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新規有機電荷移動錯体及びその製造方法 新技術説明会

国内特許コード P150012669
整理番号 (HU2012005)
掲載日 2015年12月16日
出願番号 特願2014-052727
公開番号 特開2014-198716
出願日 平成26年3月14日(2014.3.14)
公開日 平成26年10月23日(2014.10.23)
優先権データ
  • 特願2013-051277 (2013.3.14) JP
発明者
  • 緒方 啓典
  • ジーン フレデリック デラ クエバ ガガベ
  • 大塚 祐一郎
  • 中村 雅哉
  • 大原 誠資
出願人
  • 学校法人法政大学
  • 国立研究開発法人森林研究・整備機構
発明の名称 新規有機電荷移動錯体及びその製造方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】有効活用されてこなかった木質バイオマス由来物質を電子受容性分子として活用することで、化石資源由来の導電性高分子材料と代替可能な新規の有機電荷移動錯体とその製造方法を提供する。
【解決手段】電子受容性分子と電子供与性分子とからなる有機電荷移動錯体であって、電子受容性分子をPDCまたはPDC誘導体とする。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


樹木構成成分のリグニンは、地球上で最も多量に存在する芳香族系バイオマスであるが、一部が熱生産のための燃料や香料等として利用されるに留まっており、その大部分が廃棄されているのが現状である。このため、リグニンを付加価値の高い有機材料等に変換することで有用な用途を確立することができれば、循環型社会の形成に大きく貢献し得るものと期待される。



近年、細菌を用いたリグニンの中間代謝物である次式で表わされる2-ピロン-4,6-ジカルボン酸(2-pyrone-4,6-dicarboxylic acid;PDC)の生産技術が開発された(非特許文献1、2)。



【化1】




PDCは、分極性の強い3つのカルボニル基、環内エーテル酸素を有し、擬芳香族二塩基酸の構造を有している。このことから、新しい物理化学的特性を備えた機能性有機材料への応用が期待されており、現在PDCの利用技術の研究開発が行われている。



これまでにPDCについては、Naと錯体を形成すること(特許文献1)や、PDCを基本骨格としたポリアミド(特許文献2、3)、ポリウレタン(特許文献4)、ポリエステル(特許文献5)等の合成が報告されている。

産業上の利用分野


本発明は、新規有機電荷移動錯体及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、従来、有効活用されてこなかった木質バイオマス由来の物質を電子受容性分子として活用することで、化石資源由来の導電性高分子材料と代替可能な新規の有機電荷移動錯体とその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
電子受容性分子と電子供与性分子とからなる有機電荷移動錯体であって、
電子受容性分子が、2-ピロン-4,6-ジカルボン酸(2-pyrone-4,6-dicarboxylic acid;PDC)またはPDC誘導体であり、
電子供与性分子が、下記一般式(1)で表される化合物、
【化1】


(式中、Aは、硫黄(S)又はセレン(Se)、テルル(Te)原子のうちのいずれかを示し、B、C、D、Eは、水素原子、炭化水素基、もしくはBとC、DとEは、炭素鎖が結合して環を形成していてもよく、この炭素鎖による環には、異種原子を介して結合しているものが含まれることを示す。)
または、下記一般式(2)で表されるアミノピレン、
【化2】


(アミノ基(NRnは、ピレン環の任意の位置に結合してよく、(NRnの式中、nは2~4の整数を示し、RおよびR は、同一または別異の水素原子またはアルキル基もしくは相互に結合した炭素鎖を示す。)
または、下記一般式(3)で表される化合物、
【化3】


(アミノ基(NR34および(NR56は、ベンゼン環の任意の位置に結合してよく、(NR34および(NR56の式中、n、mは1~3の整数を示し、R3~R10 は、同一または別異の水素原子またはアルキル基もしくは相互に結合した炭素鎖を示す。)
であることを特徴とする有機電荷移動錯体。

【請求項2】
有機電荷移動錯体は繊維状結晶であり、繊維の直径が10nm~50μmであることを特徴とする請求項1の有機電荷移動錯体。

【請求項3】
請求項1または2に記載の有機電荷移動錯体結晶を含むことを特徴とする薄膜。

【請求項4】
請求項3に記載の有機電荷移動錯体結晶を含む薄膜を用いた電極。

【請求項5】
PDCまたはPDC誘導体を有機溶媒に溶解したPDC溶液と、電子供与性分子を有機溶媒に溶解した電子供与性分子溶液とを結晶成長容器中に滴下し、静置することを特徴とする拡散法による有機電荷移動錯体結晶の製造方法。

【請求項6】
PDCまたはPDC誘導体を有機溶媒に溶解したPDC溶液と、電子供与性分子を有機溶媒に溶解した電子供与性分子溶液とを混合し、貧溶媒の入った容器中に滴下し、静置することを特徴とする液-液界面結晶析出法による有機電荷移動錯体結晶の製造方法。

【請求項7】
PDCまたはPDC誘導体を有機溶媒に溶解したPDC溶液と、電子供与性分子を有機溶媒に溶解した電子供与性分子溶液とを混合し、貧溶媒の入った容器中に注入することを特徴とする再沈法による有機電荷移動錯体結晶の製造方法。

【請求項8】
PDCまたはPDC誘導体を含む支持電解質と電子供与性分子とを有機溶媒に溶解して得られる溶液を電解セル中に添加し、電解することを特徴とする電解法による有機電荷移動錯体結晶の製造方法。

【請求項9】
前記電解セルを窒素ガス雰囲気中で封止した後、電極に0.5~1.0μAの定電流を1~60日間流すことを特徴とする請求項8に記載の電解法による有機電荷移動錯体結晶の製造方法。

【請求項10】
PDCまたはPDC誘導体を含む支持電解質と電子供与性分子とを有機溶媒に溶解して得られる溶液を電解セル中に添加し、前記電解セルを窒素ガス雰囲気中で封止した後、電極に100~200μAの定電流を2~10時間流すことを特徴とする請求項8に記載の電解法による有機電荷移動錯体結晶薄膜の製造方法。

国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014052727thum.jpg
出願権利状態 公開


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