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座位又は仰臥位で使用する運動器具 コモンズ

国内特許コード P160012946
整理番号 FU620
掲載日 2016年4月19日
出願番号 特願2015-063095
公開番号 特開2016-182182
出願日 平成27年3月25日(2015.3.25)
公開日 平成28年10月20日(2016.10.20)
発明者
  • 水沢 利栄
出願人
  • 国立大学法人福井大学
発明の名称 座位又は仰臥位で使用する運動器具 コモンズ
発明の概要 【課題】膝痛を緩和し得る座位又は仰臥位で使用する運動器具を提供する。
【解決手段】椅子11の座面13に載置されて使用者の臀部に敷かれる基板17の前縁側の、左右の大腿部22,22間に位置する支持部10で膝受け部材7の長さ方向の中央部9が支持されている。膝受け部材7は、使用者の左右の膝裏部5,5を下方から受ける左右の膝受け部6,6を左右側に具えている。膝受け部材7は、支持部10を支点部として、左右の膝受け部6,6が交互に上下する上下スイング動を行うことができる。又該膝受け部材7は、該支持部10を支点部として、前後動する前後スイング動を行い得る。膝受け部材7の長さ方向中央部にハンドル25が突設されている。
【選択図】図8
従来技術、競合技術の概要


膝関節の痛みの原因の中でも変形性膝関節症の割合は高い。変形性膝関節症は、筋力低下、加齢、肥満等の原因により、クッション機能有する膝関節の軟骨が磨り減って骨同士が擦れ合う状態となることにより膝関節の痛みを起こす疾患である。



変形性膝関節症の改善には運動が重要とされており、特に大腿四頭筋の筋力を強化をすることが主流な考え方である。しかし、膝痛の人は、歩いたり走ったりする膝を使った運動を行うことができないために、運動による筋力強化を図ることができないまま膝痛が改善せず、膝痛が悪化することになる。



変形性膝関節症等により生じる膝の痛みを緩和する手段の一つとして、特許文献1が開示する膝装着用サポ-タ-が提案されている。該膝装着用サポ-タ-aは図45に示すように、膝bの上部に巻き付けて固定される伸縮性を有する上部固定部cと、膝bの下部に巻き付けて固定される下部固定部dと、膝関節の裏eを覆うカバ-部fとからなり、該カバ-部fの内側に、弾力性のある素材からなるパッド部が装着されていた。そして、該上部固定部cと該下部固定部dと該カバ-部fの張力と前記パッド部の弾力とにより該パッド部が膝裏の屈曲部を押し付けるようになすことにより、該パッド部が、膝関節の隙間の後側に挟まった半月板を膝前方に押し、これによって半月板のずれを防止することで、膝関節の間隙を保持して膝の痛みを緩和しようとするものであった。加えて該膝装着用サポ-タ-aは、膝関節周囲の筋力の低下を補助する補助作用により、膝関節に体重が作用するのを軽減させて膝の痛みを緩和しようとするものであった。



又特許文献2には、膝の痛みの緩和を図るためには、膝関節をある程度拡げて膝関節の間に潤滑液としての関節液を流れやすくすることが重要であるとの観点から、図46に示す膝痛緩和補助装置hが提案されている。該膝痛緩和補助装置hは、利用者の膝bの裏eにあてがわれ利用者が膝bを曲げた際の屈曲間隙に挟み付けられて膝関節をてこ状に開かせる立体形状の膝裏あて部材jと、該膝裏あて部材jをあてがった状態で利用者が膝を曲げても該膝裏あて部材jの膝裏への配置状態を保持する保持手段kと、該膝裏あて部材jを利用者の膝裏にあてがった状態で利用者の足首寄り位置を利用者側へ牽引して強制的に膝を曲げる作用を補助する牽引補助手段mとを具えていた。かかる構成を有する膝痛緩和補助装置によるときは、膝関節をてこ状に開かせることができる結果、開いた膝関節へ関節液が流れやすくし軟骨を潤わせて膝部のクッション機能の回復を期待できるので、この面から膝痛緩和を図ることができた。又該膝痛緩和補助装置hは、該膝裏あて部材jを保持手段kに連携させた状態で牽引補助手段mを介して膝曲げを補助できるように構成して該膝裏あて部材jが膝裏からずれにくくし、これによって高い膝痛緩和を期待せんとするものであった。



