを用いて、被測定物体の奥行き方向の軸に平行な2次元断層画像を同一位置に関して複数取得し、取得された複数の断層画像に基づいて被測定物体の変位を測定する光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法であって、
前記複数の断層画像間での相関係数の減衰を被測定物体の微小領域に関して測定し、軸方向及び横方向における変位量と相関係数の減衰との対応関係を用いて、測定された相関係数の減衰から、軸方向に分解された前記微小領域の変位量を求めることを特徴とする光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項12】
前記微小領域の軸方向における変位量を、前記微小領域に関する前記複数の断層画像間でのドップラー位相シフト情報を用いて測定し、
前記対応関係を用いて、ドップラー位相シフト情報を用いて測定された前記軸方向における変位量と、測定された相関係数の減衰とから、横方向における前記微小領域の変位量を求めることを特徴とする請求項11に記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項13】
断層画像間での変位がない2つの断層画像を参照画像と対象画像としてそれぞれ選択し、
前記参照画像に対して前記対象画像をデジタル処理によって移動させて、前記対応関係を示す所定の理論式の定数パラメータを予め求めることを特徴とする請求項11~12のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項14】
断層画像中の少なくとも一つの画素からなる中心画素と、軸方向及び横方向に関してそれぞれ前記中心画素に隣接する複数の画素を含む領域を、相関領域として、前記複数の断層画像の各断層画像にそれぞれ設定し、
前記複数の断層画像間における前記相関領域の相関係数の減衰を求めることによって、被測定物体の微小領域に関して相関係数の減衰を求めることを特徴とする請求項11~13のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項15】
各断層画像において、前記相関領域を複数設定し、
前記複数の断層画像間における各相関領域の相関係数の減衰を求めることによって、被測定物体の複数の微小領域に関して相関係数の減衰を求め、軸方向に分解された前記微小領域の変位量を複数の微小領域に関して求めることを特徴とする請求項14に記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項16】
ノイズの影響を除去するように設定された演算式を用いて、相関係数を測定することを特徴とする請求項11~15のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項17】
被測定物体に向けてレーザを照射した場合の被測定物体の変位を測定することを特徴とする請求項11~15のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項18】
前記微小領域を、前記断層画像中に二次元的に複数設定し、前記対応関係を用いて、各微小領域に関して測定された相関係数の減衰から各微小領域の変位量を求め、
各微小領域での変位量の二次元的な分布を示す変位マップを取得することを特徴とする請求項11~17のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項19】
前記複数の断層画像は、時間的に連続する複数の断層画像であって、
測定された相関係数の減衰から単位時間当たりの前記微小領域の変位量を求めることを特徴とする請求項11~18のいずれかに記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。

【請求項20】
前記対応関係を用いて、測定された前記軸方向における変位量と、測定された相関係数の減衰とから、横方向における前記微小領域の変位量を求めることを特徴とする請求項11に記載の光コヒーレンストモグラフィーによる変位測定方法。
国際特許分類(IPC)
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