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反射防止膜およびその製造方法 UPDATE コモンズ

国内特許コード P160012764
整理番号 GI-H27-33
掲載日 2016年2月8日
出願番号 特願2016-018429
公開番号 特開2016-157108
出願日 平成28年2月2日(2016.2.2)
公開日 平成28年9月1日(2016.9.1)
優先権データ
  • 特願2015-034612 (2015.2.24) JP
発明者
  • 野々村 修一
  • 大橋 史隆
  • 三浦 修平
  • 三和 寛之
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 反射防止膜およびその製造方法 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】太陽電池等の光学デバイスに使用されるガラス等の透明支持基板から反射を効果的に防止する膜および、高価な真空装置などを使用することなく、操作手順も簡便化された反射防止膜の形成方法を提案すること。
【解決手段】太陽電池のガラス基板上に液体ガラスを塗布して成膜され、膜厚が70~160nmで、波長600nmにおける膜の屈折率が1.30~1.47である、反射防止膜。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


太陽電池セルに使用される結晶シリコンは3.5を超える高屈折率のため、35%を超える高い反射率を示し、結晶に入る光が失われる。そこで反射を減らすために誘導体の膜をコーティングし、該薄膜の前面(空気側)と背面(結晶シリコン側)の間の多重反射を利用して、反射光の波の位相が打ち消しあうような工夫が施されたものがある。



前記誘電体膜は単層では屈折率と膜厚で特定の波長の光に対してのみの効果に留まるため、多層構造にする必要があるが、反射防止膜の形成は作業効率の点で課題がある。このような反射防止膜は通常、真空蒸着法などを用いて成膜するため、真空設備が必要で、成膜時間が長時間になるのが一般的であったからである。



そこで、アルコールを溶媒として、該溶媒中にチタン酸エステルとカルボン酸及び半導体基板中に侵入してp-n接合を形成するドーパントを配合してなる溶液を半導体基板表面に塗布し、溶媒を揮発させてドーパントを含む酸化チタン膜を形成する反射防止膜の製造方法(特許文献1)が提案されている。この方法によれば、p-n接合と反射防止膜を同一の熱処理で行うことができ効率的である。また、反射低減のためのコーティングを太陽電池セルの直上部においてのみ必要な厚さとし、それ以外の部分においては厚みを薄くして反射防止層の材料コストを削減する(特許文献2)といったものもある。



一方、可視光の波長以下の凹凸パターンを表面に形成することによって反射防止を図る技術も開発されている。このような方法はいわゆるモスアイ(蛾の目)構造の原理を利用したものであり、基板に入射した光に対する屈折率を連続的に変化させ、屈折率の不連続界面を消失させることによって反射を防止するものである。



この微細凹凸パターンの作製方法として例えば、支持体上に固体状の効果性樹脂組成物からなる凹凸パターン形成層を設けた凹凸パターン受容体を用意し、その表面にスタンパーを圧接して凹凸パターンを形成した後、当該凹凸パターン形成層を硬化させる方法(特許文献3)がある。また、表面に微細凹凸構造を有するフィルム状レプリカモールドであってこの構造が、陽極酸化アルミナの表面の微細凹凸構造を転写して形成されたことを特徴とする方法(特許文献4)がある。前記方法は、微細凹凸構造を有するマスターモールドを用いたナノインプリント法の課題である、大面積化、シームレスな連続成形を可能にするものである。



さらに微細凹凸パターンの凸部先端の割れ等に対する機械強度、スティッキング(表面張力が大きい液体が微細凹凸パターン内に入り込み、それが蒸発するときに、隣同士の構造体が接触あるいはくっ付き合う現象)耐性および型抜き性に優れた反射防止フィルムとして、凸部が基板に対してテーパー状に立ち上がる錐台形状の本体部と、前記本体部の頂面を覆うように形成された曲面構造を有する先端部とから構成されているもの(特許文献5)などもある。



また、これらの微細凹凸パターンの共通する課題である外部環境からの汚染物が凹部に堆積することを防止するための技術として、凹部が形成された透明基材の屈折率よりも小さく、かつ空気の屈折率よりも大きい透明な埋め込み材が埋め込まれている反射防止体(特許文献6)が提案されている。



ところで、これらの技術による反射防止膜の素材は基本的には、ガラス(光学ガラスの屈折率は1.43~2.14)やプラスチックなどの透明材料が用いられており、空気(空気の屈折率は約1.00)との間の屈折率差によって約4%の光の反射損失が存在する。この反射損失を防止するために、更にフッ化マグネシウムなどの反射防止膜を塗布形成すること(特許文献7)も可能である。



しかし、前記する各種方法には、反射防止膜を形成する方法に手間がかかったり、薄膜形成のために高価な装置等の設備投資が必要であり、さらなるコスト低減や簡便な方法が求められているのである。

産業上の利用分野


本発明は、太陽電池等の透明な支持基盤における光の反射損失を防止するための反射防止膜およびその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
太陽電池のガラス基板上に液体ガラスを塗布して成膜された、
膜厚が70~160nmで、
波長600nmにおける膜の屈折率が1.30~1.47である、反射防止膜。

【請求項2】
前記反射防止膜内に、粒径が0.1~100nmのナノポーラス構造を有することを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の反射防止膜の製造方法であって、
液体ガラスを炭素数1~6のアルコールで希釈する工程、
希釈溶液をスピンコーティング法又はロールコーティング法により太陽電池のガラス基板上に塗布する工程、
大気雰囲気下、70~500℃の温度で乾燥する工程、
を含む太陽電池用反射防止膜の製造方法。

【請求項4】
前記アルコールで希釈する際に、合わせて水を添加する事を含む請求項3に記載の太陽電池用反射防止膜の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016018429thum.jpg
出願権利状態 公開
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