前記したように、膝の痛みの緩和を図るためには、膝関節をある程度拡げて膝関節の間に潤滑液としての関節液を流れやすくすることは効果的である。この意味で、特許文献2記載の膝痛緩和補助装置が、利用者が膝を曲げた際の屈曲間隙に挟み付けられて膝関節をてこ状に拡かせる膝裏あて部材を具えることは有効な手段と言える。しかしながら特許文献2には、膝痛緩和に重要な大腿四頭筋の運動を効果的に行う手段については何も記載されておらず、これを示唆する記載も存在しない。



又、特許文献1記載の膝痛緩和サポ-タ-は、特許文献2で指摘されているように、パッド部による膝裏側からの押し付け力が比較的弱いため、膝関節を十分に拡げて該拡げた膝関節の間に潤滑液としての関節液を流れやすくするということができず、膝痛緩和を十分に期待できない恐れがあった。なお特許文献1の段落0022には、特許文献2では触れられていない大腿四頭筋についての記載がある。即ち同段落には、「上部固定部及び前記下部固定部の張力は、膝を屈伸させる際、膝を屈曲させる方向に作用するため、大腿四頭筋の補助作用がある」と記載されている。しかしながら該膝痛緩和サポ-タ-は、あくまでも大腿四頭筋の補助作用を有するだけであって、膝痛緩和のために重要な大腿四頭筋の筋力強化を図り得るものでは何らなかった。

