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分析装置及び分析システム

国内特許コード P160012709
整理番号 S2015-1601-N0
掲載日 2016年1月25日
出願番号 特願2015-117985
公開番号 特開2017-003442
出願日 平成27年6月11日(2015.6.11)
公開日 平成29年1月5日(2017.1.5)
発明者
  • 関場 大一郎
  • 原山 勲
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 分析装置及び分析システム
発明の概要 【課題】試料の表面近傍の状態を非破壊かつ高感度に分析することができる分析装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の分析装置は、被測定物を設置できる設置部11を有するチャンバー10と、加速器で発生したイオンビームを前記設置部11に向けて導く導管20と、前記設置部11に設置された前記被測定物Sに前記イオンビームを照射することにより反跳した反跳粒子に磁場を印加し、前記反跳粒子のエネルギーに対応する方向に前記反跳粒子の進行方向を変化させる分析部30と、前記反跳粒子の軌跡と平行な平面に対して垂直な方向に延在し、前記反跳粒子をその進行方向毎に検出可能な検出部を有する位置敏感半導体検出器40と、前記位置敏感半導体検出器40に接続され、前記位置敏感半導体検出器40で生じた電荷をデジタル化して計測する計測器50と、を備える。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年、サブサーフェースにおける物質の状態が、物質の種々の性能の律速になっていることが判明している。サブサーフェースとは、物質の表面直下の原子数層分の領域を意味する。このサブサーフェースの状態を分析する手段として高分解能ラザフォード後方散乱分析(High-resolution Rutherford Back Scattering;HRBS)装置や、高分解能弾性反跳検出分析(High-resolution Elastic Recoil Detection Analysis;HERDA)装置等が知られている。ここでは中速イオン散乱法(Medium energy ion scattering;MEIS)装置はHRBSの一種とみなし、HRBSはMEISを含めた述語とする。



HRBSは、試料表面に定量対象の原子と比較して小さな原子量を持つイオンを照射し、試料表面の組成(構成元素の種類)を同定する分析手法である。試料表面にヘリウムイオン等を照射すると、試料中の原子核との弾性散乱により照射したイオンは後方に跳ね返る。このイオンの跳ね返り方は、衝突対象である試料中の構成元素の原子量によって異なる。そのため、跳ね返ってきたイオンのエネルギーを測定することによって試料のサブサーフェースの状態を測定することができる。例えば、非特許文献1には、HRBSを用いた分析装置が記載されている。



HERDAは、試料表面に定量対象の原子と比較して大きな原子量を持つイオンを照射し、試料表面から弾き出された反跳粒子を検出する分析手法である。例えば、試料の構成元素のうち照射するイオンより原子量の小さい水素元素は、イオン照射により前方に弾き出される。この弾き出された水素を検出することにより、試料中の水素含有量の定量化を行うことができる。例えば、非特許文献2には、HERDAを用いた分析装置が記載されている。



HRBS及びHERDAのいずれの分析手法においても、検出感度を高めることが求められている。例えば、非特許文献3には、検出器の前にフィルターを設け、検出器に入射する迷走イオン(チャンバー壁面で衝突しながら入射するイオン、迷い粒子ともいう)を除去すると共に、検出器で発生する暗電流を抑制することで、HRBSを用いた分析装置の検出感度を高めることが記載されている。

産業上の利用分野


本発明は、分析装置及び分析システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被測定物を設置できる設置部を有するチャンバーと、
加速器で発生したイオンビームを前記設置部に向けて導く導管と、
前記設置部に設置された前記被測定物に前記イオンビームを照射することにより反跳した反跳粒子に磁場又は電場を印加し、前記反跳粒子のエネルギーに対応する方向に前記反跳粒子の進行方向を変化させる分析部と、
前記反跳粒子の軌跡と平行な平面に対して垂直な方向に延在し、前記反跳粒子をその進行方向毎に検出可能な検出部を有する位置敏感半導体検出器と、
前記位置敏感半導体検出器に接続され、前記位置敏感半導体検出器で生じた電荷をデジタル化して計測する計測器と、を備える分析装置。

【請求項2】
被測定物を設置できる設置部を有するチャンバーと、
加速器で発生したイオンビームを前記設置部に向けて導く導管と、
前記設置部に設置された前記被測定物に照射された前記イオンビームのうち散乱した散乱イオンに磁場又は電場を印加し、前記散乱イオンのエネルギーに対応する方向に前記散乱イオンの進行方向を変化させる分析部と、
前記散乱イオンの軌跡と平行な平面に対して垂直な方向に延在し、前記散乱イオンをその進行方向毎に検出可能な検出部を有する位置敏感半導体検出器と、
前記位置敏感半導体検出器に接続され、前記位置敏感半導体検出器で生じた電荷をデジタル化して計測する計測器と、を備える分析装置。

【請求項3】
前記検出部の延在方向かつ前記検出部に前記反跳粒子または前記散乱イオンが衝突する方向に対し垂直な方向に、前記検出部が平行移動することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の分析装置。

【請求項4】
前記検出部の延在方向かつ前記検出部に前記反跳粒子または前記散乱イオンが衝突する方向に対し垂直な方向に、前記検出部が複数並列していることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の分析装置。

【請求項5】
隣接する前記検出部の間に形成されるスリットの幅dと、隣接する前記検出部のピッチpの比が、d:p=0.5:10~2:10の関係を満たすことを特徴とする請求項4に記載の分析装置。

【請求項6】
前記位置敏感半導体検出器に用いられる半導体の不感層の厚みが、10nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の分析装置。

【請求項7】
前記位置敏感半導体検出器に用いられる半導体が、n型半導体に対しドーパント元素をイオン注入したpn接合型の半導体であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の分析装置。

【請求項8】
前記位置敏感半導体検出器に用いられる半導体が、半導体上に金属膜が積層されたショットキーバリア型の半導体であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の分析装置。

【請求項9】
前記計測器が、前記電荷により生じる電位のピークが所定の閾値を超えている時間を測定することで適切な信号と不適切な信号とを区別することを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の分析装置。

【請求項10】
前記計測器が、前記電荷により生じる電位のピークが所定の閾値を上回るタイミングに同期して前記所定の閾値を増加させる閾値増加手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の分析装置。

【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の分析装置と、
前記分析装置にイオンビームを供給する加速器とを備える分析システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015117985thum.jpg
出願権利状態 公開
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