TOP > 国内特許検索 > プロトン伝導体および燃料電池

プロトン伝導体および燃料電池

国内特許コード P160012894
整理番号 AF19P019
掲載日 2016年4月4日
出願番号 特願2015-207235
公開番号 特開2016-085967
出願日 平成27年10月21日(2015.10.21)
公開日 平成28年5月19日(2016.5.19)
優先権データ
  • 特願2014-215905 (2014.10.23) JP
発明者
  • 嘉副 裕
  • ピホシュ ユーリ
  • 馬渡 和真
  • 北森 武彦
  • 北村 健二
  • 長田 貴弘
  • 田畑 修
  • 土屋 智由
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明の名称 プロトン伝導体および燃料電池
発明の概要 【課題】プロトン伝導度を顕著に上昇させたプロトン伝導体の提供。
【解決手段】第1のプロトン供与層20aは、表面にプロトン供与性官能基を有する層で、例えば、シリコン酸化物層で、前記プロトン供与性官能基がシラノール、リン酸、スルホン、チタノールである。第2のプロトン供与層20bも同様に、表面にプロトン供与性官能基を有する層で、例えば、シリコン酸化物層である。第1の基体10aの主面部及び第2の基体10bの主面部には表面負電荷が形成され、この負電荷が、ナノ流路に供給された水溶液中のプロトン伝導度を上昇させ、水溶液中では、水分子間のホッピングによるプロトン移動が拡散に寄与するが、基体(10a、10b)の主面に形成された負電荷が水溶液中のプロトンを引き寄せ、プロトン供与層(20a、20b)の近傍に形成される「高速移送領域」のプロトンの伝導が効率的になされ、プロトン伝導度が上昇するプロトン伝導体。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


低環境負荷で高効率な次世代電源として水素燃料電池が注目されている。水素燃料電池では、アノード側で水を分解して発生するプロトンをカソード側に輸送するプロトン伝導体が電池の性能を左右する。



現在、燃料電池のプロトン伝導体としては高分子製プロトン交換膜が広く用いられている。しかし、この高分子製プロトン交換膜は、燃料電池を高温条件下で長時間動作させると、性能が劣化するという問題がある。次世代電源として水素燃料電池の必要性は急激に高まっており、電池の性能向上に不可欠な高性能プロトン伝導体として本発明の利用価値は高い。一方で、近年は表面の効果が圧倒的に大きいナノ空間を用いた機能デバイスの研究も進みつつあり、将来的にはナノ空間イオン伝導デバイスなども期待される。



このような問題に鑑み、Chinenらは、数100nmのサイズのガラス製ナノ流路では、水のプロトン拡散定数が1桁程度上昇することを見出し、さらに、ガラス製ナノ流路が機械的・化学的に安定なプロトン伝導体として動作すること、そして、常温条件下でも従来のプロトン交換膜と同等のプロトン伝導度を達成し得ることを実証した(非特許文献1:Chinen et al., Angew. Chem. Int. Ed., 2012)。



Tsukaharaらは、数100nmのナノ流路に閉じ込められた水のプロトン伝導度が上昇する要因を検討し、ナノ流路のガラス壁面近傍50nmにおける水の構造化の寄与が考えられるというモデルを提唱している(非特許文献2:Tsukahara et al., Angew. Chem. Int. Ed., 2007)。

産業上の利用分野


本発明は、ナノ空間での高効率なプロトン輸送を可能とするプロトン伝導体およびこれを水溶液流路として備えた燃料電池に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
主面に負電荷を形成する第1の基体と、
前記第1の基体の主面に設けられた第1のプロトン供与層を備え、
前記第1のプロトン供与層の厚みが20nm以下である、ことを特徴とするプロトン伝導体。

【請求項2】
前記第1のプロトン供与層は、表面にプロトン供与性官能基を有する層である、請求項1に記載のプロトン伝導体。

【請求項3】
前記プロトン供与性官能基はシラノール基、リン酸基、チタノール基、スルホン基の何れかである、請求項2に記載のプロトン伝導体。

【請求項4】
前記第1のプロトン供与層はシリコン酸化物層である、請求項1に記載のプロトン伝導体。

【請求項5】
前記第1の基体の主面に対向する主面を有する第2の基体であって、該主面に負電荷を形成する第2の基体と、
前記第2の基体の主面に設けられた第2のプロトン供与層と、をさらに備え、
前記第1の基体の主面と前記第2の基体の主面の間隔dが50nm以上で800nm以下である、請求項1~4の何れか1項に記載のプロトン伝導体。

【請求項6】
前記第2のプロトン供与層の厚みが20nm以下である、請求項5に記載のプロトン伝導体。

【請求項7】
前記第2のプロトン供与層は、表面にプロトン供与性官能基を有する層である、請求項6に記載のプロトン伝導体。

【請求項8】
前記プロトン供与性官能基はシラノール基、リン酸基、チタノール基、スルホン基の何れかである、請求項7に記載のプロトン伝導体。

【請求項9】
前記第2のプロトン供与層は、シリコン酸化物層である、請求項5に記載のプロトン伝導体。

【請求項10】
前記第1の基体および前記第2の基体の主面部の少なくとも一方は電極面もしくは強誘電性結晶からなる、請求項5に記載のプロトン伝導体。

【請求項11】
前記第1の基体および前記第2の基体の主面部の何れもが強誘電性結晶からなる、請求項5に記載のプロトン伝導体。

【請求項12】
前記強誘電性結晶はニオブ酸リチウムである、請求項10または11に記載のプロトン伝導体。

【請求項13】
前記プロトン伝導体は、前記第1の基体の主面および前記第2の基体の主面に垂直な2つの側壁を備えており、該2つの側壁の間隔をLとしたとき、R=L/dで定義されるアスペクト比が6以下である、請求項5に記載のプロトン伝導体。

【請求項14】
前記2つの側壁は何れも表面にプロトン供与層を備えている、請求項13に記載のプロトン伝導体。

【請求項15】
請求項1~4の何れかに記載のプロトン伝導体を水溶液流路として備えた燃料電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2015207235thum.jpg
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST プロセスインテグレーションによる機能発現ナノシステムの創製 領域
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close