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抗肥満薬 コモンズ

国内特許コード P160012774
整理番号 P2014-137892
掲載日 2016年2月10日
出願番号 特願2014-137892
公開番号 特開2016-013996
出願日 平成26年7月3日(2014.7.3)
公開日 平成28年1月28日(2016.1.28)
発明者
  • 上村 大輔
  • 川添 嘉徳
  • 丸 範人
  • 山本 啓太
出願人
  • 学校法人神奈川大学
発明の名称 抗肥満薬 コモンズ
発明の概要 【課題】前駆脂肪細胞の脂肪細胞への分化阻害効果および脂肪細胞内の脂肪滴の縮小効果を有する天然有機化合物、ならびにかかる天然有機化合物を有効成分として含有する医薬を提供すること。
【解決手段】沖縄県石垣島米原にて採取された藍藻から単離した次の化学式(1)で示される新規天然有機化合物、かかる化合物が前駆脂肪細胞の脂肪細胞への分化阻害活性および脂肪細胞内の脂肪滴の縮小活性を有することから、かかる化合物を有効成分として含有する抗肥満薬、および脂肪細胞内の細胞滴を縮小させることを特徴とする抗肥満薬。



【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要


海洋は地球上の表面積の約71%を占め、地球全体の生物の約90%が海洋に棲息するといわれている。海洋生物は、陸上生物と比較すると異なった環境で生存しており、海水という塩濃度の高い系に存在し、温度変化が比較的小さく、高い圧力を受けることがある。こうした特異な環境に生育する生物が生産する化学物質は多彩な構造を持ち、それらの中には、様々な生物活性を持つものが明らかになってきている。
現在、生物活性物質の探索源として有望視されている海洋生物として藍藻が挙げられる。藍藻は光合成を行う原核生物であり、淡水湖沼、汽水域、海洋、土壌など様々な環境下で生育している。生育環境によって特異な化学構造や生理活性を示す物質を生産することが知られており、例えば、発癌プロモーター活性を有するLyngbyatoxin A(非特許文献1)、骨吸収活性を阻害するBiselyngbyaside(非特許文献2)、また強力なプロテインキナーゼの阻害活性を示すBisebromoamide(非特許文献3)などが挙げられ、生物活性物質やそのリード化合物の探索源として藍藻が期待されている。



ヒトのからだの脂肪組織および種々の臓器における過度の脂肪の蓄積により引き起こされる肥満は、体質的因子、食餌性因子、精神的因子、代謝的因子、運動不足などが要因となり、結果的に摂取カロリーが消費カロリーを上回り、脂肪が蓄積して起こるものである。肥満は糖尿病、高血圧、脂質異常症など多くの生活習慣病の原因となっており、特に近年では高血圧や脂質異常症など複数の生活習慣病を合併していることをメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と呼称している。厚生労働省の平成18年度国民健康調査において、40~74歳のメタボリックシンドロームの該当者数が約960万人、予備群者数が約980万人とされている。そのため、効果的な治療法や予防法が求められている。
また、日本人の死因の第1位はがん、第2位は脳卒中(脳梗塞や脳出血)、第3位は心臓病(心筋梗塞や狭心症)であり、2位と3位はどちらも動脈硬化や高血圧、脂質異常症などが大きな危険因子であるが、これらには食事や肥満が大きく関わっている。さらに、日本人の間で急激に増えている糖尿病、高尿酸血症や痛風、脂肪肝、膵炎なども、肥満との関わりが深い病気といわれている。
肥満の状態では、生体内の脂肪細胞に存在する脂肪滴、すなわちトリグリセリド量が増加し、細胞が肥大している。さらに、最近になって、成人となってからでも脂肪細胞の数が増加することが報告されている。したがって、脂肪細胞への分化を阻害すること、および脂肪細胞内の脂肪滴に作用することの両面から肥満の進行を阻害する試みが期待されている。



本発明者らは、前駆脂肪細胞の脂肪細胞への分化阻害または脂肪細胞の脂肪蓄積の阻害を通して抗肥満効果を示す医薬等について研究を続けており、特定のキノコ又は植物から抽出した成分を有効成分とする前駆脂肪細胞分化阻害剤(特許文献1)、環状ヘプタペプチドであるテルナチン:cyclo[-D-Ile1-(N-Me)-L-Ala2-(N-Me)-L-Leu3-L-Leu4-(N-Me)-L-Ala5-(N-Me)-D-Ala6-β―OH-D-Leu7-]を有効成分とする前駆脂肪細胞分化阻害剤(特許文献2)、および植物成分のビサボロールオキシド-A-β-グルコシドを有効成分とする前駆脂肪細胞分化阻害剤(特許文献3)を見出すことに成功した。
また、公知の抗菌作用を有する天然有機化合物であるオーレオシンにはトリグリセリドの生合成阻害活性があり、血液中のトリグリセリド濃度を低下させることが報告されている(特許文献4)。
しかしながら、これまで得られた天然物からの抽出成分や天然有機化合物は、必ずしも抗肥満薬として満足のいくものではなく、とりわけ、脂肪細胞内の脂肪滴に作用することによる抗肥満薬といった観点からは満足のいくものはなく、より優れた効果を発揮する天然有機化合物についての検討が不可欠であった。

産業上の利用分野


本発明は、藍藻から得られた新規天然有機化合物、およびかかる天然有機化合物を有効成分として含有する抗肥満薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
次の化学式(1)で示される化合物。
【化1】


(化学式(1))

【請求項2】
請求項1記載の化合物を有効成分として含有することを特徴とする抗肥満薬。

【請求項3】
脂肪細胞内の細胞滴を縮小させることを特徴とする請求項2記載の抗肥満薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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