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光学活性アミノニトリル化合物の製造方法および光学活性アミノ酸の製造方法 UPDATE コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P160012954
整理番号 FU667
掲載日 2016年4月19日
出願番号 特願2016-028189
公開番号 特開2017-145214
出願日 平成28年2月17日(2016.2.17)
公開日 平成29年8月24日(2017.8.24)
発明者
  • 川▲崎▼ 常臣
  • 徳永 雄次
  • ▲高▼松 直矢
出願人
  • 国立大学法人福井大学
発明の名称 光学活性アミノニトリル化合物の製造方法および光学活性アミノ酸の製造方法 UPDATE コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】光学活性アミノ酸を製造するのに好適な高純度の光学活性アミノニトリル化合物を製造する方法、および光学活性アミノ酸を製造する方法を提供する。
【解決手段】光学活性第1級アミン化合物と、カルボニル化合物とを溶媒中で縮合させて、光学活性イミン化合物を得、このイミン化合物にシアン化水素またはその塩を溶媒中で付加させて、光学活性アミノニトリル化合物の結晶を析出させ、そのジアステレオマー比率を著しく向上させる不斉増幅を実施する。得られた高光学純度のアミノニトリル化合物は、既知の酸加水分解によって光学活性アミノ酸へと光学純度を損なうことなく変換する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


光学活性アミノニトリル化合物は、加水分解によって容易に対応する光学活性アミノ酸へと変換可能であるため、アミノ酸製造の前駆体として重要な化合物である。アミノ酸は、医農薬をはじめとし、食品分野や化成品原料としても広く利用されている。グリシンを除くほとんどのアミノ酸は、L型およびD型のエナンチオマーが存在する。生体は主にL型アミノ酸を利用しており、そのためL型およびD型の一方のエナンチオマーを選択的に得る不斉合成法は、極めて重要な技術である。現在までのところ、L型アミノ酸を得る方法として発酵法が広く用いられているが、同方法では原理的にD型アミノ酸を得るのは容易ではない。化学合成によって得られるL型およびD型アミノ酸の等量混合物からエナンチオマーを分離する方法が研究されている。また、不斉触媒を利用したエナンチオ選択的なL型およびD型アミノ酸合成法が研究されている。しかし、この方法では、不斉源の価格や反応終了後の生成物との分離操作などの面から、低いコストでL型またはD型のアミノ酸を選択的に効率よく得ることは困難である。



一方、非特許文献1には、アルデヒド化合物と、D-(-)-α-メチルベンジルアミンとシアン化水素とを反応させ、得られたアミノニトリル化合物を加水分解して、N-(α―メチルベンジル)アミノ酸を得、これを触媒水素化分解して、メチルベンジル基を除去する、ストレッカー合成法によるα-アミノ酸の不斉合成法が記載されている。
しかし、この合成法は、中間体アミノニトリルのジアステレオマー比(dr)が低いために、得られる高光学純度のアミノ酸の収率が低い(L-アラニンで収率17%)という問題がある。
また、アミノニトリルをアミノ酸へと誘導する際に、ニトリルの加水分解に加えて、窒素上の置換基(キラル補助基)を除去して第一級アミノ基へと変換する反応を別途実施する必要があり、変換操作が煩雑である。



非特許文献2には、(R)-2-アミノ-2-フェニルエタノールと、アルデヒド化合物と、シアン化水素とを反応させて、ジアステレオマーであるαーアミノカーボニトリルを得、ついで加水分解してN-(2-ヒドロキシー1-フェニルエチル)アミノ酸を得、再結晶にて分割後、2-ヒドロキシー1-フェニルエチル貴を除去する、L-αーアミノ酸の合成法が記載されている。
しかし、この合成法は、ジアステレオマー比(dr)が低いために((R,S):(R,R)=4~6.7:1))、最終生成物である光学活性アミノ酸の収率も低いという問題がある。また、キラル補助基を除去して第一級アミノ基へと変換するために、追加で2段階の反応(酸化、加水分解)を実施する必要があり、操作が煩雑である。

産業上の利用分野


本発明は、高純度(高立体選択的)な光学活性アミノニトリル化合物の製造方法、およびこの光学活性アミノニトリル化合物を加水分解して得られる光学活性アミノ酸の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光学活性第1級アミン化合物と、カルボニル化合物とを溶媒中で縮合させて、光学活性イミン化合物を得、このイミン化合物にシアン化水素またはその塩を溶媒中で付加させて、光学活性アミノニトリル化合物の結晶を析出させることを特徴とする光学活性アミノニトリル化合物の製造方法。

【請求項2】
光学活性第1級アミン化合物が、鏡像体過剰率が絶対配置におけるS体およびR体のいずれか一方に偏った、下記一般式で表されるベンズヒドリルアミン誘導体である請求項1に記載の光学活性アミノニトリル化合物の製造方法。
【化8】


(式中、R1は有機基を示す。)

【請求項3】
前記光学活性イミン化合物にシアン化水素を付加させる反応を48時間以上行う請求項1または2に記載の光学活性アミノニトリル化合物の製造方法。

【請求項4】
光学活性アミノニトリル化合物の結晶は、ジアステレオマー比drが10:1以上であり、鏡像体過剰率が99%ee以上である請求項1~3のいずれかに記載の光学活性アミノニトリル化合物の製造方法

【請求項5】
前記光学活性第1級アミン化合物は、第1級アミン化合物のラセミ体とカルボニル化合物とを縮合させて得たイミン化合物のラセミ体を光学分割し、ついで酸加水分解することによって調製される請求項1~4のいずれかに記載の光学活性アミノニトリル化合物の製造方法。

【請求項6】
光学分割が、イミン化合物のラセミ体の過飽和溶液に光学活性体結晶を接種し、再結晶させることによって行われる請求項5に記載の光学活性アミノニトリル化合物の製造方法。

【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の光学活性アミノニトリル化合物の製造方法によって得られた光学活性アミノニトリル化合物を加水分解して、光学活性なアミノ酸を得ることを特徴とする光学活性アミノ酸の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016028189thum.jpg
出願権利状態 公開
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