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注意再獲得支援システム、訓練用画像生成装置及びそのプログラム

国内特許コード P160012695
整理番号 1556
掲載日 2016年1月15日
出願番号 特願2014-107600
公開番号 特開2015-221185
出願日 平成26年5月23日(2014.5.23)
公開日 平成27年12月10日(2015.12.10)
発明者
  • 岩田 浩康
  • 後濱 龍太
出願人
  • 学校法人早稲田大学
  • 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター
発明の名称 注意再獲得支援システム、訓練用画像生成装置及びそのプログラム
発明の概要 【課題】半側空間無視の患者に対して効果的なリハビリテーションメニューを提供する。
【解決手段】 本発明の注意再獲得支援システムは、患者がリハビリテーション時に見る訓練用画像Tを生成する訓練用画像生成装置12と、訓練用画像生成装置12で生成された訓練用画像Tを患者に提示する提示装置13とを備えている。訓練用画像生成装置12は、訓練用画像Tの背景となる背景画像Bを生成する背景画像生成手段15と、背景画像Bに重畳される重畳画像Sを生成する重畳画像生成手段16と、背景画像Bの上に重畳画像Sを配置して訓練用画像Tを生成する画像合成手段17とを備えている。重畳画像生成手段16では、訓練用画像T内で背景画像Bの一部を他の部分よりも鮮明に表出させるスリット領域A1を有する重畳画像Sを生成し、訓練用画像T内でスリット領域A1を経時的に変化させる。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


脳血管障害に起因する障害の一つとして、脳の病巣の反対側に存在する刺激を無視する半側空間無視と呼ばれる症状がある。例えば、右脳損傷による半側空間無視の患者は、自身の視空間のうち左側の空間に存在する対象を無視してしまい、ドアを通り抜けるときにドアの左側にぶつかり、印刷物の左側を読むことができず、食事のときに左側のおかずに気が付かない等の支障が生じる。



半側空間無視の発生メカニズムとして、視空間内の注意の配分に異常が生じたことで無視領域が発生する注意障害説が知られている。これによれば、健常者は、視空間内で焦点を当てているものから注意を離す「解放」を行う機能と、当該「解放」によって新たな位置に注意を移す「移動」を行う機能と、新規のターゲットに注意を焦点付ける「固定」を行う機能とを備え、これら機能を1サイクルとして順に繰り返し行う。しかしながら、半側空間無視の患者は、前記注意の「解放」及び「移動」を正常に行えず、これによって、前記サイクルが停滞してしまい、視空間内の片側無視の領域が生じることになる。また、視空間の中で無視されない側(非無視側)の空間(非無視空間)内で、更に片側無視を生じさせることが繰り返し行われ、非無視空間を次第に狭小化させる現象(たまねぎ現象)も発生する。例えば、前述した患者のように、視空間の左側領域が無視空間で、逆の右側領域が自覚可能であっても、当該右側領域を注視すると、当該右側領域における左部分の注意が更に欠落して認識不能となってしまい、次第に患者の注意領域が狭小化する。以上のことから、半側空間無視の患者に対しては、前記注意の「解放」、「移動」、「固定」のサイクルを停滞させずに、且つ、視空間内の注意領域の「拡大」を促進するリハビリテーションが必要になると考えられる。



ところで、特許文献1、2には、半側空間無視の患者のリハビリテーションに用いられるシステムや装置が開示されている。特許文献1の訓練システムでは、現実空間映像においてエッジを強調した映像や、現実空間映像における認識空間に無視空間の視覚情報を付加した映像や、現実空間映像における認識空間に矢印からなる注意喚起情報を付加した映像等を訓練用映像として患者に提示可能になっている。また、特許文献2の認知機能訓練装置は、画面内を所定の時間で移動する指標を患者に提示するようになっている。

