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グラフト化高分子基材の製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P160012943
整理番号 FU611
掲載日 2016年4月19日
出願番号 特願2014-257596
公開番号 特開2016-117814
出願日 平成26年12月19日(2014.12.19)
公開日 平成28年6月30日(2016.6.30)
発明者
  • 宮▲崎▼ 孝司
  • 堀 照夫
  • 能藤 紘史
出願人
  • 国立大学法人福井大学
発明の名称 グラフト化高分子基材の製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】本発明は、ポリマーラジカル生成効率の低い高分子基材に対しても効率よくグラフト重合することができるグラフト化高分子基材の製造方法を提供するものである。
【解決手段】本発明に係る製造方法は、所定の厚さの高分子フィルムからなる包装袋内に高分子基材を収容した後内部を減圧して封止することで包装袋を高分子基材に密着した密封状態に設定する密封工程と、包装袋を密着した密封状態に設定された高分子基材に対して放射線を照射する照射工程と、包装袋を開封して水を含むラジカル重合性化合物溶液を所定量注入した後内部を減圧して封止することでラジカル重合性化合物溶液を充填した密封状態に設定する注入工程と、ラジカル重合性化合物溶液を充填した密封状態に設定された高分子基材を所定温度で所定時間グラフト重合を行う後重合工程とを備えている。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


従来より、電子線照射法により高分子基材にラジカル重合性化合物をグラフト重合する放射線グラフト化高分子基材の製造方法が実用化されている。例えば、ラジカル重合性化合物溶液を付与した高分子基材を高分子フィルムの間に密着し、その高分子フィルム上から電子線を照射し、その後加熱重合を行う方法が知られている(特許文献1参照)。また、高分子基材に電子線を照射した後、ラジカル重合性化合物溶液を付与し、ラジカル重合性化合物溶液が付与された高分子基材の両面をフィルムで密着し、0℃から130℃の範囲の温度条件で後重合を促進する方法が知られている(特許文献2参照)。



こうした従来の製造方法によれば、開放系のグラフト重合と異なり、高分子基材及びラジカル重合性化合物がフィルムシールにより空気中の酸素と遮断されており、空気雰囲気においても加熱処理することで後重合が容易に進行する。これは、高分子基材及びラジカル重合性化合物が空気中の酸素と遮断されるため、空気中の酸素によるラジカルの失活が起こり難くなるとともに、ラジカル重合性化合物の揮散が抑えられるからである。この後重合によって、高分子基材のフィラメント表層に生成したグラフト層に未反応のラジカル重合性化合物が拡散浸透し、ラジカル重合性化合物が高分子基材内部に存在するポリマーラジカルと反応することで、グラフト層が高分子基材内部へ進行してグラフト層の厚みが増加する。これにより、比較的高いグラフト率のグラフト化高分子を容易に製造することができる、という効果が期待できる。

産業上の利用分野


本発明は、繊維状、シート状、バルク状といった様々な形態の高分子基材に、親水性、疎水性、吸放湿性、静電防止性、接着性、物質吸着性、温度応答性等の機能を付与した耐久性を有するグラフト化高分子基材の製造方法に関し、特に、γ線や電子線などの放射線照射により活性種(ポリマーラジカル)が生成しにくい高分子基材に、ラジカル重合性化合物を効率よくグラフト重合するグラフト化高分子基材の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
厚さ0.01mm~2mmの高分子フィルムからなる包装袋内に高分子基材を収容した後内部を減圧して封止することで包装袋を高分子基材に密着した密封状態に設定する密封工程と、包装袋を密着した密封状態に設定された高分子基材に対して放射線を照射する照射工程と、包装袋を開封して水を含むラジカル重合性化合物溶液を所定量注入した後内部を減圧して封止することでラジカル重合性化合物溶液を充填した密封状態に設定する注入工程と、ラジカル重合性化合物溶液を充填した密封状態に設定された高分子基材を0℃~100℃の温度で所定時間グラフト重合を行う後重合工程とを備えているグラフト化高分子基材の製造方法。

【請求項2】
厚さ0.01mm~2mmの高分子フィルムからなる包装袋内に高分子基材及びラジカル重合性化合物溶液を収容した後内部を減圧して封止することで高分子基材をラジカル重合性化合物溶液で充填した密封状態に設定する密封工程と、ラジカル重合性化合物溶液に充填された密封状態に設定された高分子基材に対して放射線を照射する照射工程と、ラジカル重合性化合物溶液を充填した密封状態に設定された高分子基材を0℃~100℃の温度で所定時間グラフト重合を行う後重合工程とを備えているグラフト化高分子基材の製造方法。

【請求項3】
前記高分子基材は、高分子の主鎖に芳香環構造を有するG値が1未満の素材からなる請求項1又は2に記載のグラフト化高分子基材の製造方法。

【請求項4】
前記包装袋に用いる高分子フィルムは、ポリオレフィン樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、または、これらの樹脂フィルムのいずれかを内面側に積層したラミネートフィルムである請求項1から3のいずれかに記載のグラフト化高分子基材の製造方法。

【請求項5】
前記密封工程及び前記注入工程において、大気圧をゼロとしたゲージ圧で-10kPa以下の減圧状態に設定する請求項1から4のいずれかに記載のグラフト化高分子基材の製造方法。

【請求項6】
前記ラジカル重合性化合物溶液は、ラジカル重合性化合物の濃度が1重量%~70重量%である請求項1から5のいずれかに記載のグラフト化高分子基材の製造方法。

【請求項7】
前記ラジカル重合性化合物溶液は、非イオン性または陰イオン性界面活性剤を0.01~5.0重量%を含み、ラジカル重合性化合物と界面活性剤の重量比[ラジカル重合性化合物濃度(重量%)/界面活性剤濃度(重量%)]が4~2000である請求項1から6のいずれかに記載のグラフト化高分子基材の製造方法。

【請求項8】
前記高分子基材は、繊維状、シート状またはバルク状の形態を有しており、前記包装袋内に重ね合せて収容される請求項1から7のいずれかに記載のグラフト化高分子基材の製造方法

【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の製造方法により得られたグラフト化高分子基材のグラフト鎖に機能性官能基が導入されている機能性材料。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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