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眼球計測装置、眼球計測方法

国内特許コード P160012885
整理番号 (S2014-1210-N0)
掲載日 2016年3月29日
出願番号 特願2015-129055
公開番号 特開2016-028682
登録番号 特許第5970682号
出願日 平成27年6月26日(2015.6.26)
公開日 平成28年3月3日(2016.3.3)
登録日 平成28年7月22日(2016.7.22)
優先権データ
  • 特願2014-144551 (2014.7.14) JP
発明者
  • 古川 裕之
  • 清水 公也
  • 廣岡 秀明
出願人
  • 学校法人北里研究所
発明の名称 眼球計測装置、眼球計測方法
発明の概要 【課題】眼球の計測の精度をさらに高めることの眼球計測装置を提供する。
【解決手段】眼球計測装置が物体側テレセントリック光学系と像側テレセントリック光学系との2つの光学系を備え、各光学系は当該各光学系において配置されたレンズのうち計測対象である眼球に最も近い位置のレンズを共用する。そして眼球計測装置の光学系切替部が物体側テレセントリック光学系への照射光の入射と像側テレセントリック光学系への照射光の入射とを切り替える。
【選択図】図6
従来技術、競合技術の概要


眼科医療において光の干渉を用いて眼内の情報を得る装置に、光干渉断層画像化装置(Optical Coherence Tomography:以下、OCT装置と称する)や光干渉式眼軸長測定装置(以下、単に眼軸長測定装置と称する)がある。これらの装置では、光の干渉を用いて、例えば角膜前面の位置や角膜後面の位置など、眼球における層の位置(基準となる位置からの距離)を、眼球に光を照射することで測定する。OCT装置としては、前眼領域と呼ばれる角膜前面から水晶体前面までの部分の断層像を撮像する装置や、後眼領域(眼底近傍の領域)と呼ばれる網膜の断層像を撮像する装置が製品化されている。
また、眼軸長測定装置において、角膜前面から網膜までの距離を測定するための幾つかの技術が提案されている。



例えば、特許文献1に記載の干渉測定装置は、試料である眼球の干渉測定装置が記載されている。当該干渉測定装置は、眼球に入射する測定ビームが通過する測定ビーム経路と、測定ビームに重ね合わされ、その測定ビームと干渉させられる参照ビームが通過する第1の参照ビーム経路とを含む短コヒーレンス干渉計装置を具備している。また当該干渉計装置は光経路長が該第1の参照ビーム経路の光経路長とは異なる少なくとも1つの第2の参照ビーム経路であって、該経路長差が、試料である眼球の深さ方向に離間した2つの試料領域の距離に従って選択される、少なくとも1つの第2の参照ビーム経路を具備する。さらに干渉計装置は、測定ビームと参照ビームとが重ね合わされたビームから、該参照ビーム経路の該経路長差を考慮して、フーリエ・スペクトル分析によって該試料領域間の該距離を決定する制御デバイスを具備する。特許文献1ではこのような構成を具備することにより、従来よりも眼球における深さ方向の広い測定領域部分の当該部分長を高速に測定する技術であることが記載されている。



また特許文献2には、眼球について高い測定速度及び広い測定領域を計測することを目的とする周波数領域OCTの技術が開示されている。当該特許文献2の周波数OCTは、対象物に照射される光を出力する波長可変光源と、対象物で反射された光を受光するフォトダイオードと、波長可変光源が出力した光を対象物である眼球に照射される照射光と当該照射光とは異なる経路でフォトダイオードに到達する参照光とに分岐させる光ファイバーカプラーを備えている。また特許文献2の周波数OCTは、可動に設置された反射材を具備して光ファイバーカプラーからフォトダイオードまでの照射光の経路の少なくとも一部を切り替えるスキャナーミラーと、レンズを具備してスキャナーミラーが切り替える経路に応じて照射光を対象物における異なる位置で集光させる光学系を備えている。さらに当該周波数OCTは、フォトダイオードが受光した光における照射光と参照光との干渉に基づいて、対象物である眼球の複数個所について基準位置との距離を示す情報を取得するコンピュータPCとを備えている。