産業上の利用分野


本発明は、半側空間無視患者に対するリハビリテーションを支援するための注意再獲得支援システム、訓練用画像生成装置及びそのプログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
半側空間無視患者に対するリハビリテーションを支援するための注意再獲得支援システムにおいて、
患者がリハビリテーション時に見る訓練用画像を生成する訓練用画像生成装置と、当該訓練用画像生成装置で生成された前記訓練用画像を前記患者に提示する提示装置とを備え、
前記訓練用画像生成装置は、前記訓練用画像の背景となる背景画像を生成する背景画像生成手段と、当該背景画像に重畳される重畳画像を生成する重畳画像生成手段と、前記背景画像の上に前記重畳画像を配置して前記訓練用画像を生成する画像合成手段とを備え、
前記重畳画像生成手段では、前記訓練用画像内で前記背景画像の一部を他の部分よりも鮮明に表出させるスリット領域を有する前記重畳画像を生成し、前記訓練用画像内で前記スリット領域を経時的に変化させることにより、当該スリット領域を通じて表出する前記背景画像の部分を経時的に変化させることを特徴とする注意再獲得支援システム。

【請求項2】
前記重畳画像生成手段では、前記訓練用画像内で前記スリット領域が経時的に移動及び/又は拡張するように前記重畳画像を生成することを特徴とする請求項1記載の注意再獲得支援システム。

【請求項3】
前記重畳画像生成手段は、前記スリット領域の形態、数、変化態様を指定するパラメータに応じて、前記スリット領域の具体的態様を設定する態様設定部と、当該態様設定部によって設定された前記スリット領域の具体的態様に基づいて前記重畳画像を生成する画像生成部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の注意再獲得支援システム。

【請求項4】
前記訓練用画像生成装置は、所定の患者情報が記憶された患者情報データベースを更に備え、
前記重畳画像生成手段では、前記患者情報データベースの患者情報に基づき前記重畳画像が生成されることを特徴とする請求項1又は2記載の注意再獲得支援システム。

【請求項5】
前記患者の視野画像を撮像可能なカメラを更に備え、
前記背景画像生成手段では、前記カメラで撮像された前記視野画像を前記背景画像とし、
前記提示装置では、前記スリット領域によって表出部分が経時的に変化する前記視野画像が前記患者に提示されることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の注意再獲得支援システム。

【請求項6】
半側空間無視患者に対するリハビリテーションを行う際に、患者が見る訓練用画像を生成する訓練用画像生成装置において、
前記訓練用画像の背景となる背景画像を生成する背景画像生成手段と、当該背景画像に重畳される重畳画像を生成する重畳画像生成手段と、前記背景画像の上に前記重畳画像を配置して前記訓練用画像を生成する画像合成手段とを備え、
前記重畳画像生成手段では、前記訓練用画像内で前記背景画像の一部を他の部分よりも鮮明に表出させるスリット領域を有する前記重畳画像を生成し、前記訓練用画像内で前記スリット領域を経時的に変化させることにより、当該スリット領域を通じて表出する前記背景画像の部分を経時的に変化させることを特徴とする訓練用画像生成装置。

【請求項7】
半側空間無視患者に対するリハビリテーションを行う際に、患者が見る訓練用画像を生成する訓練用画像生成装置のコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、
前記訓練用画像の背景となる背景画像を生成する背景画像生成手段と、当該背景画像に重畳される重畳画像を生成する重畳画像生成手段と、前記背景画像の上に前記重畳画像を配置して前記訓練用画像を生成する画像合成手段として前記コンピュータを機能させ、
前記重畳画像生成手段では、前記訓練用画像内で前記背景画像の一部を他の部分よりも鮮明に表出させるスリット領域を有する前記重畳画像を生成し、前記訓練用画像内で前記スリット領域を経時的に変化させることにより、当該スリット領域を通じて表出する前記背景画像の部分を経時的に変化させる処理を行うことを特徴とする訓練用画像生成装置のプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
  • 4C046AA13
  • 4C046AA31
  • 4C046AA35
  • 4C046AA45
  • 4C046BB10
  • 4C046BB12
  • 4C046BB17
  • 4C046DD36
  • 4C316AB16
  • 4C316FA02
  • 4C316FC15
  • 4C316FC28
画像

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JP2014107600thum.jpg
出願権利状態 公開
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