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子宮肉腫転移モデル動物 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P160012938
整理番号 FU594
掲載日 2016年4月19日
出願番号 特願2014-149007
公開番号 特開2016-021931
出願日 平成26年7月22日(2014.7.22)
公開日 平成28年2月8日(2016.2.8)
発明者
  • 吉田 好雄
  • 河邉 真也
  • 水谷 哲也
  • 宮本 薫
  • 石兼 真
  • 清野 泰
出願人
  • 国立大学法人福井大学
発明の名称 子宮肉腫転移モデル動物 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】本発明は、子宮の原発巣と転移巣を同時に有している子宮肉腫転移モデル動物を短期間で簡便に作製できる方法を提供する。本発明はまた、該方法により得られるモデル動物、薬剤のスクリーニングおよび療法の有効性の評価のための該モデル動物の用途、子宮肉腫由来の高転移株の樹立方法、上記作製方法のために有用な単離された細胞、なども提供する。
【解決手段】(a)子宮肉腫に由来する転移性かつ造腫瘍性の細胞をレシピエントの免疫不全非ヒト哺乳動物に移植する工程、(b)該レシピエント動物において腫瘍を形成させ、該形成された腫瘍を切除して腫瘍片を得る工程、(c)該モデル動物となるべき免疫不全非ヒト哺乳動物の子宮筋層に該腫瘍片を移植する工程を含み、該移植された腫瘍片が、該動物において子宮筋層中の原発腫瘍巣および標的臓器中の転移巣を形成する、前記方法、など。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


子宮肉腫は、極めて稀(子宮体部悪性腫瘍の3-8%)で、予後不良の疾患である。5年生存率はI期(腫瘍が子宮に限局)で50%程度であり、完全摘出例でも半数は肺に再発、転移する。未婚者、肥満者、ホルモン剤(特にタモキシフェン)内服者に発生者が多く認められ、少子・晩婚化、乳がん患者の増加、ホルモン療法の普及で、今後患者の増加が考えられている。



一方、解決すべき問題点として、子宮肉腫に対する有用な診断マーカーがないこと、稀少症例であるため有効な臨床研究が実施されていないこと、肺などへの血行性転移・再発を予防する適切な治療薬がないことなどが挙げられる。



子宮肉腫またはその肺転移巣を有するモデル動物の作製方法としては、特定の遺伝子(例:LMP2、CR-1、BRCA1)を操作することにより、マウス子宮に子宮肉腫を発生させたもの(非特許文献1-3)、子宮筋層に直接子宮肉腫細胞を注入することにより、マウス子宮に子宮肉腫を作製したもの(非特許文献4)、およびマウスの皮下に子宮肉腫細胞を注入して、肺転移巣を形成させたもの(非特許文献5)が知られている。

産業上の利用分野


本発明は、子宮肉腫転移モデル動物、その作製方法および用途、ならびにその作製に有用な単離された細胞などに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
非ヒト哺乳動物を用いる子宮肉腫転移モデル動物の作製方法であって、
(a)子宮肉腫に由来する転移性かつ造腫瘍性の細胞をレシピエントの免疫不全非ヒト哺乳動物に移植し、該レシピエント動物において腫瘍を形成させる工程、
(b)該形成された腫瘍を切除して腫瘍片を得る工程、および、
(c)該モデル動物となるべき免疫不全非ヒト哺乳動物の子宮筋層に該腫瘍片を移植する工程
を含み、該移植された腫瘍片が、該動物において子宮筋層中の原発腫瘍巣および標的臓器中の転移巣を形成する、前記方法。

【請求項2】
工程(a)で移植される細胞が、蛍光タンパク質または発光タンパク質をコードする遺伝子を該細胞内で機能し得るようにゲノム中に組み込まれている、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
該蛍光タンパク質が緑色蛍光タンパク質である、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
工程(a)で移植される細胞がヒトに由来する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。

【請求項5】
工程(a)で移植される細胞がMES-SA細胞、SKN細胞またはSK-UT-1細胞に由来する、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。

【請求項6】
工程(c)の後、
(d)該動物において子宮筋層中の原発腫瘍巣および標的臓器中の転移巣が形成されたか否かを確認する工程
を更に含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。

