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放射性核種を溶媒抽出するための組成物

国内特許コード P150012650
整理番号 S2014-0823-N0
掲載日 2015年11月26日
出願番号 特願2014-079051
公開番号 特開2015-200552
出願日 平成26年4月8日(2014.4.8)
公開日 平成27年11月12日(2015.11.12)
発明者
  • 山村 朝雄
  • 白崎 謙次
  • 永井 満家
  • 坂本 清志
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 放射性核種を溶媒抽出するための組成物
発明の概要 【課題】安全かつ環境負荷の小さい、さらに放射性廃棄物の減容化を実現する、水性溶液中の放射性核種を溶媒抽出するための組成物を提供する。
【解決手段】ハイドロフルオロカーボンまたはハイドロフルオロエーテルを含む希釈剤、該希釈剤に溶解する抽出剤、および場合により溶解補助剤を含有する溶媒抽出のための組成物である。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


使用済核燃料の再処理および放射性廃棄物処理等における液中からの放射性核種の分離方法として、溶媒抽出法があり(特許文献1)、その1つとしてピューレックス法と呼ばれる溶媒抽出法が知られている。ピューレックス法は、抽出剤としてリン酸トリブチル(TBP)を使用し、希釈剤としてドデカンを使用する、現在一般的に実用化されている溶媒抽出法である。抽出剤として使用されるTBPは分離性能に優れるものの、化学的に不安定で、塩析剤として使用される硝酸との反応により爆発する危険があり、実際過去に事故も起こしている。また、希釈剤であるドデカンは可燃性であることから、TBPとの使用はより危険である。



また、ドデカン、1-オクタノール、ケロシン、ヘプタン、クロロホルム等の溶媒抽出系に一般的に使用される希釈剤は、総じて可燃性および/または毒性が高いため、環境への負荷も大きい。



さらに、溶媒抽出法において溶媒を効率的に再生、再利用できることが重要であるが、特許文献1に記載の方法で使用されるようなポリフッ素化テロマー系アルコール、1,1,7-トリヒドロデカフルオロ-1-ヘプタノールは沸点が170℃と高いことから、再生、再利用のコストが高くなるという問題もある。



これに対して、ゼオライト、不溶性フェロシアン化物等の固体抽出剤を用いた放射性核種の分離方法も知られているが、この方法では、爆発等の危険はないものの、その後の減容化が困難となる固体の放射性廃棄物を生じることから、放射性核種の分離方法として十分な解決法とはなっていない。

産業上の利用分野


本発明は、放射性同位元素(RI)を含む水性溶液から放射性核種を溶媒抽出するための組成物であって、抽出剤の希釈剤としてハイドロフルオロカーボンまたはハイドロフルオロエーテルを用いる組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ハイドロフルオロカーボンまたはハイドロフルオロエーテルを含む希釈剤、該希釈剤に溶解する抽出剤、および場合により溶解補助剤を含有する、放射性同位元素を含む水性溶液から核分裂生成物、超ウラン元素または放射化物である放射性核種を溶媒抽出するための組成物。

【請求項2】
ハイドロフルオロカーボンまたはハイドロフルオロエーテルが飽和化合物である、請求項1に記載の組成物。

【請求項3】
ハイドロフルオロカーボンまたはハイドロフルオロエーテルが不飽和化合物である、請求項1に記載の組成物。

【請求項4】
ハイドロフルオロカーボンがC5210である、請求項1に記載の組成物。

【請求項5】
抽出剤が、以下
トリブチルリン酸、
n-オクチル(フェニル)-N、N-ジイソブチルカルバモイルメチルホスフィンオキシド、
未置換の芳香族フラグメントを有するクラウンエーテル、
直鎖および/または分岐鎖構造のアルキルおよび/またはヒドロキシアルキル基で置換された芳香族フラグメントを有するクラウンエーテル、
未置換のシクロヘキサンフラグメントを有するクラウンエーテル、
直鎖および/または分岐鎖構造のアルキルおよび/またはヒドロキシアルキル基で置換されたシクロヘキサンフラグメントを有するクラウンエーテル、
置換された-O-CHR-CH2O-のフラグメント(式中、Rは、直鎖または分岐鎖のアルキルまたはヒドロキシアルキルである。)を有するクラウンエーテル、ならびに
カリックスアレーンクラウンエーテル
からなる群より選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項6】
抽出剤がジベンゾ-18-クラウン-6、ジベンゾ-21-クラウン-7、ジベンゾ-24-クラウン-8、ジベンゾ-30-クラウン-10、ジシクロヘキサノ-18-クラウン-6、ジシクロヘキサノ-21-クラウン-7、ジシクロヘキサノ-24-クラウン-8、ジ-tert-ブチルジシクロヘキサノ-18-クラウン-6、ジ-イソオクチルジシクロヘキサノ-18-クラウン-6、ビス-4,4’(5’)[1-ヒドロキシヘプチル]ジシクロヘキサノ-18-クラウン-6、カリックス[4]-ビス-1,2-ベンゾクラウン-6、カリックス[4]アーレーン-ビス[4,(4’),(5’)-tert-オクチルベンゾ-クラウン-6]またはカリックス[4]アーレーン-ビス[4,(4’),(5’)-(2-エチルヘキシル)ベンゾ-クラウン-6]である、請求項5に記載の組成物。

【請求項7】
希釈剤がハイドロフルオロカーボンまたはハイドロフルオロエーテルと炭化水素類または塩素化炭化水素類との共沸混合物である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項8】
希釈剤がハイドロフルオロカーボンとヘプタンまたはジクロロエチレンとの共沸混合物である、請求項7に記載の組成物。

【請求項9】
放射性核種が放射性ストロンチウムまたは放射性セシウムである、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項10】
請求項1~9に記載の組成物に放射性同位元素を含む水性溶液を接触させ、核分裂生成物、超ウラン元素または放射化物である放射性核種を溶媒抽出させることからなる、放射性核種の分離回収方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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