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表面修飾バイオファイバーの製造方法

国内特許コード P150012651
整理番号 S2014-0367-N0
掲載日 2015年11月26日
出願番号 特願2014-019376
公開番号 特開2015-145546
登録番号 特許第6196169号
出願日 平成26年2月4日(2014.2.4)
公開日 平成27年8月13日(2015.8.13)
登録日 平成29年8月25日(2017.8.25)
発明者
  • 有田 稔彦
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 表面修飾バイオファイバーの製造方法
発明の概要 【課題】溶媒中での分散性に優れた、表面修飾バイオファイバーを容易に得ることが可能な製造方法の提供。
【解決手段】バイオファイバー、第1のモノマー、及び溶媒を含有する反応溶液中において、前記第1のモノマーをリビングラジカル重合せしめると共に得られた第1のポリマーを前記バイオファイバーの表面に付着させて、親水性ブロック(A)を得る第1の重合工程と、前記反応溶液に第2のモノマーを添加し、前記第2のモノマーをリビングラジカル重合せしめると共に得られた第2のポリマーを前記第1のポリマーの伸長末端に重合せしめて、前記親水性ブロック(A)の外側に積層された疎水性ブロック(B)を得る第2の重合工程とを含み、前記バイオファイバーEBF、前記第1のポリマーE、前記第2のポリマーE及び前記溶媒の表面自由エネルギーEが、以下の条件を満たす。EBF>E>E>E
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


セルロースファイバー等のバイオファイバーは、主に樹脂材料の充填材(フィラー)として用いられている。しかしながら、多糖類からなるバイオファイバーは凝集しやすいという問題や、親水性であるために有機溶媒や疎水性樹脂中において分散性が低いという問題を有していた。このため、従来から、バイオファイバーの分散性を高めるために、バイオファイバーの表面を改質する方法が提案されている。



例えば、特開2011-184816号公報(特許文献1)には、セルロースナノファイバーの水酸基をエーテル化、エステル化、又はシリル化により化学修飾し、水酸基の数を減じることによって高分子材料への分散性を高めることが記載されている。しかしながら、このように水酸基の数を調整するだけでは、前記セルロースナノファイバーの高分子材料への分散性を十分に制御することが困難であるという問題や、組み合わせることができる高分子材料が限られるという問題も有していた。



また、国際公開第2013/077354号(特許文献2)には、セルロース分子に直鎖状或いは分岐状分子を有するアミンが結合されたセルロースナノファイバーの分散液が記載されており、前記セルロースナノファイバーは更に合成高分子等の他の材料と複合化させることができることが記載されている。しかしながら、特許文献2に記載されている方法においては、先ずセルロース分子に酸処理を行ってカルボン酸型の基を導入し、この基と、別途準備した前記アミンのアミノ基とを結合させるため、製造プロセスが多段階である、量産が困難であるといった問題を有していた。また、特定のアミンを用いる必要があることから、前記セルロースナノファイバーの分散性を十分に制御することが困難であるという問題や、組み合わせることができる合成高分子が限られるという問題も有していた。



さらに、特開2010-265357号公報(特許文献3)には、熱可塑性樹脂と表面処理されたセルロース繊維とを含有する樹脂材料の製造方法が記載されており、前記セルロース繊維の表面処理方法として、前述の酸処理等の化学修飾の他、シランカップリング剤を用いて反応性基を導入する方法や、両親媒性ポリマーを用いる方法が挙げられている。しかしながら、前記シランカップリング剤を用いる方法は、前記セルロース繊維の表面をSiを含有するカップリング剤で覆うため、前記セルロース繊維が本来持つ物性や機能が十分に発揮されない、充填材として用いた際に充填率が低下する、溶媒に対する分散性が十分ではないといった問題を有していた。また、前記両親媒性ポリマーを用いる方法は、特定の両親媒性ポリマーを別途準備する必要があるため、製造プロセスが多段階である、量産が困難であるといった問題を有しており、また、このように別々に準備したセルロース繊維と両親媒性ポリマーとを単に接触させ、それに樹脂を混合して得られる樹脂材料においては、セルロース繊維の分散性や材料の安定性が十分ではないという問題を有していた。

産業上の利用分野


本発明は、表面修飾バイオファイバー、その製造方法、並びに、表面修飾バイオファイバーを含有する分散液及び樹脂組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
表面修飾バイオファイバーの製造方法であって、
バイオファイバー、第1のモノマー、及び溶媒を含有する反応溶液中において、前記第1のモノマーをリビングラジカル重合せしめると共に得られた第1のポリマーを前記バイオファイバーの表面に付着させて、前記第1のポリマーからなり、前記バイオファイバーの表面に配置された親水性ブロック(A)を得る第1の重合工程と、
前記第1の重合工程の後、前記反応溶液に第2のモノマーを添加し、前記第2のモノマーをリビングラジカル重合せしめると共に得られた第2のポリマーを前記第1のポリマーの伸長末端に重合せしめて、前記第2のポリマーからなり、前記親水性ブロック(A)の外側に積層された疎水性ブロック(B)を得る第2の重合工程とを含み、
前記バイオファイバー、前記第1のポリマー、前記第2のポリマー及び前記溶媒の表面自由エネルギーが、下記式(1):
BF>E>E>E ・・・(1)
[式(1)中、EBFはバイオファイバーの表面自由エネルギーを示し、Eは第1のポリマーの表面自由エネルギーを示し、Eは第2のポリマーの表面自由エネルギーを示し、Eは溶媒の表面自由エネルギーを示す。]
で表される条件を満たすことを特徴とする、
表面修飾バイオファイバーの製造方法。

【請求項2】
前記バイオファイバーの平均直径が0.3~10,000nmであり、かつ、アスペクト比が10,000以下であることを特徴とする、請求項1に記載の表面修飾バイオファイバーの製造方法。

【請求項3】
前記バイオファイバーがセルロースからなるものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の表面修飾バイオファイバーの製造方法。

【請求項4】
前記バイオファイバーの表面に反応基を導入する工程が含まれないことを特徴とする、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の表面修飾バイオファイバーの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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