また特許文献3には、被測定物体である生体眼の少なくとも第1の深度帯と第2の深度帯の断層画像をそれぞれ形成する光画像計測装置が開示されている。当該光画像計測装置は、光源からの光を信号光と参照光とに分割する分割手段、参照光の光路長を少なくとも第1の深度帯と第2の深度帯の何れかに対応した光路長に切り替える切替え手段を備える。また特許文献3の光画像計測装置は、対物レンズと合焦レンズとを含み、第1の深度帯に信号光を集光させる光学系と、光学系に挿脱自在に配置され、被測定物体である生体眼と対物レンズとを規定の作動距離に位置させた状態で光学系に挿入されると、第2の深度帯に信号光を集光させる深度帯切替えレンズを備えている。さらに当該光画像計測装置は、切替え手段により第2の深度帯に対応する光路長へ切り替えたときに、深度帯切替えレンズを光学系に挿入させる制御手段、被測定物体である生体眼から反射して光学系を経た信号光と切替え手段で切り替えられた光路長の光路を経た参照光とを干渉させることで干渉光を生成する干渉光生成手段を備えている。

産業上の利用分野


本発明は、眼球計測装置、眼球計測方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光を出力する光出力部と、
前記光を、対象物である眼球に照射する照射光と、前記照射光の経路とは異なる経路であって前記照射光の経路と距離の等しい経路へ出力する参照光とに分岐する分岐部と、
前記眼球に入射した前記照射光の反射光と前記参照光とを干渉させた干渉光を受光する受光部と、
光学系において配置されたレンズのうち計測対象である眼球に最も近い位置の共用レンズであって物体側テレセントリック光学系と像側テレセントリック光学系とで共用される前記共用レンズに入射する前記照射光が当該レンズの幅方向に走査されるよう前記照射光の光線方向を変更する走査部と、
前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズを通って前記眼球に対して照射する前記照射光であって前記走査によって前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズの異なる位置に入射した後に前記眼球側に出力される前記照射光の光線それぞれが、前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズと前記眼球の間の空間上で光軸と平行となる前記物体側テレセントリック光学系と、
前記走査による前記照射光の光線それぞれが光軸と平行となって前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズの異なる位置に入射し当該レンズを通って前記眼球に対して照射される前記照射光の光線それぞれが前記眼球の瞳孔位置に入射する前記像側テレセントリック光学系と、
前記物体側テレセントリック光学系への前記照射光の入射と前記像側テレセントリック光学系への前記照射光の入射とを切り替える光学系切替部と、
を備えることを特徴とする眼球計測装置。

【請求項2】
前記物体側テレセントリック光学系は前記共用レンズを含む奇数個のレンズが光軸上に配置され、
前記像側テレセントリック光学系は前記共用レンズを含む偶数個のレンズが光軸上に配置され、
前記物体側テレセントリック光学系と前記像側テレセントリック光学系とにおける前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズと当該各光学系におけるその他の共用のレンズとを備え、
前記光学系切替部は、前記物体側テレセントリック光学系及び前記像側テレセントリック光学系を構成する前記共用レンズと、当該共用レンズ以外のレンズとを、前記照射光が通過するよう当該照射光の方向を切り替えることにより、前記物体側テレセントリック光学系への前記照射光の入射と前記像側テレセントリック光学系への前記照射光の入射とを切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の眼球計測装置。

【請求項3】
前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズは、前記物体側テレセントリック光学系を構成するレンズとなる場合において当該レンズを通過する前記照射光の焦点が前記眼球の前眼領域の所定位置に合う位置に配置されており、
前記物体側テレセントリック光学系及び前記像側テレセントリック光学系を構成する各レンズは、前記照射光の光源側から順に隣り合って配置されている各レンズの前記光源側の一方のレンズの後側焦点距離が示す位置と他方のレンズの前側焦点距離が示す位置とが一致するようそれら各レンズが配置されるとともに、照射光の光線方向を変更するための走査部を構成する走査ミラー鏡面の走査前後における3次元空間内不変動位置が前記物体側テレセントリック光学系における光軸上に一致するように走査ミラーが配置されるとともに、照射光の光線方向を変更するための走査部を構成する走査ミラー鏡面の走査前後における3次元空間内不変動位置が前記像側テレセントリック光学系における光軸上に一致するように走査ミラーが配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の眼球計測装置。

【請求項4】
前記受光部の受光した干渉光に基づいて情報処理を行う情報処理装置を備え、
当該情報処理装置は前記受光部の受光した前記干渉光に基づく前記眼球の奥行き方向の反射光強度分布に基づいて前記眼球における所定範囲の長さを算出する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の眼球計測装置。