【請求項7】
該標的臓器が肺である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。

【請求項8】
該モデル動物がマウスまたはラットである、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。

【請求項9】
該レシピエント動物がマウスまたはラットである、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。

【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の方法により得られる子宮肉腫転移モデル非ヒト哺乳動物。

【請求項11】
形成された子宮筋層中の原発腫瘍巣および標的臓器中の転移巣が、子宮筋層および該標的臓器に腫瘍を有しない同一系統の動物中の対応部位と比較して、GLUT-1およびGLUT-3の少なくとも一方の亢進した発現を示す、請求項10に記載の動物。

【請求項12】
子宮肉腫に対する抗がん活性および/または転移抑制活性を有する物質をスクリーニングする方法であって、
(i)請求項10または11に記載の子宮肉腫転移モデル非ヒト哺乳動物を提供する工程、
(ii)該動物に被験物質を投与する工程、
(iii)該被験物質の投与開始後に、子宮筋層中の原発腫瘍巣の大きさ、ならびに/あるいは標的臓器中の転移巣の数および/または大きさを評価する工程、および、
(iv)該被験物質を適用しなかった場合と比較して、該原発腫瘍巣の大きさ、ならびに/あるいは該転移巣の数および/または大きさが減少したときに、該被験物質を子宮肉腫に対する抗がん活性および/または転移抑制活性を有する物質の候補として選択する工程
を含む、前記方法。

【請求項13】
該動物が請求項11に記載の動物であり、かつ、工程(iii)における評価が陽電子放射断層撮影法を用いて行われる、請求項12に記載の方法。

【請求項14】
療法の子宮肉腫に対する抗がん効果および/または転移抑制効果を判定する方法であって、
(i)請求項10または11に記載の子宮肉腫転移モデル非ヒト哺乳動物を提供する工程、
(ii)該動物に該療法を施行する工程、
(iii)該療法の施行開始後に、子宮筋層中の原発腫瘍巣の大きさ、ならびに/あるいは標的臓器中の転移巣の数および/または大きさを評価する工程、および、
(iv)工程(iii)での評価に基づいて、該療法の子宮肉腫に対する抗がん効果および/または転移抑制効果を判定する工程
を含む、前記方法。

【請求項15】
該動物が請求項11に記載の動物であり、かつ、工程(iii)における評価が陽電子放射断層撮影法を用いて行われる、請求項14に記載の方法。

【請求項16】
向上した転移能を持つ子宮肉腫に由来する細胞株を樹立する方法であって、
(i)転移能の向上が所望される親細胞株の細胞を前記工程(a)で移植される細胞として用いて、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法を用いて前記モデル動物を作製する工程、
(ii)該動物において形成された転移巣から腫瘍片を得る工程、
(iii)別の免疫不全非ヒト哺乳動物の子宮筋層に該腫瘍片を移植し、該動物において子宮筋層中の原発腫瘍巣および標的臓器中の転移巣を形成させ、形成された転移巣から腫瘍片を得ることを、少なくとも1回行う工程、および、
(iv)得られた腫瘍片中の細胞をin vitroで分離して増やし、細胞株を樹立する工程
を含み、樹立された細胞株が該親細胞株と比較して向上した転移能を有する、前記方法。

【請求項17】
請求項16に記載の方法により樹立された細胞株の細胞、および標的臓器へのより低い転移能を有する細胞株の細胞について遺伝子発現解析を行い、両細胞の遺伝子発現を比較することを含む、子宮肉腫の転移に関連する遺伝子の同定方法。

【請求項18】
遺伝子発現解析がマイクロアレイ法を用いて行われる、請求項17に記載の方法。

【請求項19】
哺乳動物の子宮肉腫に由来する転移性かつ造腫瘍性の単離された細胞であって、蛍光タンパク質または発光タンパク質をコードする遺伝子を該細胞内で機能し得るようにゲノム中に組み込まれている、前記細胞。

【請求項20】
該蛍光タンパク質が緑色蛍光タンパク質である、請求項19に記載の細胞。

【請求項21】
該哺乳動物がヒトである、請求項19または20に記載の細胞。

【請求項22】
MES-SA細胞、SKN細胞またはSK-UT-1細胞に由来する、請求項19~21のいずれか1項に記載の細胞。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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