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組織体形成装置及び組織体形成キット 新技術説明会

国内特許コード P160012778
整理番号 (S2014-0958-N0)
掲載日 2016年2月10日
出願番号 特願2015-055254
公開番号 特開2016-000029
出願日 平成27年3月18日(2015.3.18)
公開日 平成28年1月7日(2016.1.7)
優先権データ
  • 特願2014-104726 (2014.5.20) JP
発明者
  • 野口 亮
  • 森田 茂樹
  • 野出 孝一
  • 小網 博之
出願人
  • 国立大学法人佐賀大学
発明の名称 組織体形成装置及び組織体形成キット 新技術説明会
発明の概要 【課題】外来異物となるスキャフォールドを含むことなく細胞集合体に対して、有意な外部刺激を与えることによって、強度及び生体適合性の高い組織体を形成する組織体形成装置を提供する。
【解決手段】
組織体形成装置は、培養液で充たした培養槽に複数の細胞粒子を投入し、当該複数の細胞粒子を相互に連結して組織体を形成する組織体形成装置において、少なくとも上方に開口部を有する中空体を形成する枠体で形成され、当該枠体が前記培養槽内に収容され、複数の細胞粒子の拡散を規制する規制枠部と、前記規制枠部の開口部上面に配設され、前記開口部内に収納される複数の細胞粒子を押圧して整形する押圧整形部とを備え、強度及び生体適合性の高い組織体を形成する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


近年、各種幹細胞技術の進展や、組織工学技術の進歩によって、再生医療分野での開発が活発に進んでいる。例えば、損傷した心臓、血管及び弁膜等の体内器官を修復する方法としては、現在、生体材料や自己心膜が使用されている。例えば、心血管修復のための生体材料としては、馬心膜パッチなどがある。また、生体材料を作製する過程において足場として使用されるスキャフォールドを含む生体材料が主流である。



しかし、現在使用されている生体材料は、外来異物となるスキャフォールドをはじめ、他種由来の生体材料を用いるために、炎症反応、石灰化、及び免疫応答が生じやすいという問題がある。さらに、感染に弱く、自己成長しないことや、血栓化しやすいという問題もある。



このような問題を解決するものとして、他種由来の生体材料を用いるのではなく、自己細胞のみを3次元化させて細胞塊(細胞凝集塊)を得ることにより、組織型移植片(組織体)を作成することが望まれている。



このような自己細胞のみを3次元化させる手法として、例えば、組織体の原料となる細胞集合体を培養するための培養空間を仕切ることによって、自己細胞のみから細胞塊を得て組織型移植片(組織体)を作成する方法が提案されている。この種の従来の組織体形成装置としては、例えば、1つの容器内を仕切り板によって、細胞集合体を培養するための培養部と、培養液を交換するための培養液交換部とに分けるものがある(特許文献1参照)。



さらに、培養空間を仕切ることに加えて、培養して作成された組織体の形状を維持することや、組織体を生体内に移植した後の生着率を改善することを目的として、培養時に組織体の原料となる細胞集合体を担持する基材に、当該細胞集合体と非接着性の基材を用いる方法も提案されている。



このような従来の組織体形成装置としては、例えば、細胞集合体を細胞非接触性基材上で浮遊培養し、細胞塊を得る方法がある(特許文献2参照)。また、心筋細胞を培養により凝縮させる際に、壁面によって仕切られた細胞非接着性容器を用いて、当該容器の表面に細胞塊同士が接触し続ける程度に隙間無く並べて播種し、浮遊培養を行うものもある(特許文献3参照)。



また、培養液を効率的に細胞集合体に供給する方法も提案されている。例えば、細胞集合体を培養する際に、細胞集合体を担持する基材を多孔構造とし、培養液を十分に細胞集合体に供給する方法も提案されている(特許文献4参照)。また、培養時に細胞集合体を担持する基材を、直径0.2~200μmの巨視孔を複数有するナノ多孔シリコン構造とし、培養液を灌流することにより、細胞集合体の生存度を維持するものがある(特許文献5参照)。



また、得られる組織体の強度や特性を高めるために、細胞集合体の培養時に、外部からの刺激を間接的に与える方法も提案されている。例えば、外部刺激として熱又は光を細胞集合体に与え、培養されて得られる細胞塊の親疎水性を変化させる方法がある(特許文献6参照)。また、細胞集合体に対して、外部刺激として、pH変化、温度の変化、電磁波に対する暴露、特定の塩もしくは有機化合物に対する暴露、または所与の濃度に対する暴露、電場の印加、磁場の印加、音波の印加、振動の付与を行い、細胞成長または細胞分化を促進させる方法がある(特許文献7参照)。



この他、培養時の細胞塊に対する形成制御として、細胞集合体に対して、培養容器の上面から、攪拌部材(例えば、ローラー)を所定の押込量で押し当てて、水平方向に移動させて、細胞塊を所望の形状に形成する方法がある(特許文献8参照)。

産業上の利用分野


本発明は、組織体を形成する組織体形成装置及び組織体形成キットに関し、特に、生体適合性及び強度に優れた組織体を形成できる組織体形成装置及び組織体形成キットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
培養液で充たした培養槽に複数の細胞粒子を投入し、当該複数の細胞粒子を相互に連結して組織体を形成する組織体形成装置において、
少なくとも上方に開口部を有する中空体を形成する枠体で形成され、当該枠体が前記培養槽内に収容され、複数の細胞粒子の拡散を規制する規制枠部と、
前記規制枠部の開口部上面に配設され、前記開口部内に収納される複数の細胞粒子を押圧して整形する押圧整形部とを
備えることを特徴とする
組織体形成装置。

【請求項2】
請求項1に記載の組織体形成装置において、
前記培養槽を揺動させる揺動手段を
備えることを特徴とする
組織体形成装置。

【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の組織体形成装置において、
前記培養槽に含まれる培養液の液量を、経時的に増減させる容積増減手段を
備えることを特徴とする
組織体形成装置。

【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の組織体形成装置において、
前記押圧整形部の下面に、波状、直線状、格子状、及び渦状の形状のうち少なくとも1つ又はこれらを組み合わせた溝で形成された溝部を
有することを特徴とする
組織体形成装置。

【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の組織体形成装置において、
前記押圧整形部が、上面から下面まで貫通する1又は複数の貫通孔を有することを特徴とする
組織体形成装置。

【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の組織体形成装置において、
多孔質性の棒状の筒体から成り、前記押圧整形部により前記複数の細胞粒子から形成された平板状の組織体を屈曲させて外周に周回可能な軸部と、
前記軸部に周回された前記組織体の外表面を遊嵌状態で装着される外部筒部と、
前記軸部の多孔質筒体に対して透過な培養液の充填・排出を交互に行う圧力制御手段とを備え、
前記圧力制御手段の充填・排出動作により前記軸部と外部筒部との間で前記組織体に対して加圧及び減圧を加えることを特徴とする
組織体形成装置。

【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の組織体形成装置と、当該組織体形成装置を構成する前記培養液中で培養された前記複数の細胞粒子とを備えることを特徴とする
組織体形成キット。

【請求項8】
請求項7に記載の組織体形成キットにおいて、
前記細胞粒子の各々の大きさが、50μm~300μmであり、
前記枠体中における前記複数の細胞粒子の密度が、1×10~6×10細胞数/cm2であることを特徴とする
組織体形成キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015055254thum.jpg
出願権利状態 公開
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