【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記像側テレセントリック光学系へ前記照射光が入射するよう切り替えられた際に前記受光部の受光した干渉光に基づく前記眼球の奥行き方向の反射光強度分布から後眼領域における黄斑部中心窩を特定し、当該黄斑部中心窩の特定した時点における前記眼球の奥行き方向の反射光強度分布を記憶し、その直後に前記物体側テレセントリック光学系へ前記照射光が入射するよう切り替える要求を出力し、その結果、前記物体側テレセントリック光学系へ前記照射光が入射するよう切り替えられた際の前記受光部の受光した干渉光に基づく前記眼球の奥行き方向の反射光強度分布を記憶し、それら各光学系について記憶した反射光強度分布に基づいて前記眼球の角膜前面から前記黄斑部中心窩までの長さを算出する
ことを特徴とする請求項4に記載の眼球計測装置。

【請求項6】
前記受光部の受光した干渉光に基づいて情報処理を行う情報処理装置を備え、
当該情報処理装置は前記走査部が変更した前記照射光の光線方向毎に前記受光部の受光した前記干渉光に基づく眼球の奥行き方向の反射光強度分布を取得し、当該反射光強度分布に基づいて前記眼球の画像を生成する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の眼球計測装置。

【請求項7】
前記情報処理装置は、前記光学系切替部が前記物体側テレセントリック光学系を構成する各レンズへ前記照射光が入射されるよう切り替えた場合の前記眼球の画像が示す前眼領域の断層画像と、前記光学系切替部が前記像側テレセントリック光学系を構成するレンズへ前記照射光が入射されるよう切り替えた場合の前記眼球の画像が示す後眼領域の断層画像とを繋ぎ合わせた眼球の断層画像を生成する
ことを特徴とする請求項6に記載の眼球計測装置。

【請求項8】
前記レンズは焦点固定レンズであることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の眼球計測装置。

【請求項9】
光出力部が光を出力し、
分岐部が、前記光を、対象物である眼球に照射する照射光と、前記照射光の経路とは異なる経路であって前記照射光の経路と距離の等しい経路へ出力する参照光とに分岐し、
受光部が、前記眼球に入射した前記照射光の反射光と前記参照光とを干渉させた干渉光を受光し、
走査部が、光学系において配置されたレンズのうち計測対象である眼球に最も近い位置の共用レンズであって物体側テレセントリック光学系と像側テレセントリック光学系とで共用される前記共用レンズに入射する前記照射光が当該レンズの幅方向に走査されるよう前記照射光の光線方向を変更し、
光学系切替部が、前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズを通って前記眼球に対して照射する前記照射光であって前記走査によって前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズの異なる位置に入射した後に前記眼球側に出力される前記照射光の光線それぞれが前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズと前記眼球の間の空間上で光軸と平行となる前記物体側テレセントリック光学系と、前記走査による前記照射光の光線それぞれが光軸と平行となって前記眼球に最も近い位置の前記共用レンズの異なる位置に入射し当該レンズを通って前記眼球に対して照射される前記照射光の光線それぞれが前記眼球の瞳孔位置に入射する前記像側テレセントリック光学系と、の各光学系のうちの、前記物体側テレセントリック光学系への前記照射光の入射と前記像側テレセントリック光学系への前記照射光の入射とを切り替える
ことを特徴とする眼球計測方法。

【請求項10】
情報処理装置が前記受光部の受光した干渉光に基づく前記眼球の奥行き方向の反射光強度分布に基づいて前記眼球における所定範囲の長さを算出する
ことを特徴とする請求項9に記載の眼球計測方法。

【請求項11】
前記情報処理装置は、
前記像側テレセントリック光学系へ前記照射光が入射するよう切り替えられた際に前記受光部の受光した干渉光に基づく前記眼球の奥行き方向の反射光強度分布から後眼領域における黄斑部中心窩を特定し、当該黄斑部中心窩の特定した時点における前記眼球の奥行き方向の反射光強度分布を記憶し、その直後に前記物体側テレセントリック光学系へ前記照射光が入射するよう切り替える要求を出力し、その結果、前記物体側テレセントリック光学系へ前記照射光が入射するよう切り替えられた際の前記受光部の受光した干渉光に基づく前記眼球の奥行き方向の反射光強度分布を記憶し、それら各光学系について記憶した反射光強度分布に基づいて前記眼球の角膜前面から前記黄斑部中心窩までの長さを算出する
ことを特徴とする請求項10に記載の眼球計測方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015129055thum.jpg
出願権利状態 登録


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