産業上の利用分野


本発明は、椅子に座った状態や左右の脚部を伸ばした長座姿勢等の座位姿勢や仰臥位姿勢で運動を行うための座位又は仰臥位で使用する運動器具に関するものである。より詳しくは、膝部に体重を掛けない座位姿勢で膝裏部を効果的に押圧刺激できると共に大腿四頭筋の筋力を強化できて膝痛を緩和し得るだけでなく、膝痛疾患のない使用者にあっても、脚部の運動、更には、脚部の運動を通しての全身運動を効果的に行うことができ、高齢者であっても転倒の恐れなく安全に運動できる座位又は仰臥位で使用する運動器具に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
使用者の左右の膝裏部を下方から受ける膝受け部を左右側に具えた膝受け部材の長さ方向の中央部が支持部で支持されてなり、該膝受け部材が該支持部を支点部として、前記左右の膝受け部が交互に上下する上下スイング動を行い得る如くなされていることを特徴とする座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項2】
使用者の左右の膝裏部を下方から受ける膝受け部を左右側に具えた膝受け部材の長さ方向の中央部が支持部で支持されてなり、該膝受け部材が、該支持部を支点部として、前記左右の膝受け部が交互に上下する上下スイング動を行い得る如くなされると共に前後動する前後スイング動を行い得る如くなされていることを特徴とする座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項3】
前記膝受け部材が、前記支持部の軸線回りに正逆回動可能となされていることを特徴とする請求項1又は2記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項4】
椅子の着座部に固定される基板の前縁側の、左右の大腿部の間に位置する支持部で、使用者の左右の膝裏部を下方から受ける左右の膝受け部を左右側に具えた膝受け部材の長さ方向の中央部が支持されており、該膝受け部材が、該支持部を支点部として、前記左右の膝受け部が交互に上下する上下スイング動を行い得ると共に前後動する前後スイング動を行い得る如くなされており、
又、前記膝受け部材の長さ方向の中央部にハンドルが突設されており、使用者が該ハンドルを把持して、前記膝受け部材に前記上下スイング動と前記前後スイング動を行わせ得ることを特徴とする座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項5】
椅子の着座部の上面に載置されて使用者の臀部に敷かれる基板の前縁側の、左右の大腿部の間に位置する支持部で、使用者の左右の膝裏部を下方から受ける左右の膝受け部を左右側に具えた膝受け部材の長さ方向の中央部が支持されており、該膝受け部材が、該支持部を支点部として、前記左右の膝受け部が交互に上下する上下スイング動を行い得ると共に前後動する前後スイング動を行い得る如くなされており、
又、前記膝受け部材の長さ方向の中央部にハンドルが突設されており、使用者が該ハンドルを把持して、前記膝受け部材に前記上下スイング動と前記前後スイング動を行わせ得ることを特徴とする座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項6】
前記ハンドルは、垂直状態に突設されていることを特徴とする請求項4又は5記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項7】
前記ハンドルは、前方に向け上方に傾斜する傾斜状態に突設されていることを特徴とする請求項4又は5記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項8】
前記支持部は、前記基板で所要長さに突設されたコイルバネを以て構成されていることを特徴とする請求項4~7の何れかに記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項9】
前記膝受け部材が前記支持部の軸線回りに正逆回動可能となされていることを特徴とする請求項8記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項10】
前記膝受け部材の左端側と右端側は、使用者が手で把持するための把持用突出部とされていることを特徴とする請求項4~7の何れかに記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項11】
前記膝受け部材の長さ方向の中央部及び前記支持部の何れか一方に枢着孔が設けられる一方、その他方には、該枢着孔に挿入される枢軸部が設けられており、該枢軸部が該枢着孔に遊挿された状態で、前記膝受け部材が前記上下スイング動を行い得ることを特徴とする請求項1記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項12】
前記枢軸が前記枢着孔に挿入された状態で、前記膝受け部材が該枢軸の略軸線回りで正逆回動し得ることを特徴とする請求項11記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項13】
椅子の着座部の前端で所要長さ突出でき且つ該突出状態で保持される基板が、該着座部の内部又は下面側に収納可能に設けられており、該基板が該着座部の前端から突出した状態で、該基板に設けられ且つ、椅子に着座した使用者の左右の大腿部の間に位置する支持部で、使用者の左右の膝裏部を下方から受ける左右の膝受け部を左右側に具えた膝受け部材の長さ方向の中央部が支持されており、該膝受け部材が該支持部を支点部として、前記左右の膝受け部が交互に上下する上下スイング動を行い得ると共に前後動する前後スイング動を行い得る如くなされており、
又、前記膝受け部材の長さ方向の中央部にハンドルが突設されており、使用者が該ハンドルを把持して、前記膝受け部材に前記上下スイング動と前記前後スイング動を行わせ得ることを特徴とする座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項14】
支柱部材の上端側部分が、椅子に着座した使用者が手で把持するためのハンドルとなされており、該ハンドルの下方部位において、使用者の左右の膝裏部を下方から受ける左右の膝受け部を左右側に具えた膝受け部材の長さ方向の中央部が支持部で支持されることによって、該膝受け部材の該左右の膝受け部が交互に上下する上下スイング動を行い得る如くなされていることを特徴とする座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項15】
前記膝受け部材を上下スイング動させる際に、前記左右の膝受け部に載せた左右の膝部が、下方に傾斜した該左右の膝受け部から滑り落ちるのを防止するために、該左右の膝受け部の外端側に、該左右の膝部を下方から支持するための左右の膝部止めが配設されていることを特徴とする請求項1~14の何れかに記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項16】
前記左右の膝部止めは、長さ調整可能のバンド部材を用いて構成されており、その一端部が、前記左の膝受け部の外端部分に取り付けられる一方、その他端部が、前記右の膝受け部の外端部分に取り付けられる如くなされ、前記左右の膝受け部に載せられている左右の膝部を前記バンド部材で上から覆うことによって、該左右の膝部を、該バンド部材と前記膝受け部材との間で拘束でき、これによって前記左右の膝部止めが構成されることを特徴とする請求項15記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。

【請求項17】
前記左右の膝部止めの配設部位を左右方向で位置変更可能となされていることを特徴とする請求項15又は16記載の座位又は仰臥位で使用する運動器具。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
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