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オリゴヌクレオチド コモンズ

国内特許コード P150012658
整理番号 NU-620
掲載日 2015年12月1日
出願番号 特願2015-149522
公開番号 特開2016-130232
出願日 平成27年7月29日(2015.7.29)
公開日 平成28年7月21日(2016.7.21)
優先権データ
  • 特願2015-003424 (2015.1.9) JP
発明者
  • 浅沼 浩之
  • 樫田 啓
  • 村山 恵司
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 オリゴヌクレオチド コモンズ
発明の概要 【課題】標的とするDNA及びRNAを配列特異的に認識し熱安定性又は光機能に優れた、人工核酸を含むオリゴヌクレオチドの提供。
【解決手段】リン酸ジエステル結合で結合しているオリゴヌクレオチドにおいて、前記オリゴヌクレオチドが式(1)で表される骨格を含む人工核酸のみで構成されているオリゴヌクレオチド。



(Bは骨格中のNで結合するピリミドン又はイミダゾピリミドン構造を持つ塩基、XはO又はS)
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


人工核酸とは、天然核酸に非天然部位を導入又は非天然部位のみで合成した核酸であり、自然界には存在しない、完全に人工的に合成された分子である。そのため、生体内に存在する核酸分解酵素に認識されにくく、分解されにくいという特長をもつ。また、DNAやRNAと同様にA,G,C,Tなどの塩基を導入することが可能であり、Watson-Crick型塩基対を形成させ二重鎖を組ませることができる。更に、設計によってはDNAやRNAとハイブリダイズさせることも可能であり、新たなナノデバイスのモチーフとしての利用やアンチセンス法などへの応用が期待されている。



人工核酸としては、以下に示す、acyclic Threoninol Nucleic Acid(aTNA)、Serinol Nucleic Acid(SNA)、Peptide Nucleic Acid(PNA)、Glycol Nucleic Acid(GNA)、Locked Nucleic Acid(LNA)、等が知られている。LNA以外の上記の人工核酸は塩基以外の骨格部分が非環状である。そのため、環状の骨格を持つ化合物と異なり合成が簡単であること、また、天然の核酸と大きく異なる骨格であることから、上記のとおり酵素耐性が高いというメリットがあり、現在盛んに研究が行われている。



【化1】




上記人工核酸の中で、PNAは主鎖に電荷をもっていないことから、DNAやRNAとの相補性が高く、二重鎖の人工核酸を形成できることが知られている(非特許文献1参照)。しかしながら、PNAは疎水性が高いため水に溶けにくく、凝集し易いという問題がある。また、PNAは最大16~17の塩基配列が限界で、siRNAには使用が難しい等、用途が限定的であるという問題がある。



一方、本発明者らは下記式(a)で表すD-aTNAの合成を行い、D-aTNAは相補的なD-aTNAとは二重鎖を形成するが、DNAやRNAとは二重鎖を形成しないことを明らかにしている(非特許文献2、3参照)。



【化2】




また、本発明者らは、SNAは設計の自由度が高く様々な塩基を導入できる上、DNAやRNAと二重鎖を形成できることを明らかにしている(非特許文献4参照)。しかしながら、SNAはDNAやRNAと二重鎖を形成するものの、SNA/DNA、及びSNA/RNA二重鎖は熱安定性が不十分であるという問題がある(非特許文献3参照)。



なお、非特許文献3に記載されているaTNAの特性に着目し、aTNAをsiRNA(small interfering RNA)に組み込むことも知られている(非特許文献5参照)。しかしながら、非特許文献5に記載されているsiRNAは、3’末端側の相補鎖を形成しない突出した2塩基をaTNAで置換することでsiRNAの核酸分解酵素への耐性を高めたものであり、aTNAがDNA又はRNAと二重鎖を形成するものではない。

産業上の利用分野


本発明は、オリゴヌクレオチドに関し、特に、DNA及びRNAを配列特異的に認識する人工核酸を含むオリゴヌクレオチド、並びに光機能性分子を挿入したオリゴヌクレオチドに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リン酸ジエステル結合で結合しているオリゴヌクレオチドにおいて、
前記オリゴヌクレオチドが式(1)で表される骨格を含む人工核酸のみで構成されているオリゴヌクレオチド。
【化1】


(式(1)中、Bは下記式(2)~(6)から選択される1種の塩基であって、同じであっても異なってもよい。XはO(酸素)またはS(硫黄)である。)
【化2】



【請求項2】
リン酸ジエステル結合で結合しているオリゴヌクレオチドにおいて、
前記オリゴヌクレオチドは、リボース環又はデオキシリボース環を持つ核酸及び式(1)で表される骨格を含む人工核酸を含み、且つ式(7)又は式(8)で表される結合を含むオリゴヌクレオチド。
【化3】


