TOP > 国内特許検索 > 塗料成分及びそれを含む塗料組成物

塗料成分及びそれを含む塗料組成物

国内特許コード P150012639
整理番号 S2014-0532-N0
掲載日 2015年11月26日
出願番号 特願2014-025240
公開番号 特開2015-151437
出願日 平成26年2月13日(2014.2.13)
公開日 平成27年8月24日(2015.8.24)
発明者
  • 本多 尚
  • 門倉 萌衣子
出願人
  • 公立大学法人横浜市立大学
発明の名称 塗料成分及びそれを含む塗料組成物
発明の概要 【課題】人為的なエネルギー供給を必要とすることなく、建物内等の温度上昇を抑制することができる手段を提供すること。
【解決手段】塗料成分は、(1)ビニル基を含むモノマーであって、このモノマーを重合して得られるポリマーが下限臨界共溶温度を有する温度応答性付与モノマーと、(2)ビニル基を含むモノマーであって、このモノマーを重合して得られるポリマーが塗料成分である塗料成分モノマーを共重合した共重合体であって、下限臨界共溶温度を有する共重合体から成る。また、この塗料成分を含む塗料組成物も提供される。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要


近年話題となっている環境問題に、ヒートアイランド現象がある。ヒートアイランド現象とは、都市中心部の気温が郊外よりも高くなるものである。地球温暖化により、世界全体の平均気温はここ100年で0.7℃上昇しているが、東京など日本の大都市では、100年で約2.2~3.0℃上昇しており、地球温暖化に加えたヒートアイランド現象の影響が示唆されている。ヒートアイランド現象の原因としては、建物や工場、自動車などの排熱などの人工排熱の増加、密集した建物による風通しの阻害や天空率の低下などの都市形態の高密度化、そして、緑地の減少とアスファルトやコンクリート面などの拡大による地表面被覆の人工化が挙げられる。



このようなヒートアイランド現象の対策として、屋上緑化や壁面緑化がある。これには、表面温度の上昇を抑え気温上昇を抑制することで、室内への熱の侵入を低減し空調エネルギー消費を削減する働きがある。また、打ち水を行うプロジェクトも盛んに行われている。これは、日時を決めて残り湯などの二次利用水を一斉にまくことで、気化熱により気温を下げるものである。そして近年では、この2つの発想を組み合わせた建築物への気化熱冷却システムの導入が検討されている。屋上や壁面に給水、気化させることで、建築物自体の表面温度を下げるものである。しかし、これには給水のため電気エネルギーを消費することになる。



一方、下限臨界共溶温度(Lower Critical Solution Temperature, LCST)を持つ温度応答性高分子が知られている(非特許文献1~3)。この高分子は、水溶液中で、LCST以下の温度では、親水性を示し、水に可溶である。しかし、LCST以上になると、疎水性を示し、水に不溶となる。この現象は、コイル・グロビュール転移によるとされている。つまり、温度応答性高分子を水中に入れた時、温度がLCSTより低いと高分子内のアミド基と水分子が強い相互
作用を示し、引き伸ばされたランダムコイル状となる。一方、温度をLCST 以上にすると、水との相互作用が弱くなり脱水和が起こる。脱水和した高分子鎖は凝集しグロビュール状になる。このような高分子の相転移現象を、コイル・グロビュール転移という。この性質を示す高分子として、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(以下P(NIPAAm)と略す)がよく知られている。この高分子は、ドラッグデリバリー(非特許文献4)や砂漠の緑化(非特許文献5)などに研究開発されている。

産業上の利用分野


本発明は、建物の外壁等に塗布される塗料組成物及びそれに含まれる塗料成分に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(1)ビニル基を含むモノマーであって、該モノマーを重合して得られるポリマーが下限臨界共溶温度を有する温度応答性付与モノマーと、
(2)ビニル基を含むモノマーであって、該モノマーを重合して得られるポリマーが塗料成分である塗料成分モノマー
を共重合した共重合体であって、下限臨界共溶温度を有する共重合体から成る塗料成分。

【請求項2】
前記温度応答性付与モノマーが、下記一般式[I]:
【化1】


(式[I]中、Rは水素又はメチル基、R及びRは、互いに独立して水素、アルキル基又はアルキルアミノ基であるが、両者が同時に水素になることはない)
で表される請求項1記載の塗料成分。

【請求項3】
前記R及びRが、アルキル基又はアルキルアミノ基である場合、アルキル部分の炭素数がそれぞれ2~6である請求項2記載の塗料成分。

【請求項4】
前記Rが水素、Rがイソプロピル基、Rが水素である請求項3記載の塗料成分。

【請求項5】
前記塗料成分モノマーが、(メタ)アクリレート含有モノマー及びフッ素化アルケンから成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項1~4のいずれか1項に記載の塗料成分。

【請求項6】
前記塗料成分モノマーが、(メタ)アクリレートである請求項5記載の塗料成分。

【請求項7】
前記塗料成分モノマーが、アクリル酸ブチルである請求項6記載の塗料成分。

【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の塗料成分を含む塗料組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2014025240thum.jpg
出願権利状態 公開
※ ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close