(式(1)中、Bは下記式(2)~(6)から選択される1種の塩基であって、同じであっても異なってもよい。Xは、O(酸素)またはS(硫黄)である。)
【化4】



【化5】


(式(7)及び式(8)中、Bは前記式(2)~(6)から選択される1種の塩基であって、同じであっても異なっていても良い。XはO(酸素)又はS(硫黄)のいずれかである。RはH(水素)又はOH(水酸基)である。)

【請求項3】
前記式(1)で表される骨格を含む人工核酸がオリゴヌクレオチドの端部に位置する時、端部部分が式(1-a)、(1-b)、(7-1)又は(8-1)で表される請求項1又は2に記載のオリゴヌクレオチド。
【化6】


(式(1-a)、(1-b)、(7-1)及び(8-1)中、Yは下記式(17)又は(18)から選択される1種である。B、R、Xは前記と同様である。)
【化7】



【請求項4】
前記式(2)~(6)で表される塩基に加え、前記Bが下記式(19)~(26)で表される塩基を含む請求項1~3の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
【化8】


(上記式(23)~(26)中、Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、および下記式(30)~(51)の光機能性分子、あるいは式(30)~(51)の光機能性分子が結合したアルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基を表す。)
【化9】



【請求項5】
標的とするDNA又はRNAを選択する工程、
前記標的とするDNA又はRNAと二重鎖を形成できるオリゴヌクレオチドを設計する工程、
設計したオリゴヌクレオチドを合成する工程、
を含み、
前記設計したオリゴヌクレオチドを合成する工程が、式(11)で表される化合物を用い、式(1)で表される骨格のみを含むオリゴヌクレオチドを合成する工程であるオリゴヌクレオチドの製造方法。
【化10】


【化11】


(式(1)中、Bは下記式(2)~(6)から選択される1種の塩基であって、同じであっても異なってもよい。Xは、O(酸素)またはS(硫黄)である。)
【化12】



【請求項6】
前記設計したオリゴヌクレオチドを合成する工程が、
前記式(11)で表される化合物及び式(12)で表される化合物、又は式(13)で表される化合物及び式(14)で表される化合物を用い、式(7)又は式(8)で表される結合を含むオリゴヌクレオチドを合成する工程である請求項5に記載のオリゴヌクレオチドの製造方法。
【化13】


【化14】


(式(7)及び式(8)中、Bは前記式(2)~(6)から選択される1種の塩基であって、同じであっても異なっていても良い。XはO(酸素)又はS(硫黄)のいずれかである。RはH(水素)又はOH(水酸基)である。DMTは式(11)と同様である。)

【請求項7】
前記設計したオリゴヌクレオチドを合成する工程が、該工程の少なくとも最初及び/又は最後に前記式(11)又は式(13)で表される化合物を用いる請求項6に記載のオリゴヌクレオチドの製造方法。

【請求項8】
前記式(2)~(6)で表される塩基に加え、前記Bが下記式(19)~(26)で表される塩基を含む請求項5~7の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチドの製造方法。
【化15】


(上記式(23)~(26)中、Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、および下記式(30)~(51)の光機能性分子、あるいは式(30)~(51)の光機能性分子が結合したアルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基を表す。)
【化16】



【請求項9】
リン酸ジエステル結合で結合しているオリゴヌクレオチドにおいて、
前記オリゴヌクレオチドは、リボース環又はデオキシリボース環を持つ核酸及び式(27)で表される骨格を含む化合物を含み、且つ式(28)又は式(29)で表される結合を含むオリゴヌクレオチド。
【化17】


(式(27)中、Zは光機能性分子を表す。Xは、O(酸素)またはS(硫黄)である。)
【化18】


(式(28)及び式(29)中、Bは下記式(2)~(6)、(19)~(26)から選択される1種の塩基であって、同じであっても異なっていても良い。XはO(酸素)又はS(硫黄)のいずれかである。RはH(水素)又はOH(水酸基)である。)
【化19】



(上記式(23)~(26)中、Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、および下記式(30)~(51)の光機能性分子、あるいは式(30)~(51)の光機能性分子が結合したアルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基を表す。)
【化20】



【請求項10】
前記Zが、上記式(30)~(51)で表される置換基から選択される1種である請求項9に記載のオリゴヌクレオチド。

【請求項11】
前記式(27)で表される骨格を含む化合物がオリゴヌクレオチドの端部に位置する時、端部部分が式(28-1)又は式(29-1)で表される請求項9又は10に記載のオリゴヌクレオチド。
【化21】


(式(28-1)及び式(29-1)中、Yは下記式(17)又は(18)から選択される1種である。B、R、Xは前記と同様である。)
【化22】


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