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レアメタル含有ガラスからのレアメタルの回収方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P160012955
整理番号 FU671
掲載日 2016年4月19日
出願番号 特願2016-039520
公開番号 特開2017-155285
出願日 平成28年3月2日(2016.3.2)
公開日 平成29年9月7日(2017.9.7)
発明者
  • 岡田 敬志
  • 許 章煉
  • 米沢 晋
  • 金 在虎
出願人
  • 国立大学法人福井大学
発明の名称 レアメタル含有ガラスからのレアメタルの回収方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】酸溶液、アルカリ溶液、塩化物などを使用しないでレアメタルを含有するガラス固化体などのレアメタル含有ガラスからレアメタルを効率よく容易に回収することができるレアメタル含有ガラスからのレアメタルの回収方法を提供する。
【解決手段】閉鎖系内でレアメタル含有ガラスに含まれている二酸化ケイ素100質量部あたりの量が30~500質量部であるガラス溶融剤およびレアメタル含有ガラスに含まれている二酸化ケイ素100質量部あたりの量が30~200質量部である重金属酸化物の存在下でレアメタル含有ガラスを900~1100℃の温度に加熱することによって溶融させ、得られたレアメタル含有ガラスの溶融物に一酸化炭素ガスを接触させながら当該溶融物を600~800℃の温度に冷却し、当該温度を維持することによってレアメタル含有析出物を析出させ、当該レアメタル含有析出物を回収することを特徴とする。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


原子力発電所からの使用済み燃料は、高レベル放射性廃棄物であることから、当該使用済み燃料をガラス固化体とした後、当該ガラス固化体を地中深くに埋めることによって処分されている。



しかし、前記ガラス固化体には有用なレアメタルが含まれていることから、当該ガラス固化体は、重要なレアメタル資源である。したがって、前記ガラス固化体を地中に埋めるのではなく、当該ガラス固化体に中性子を放射するなどによって放射性レアメタルを安定同位体に変換した後、当該ガラス固化体から安定同位体に変換したレアメタルを分離して回収するか、または当該ガラス固化体からレアメタルを分離し、分離されたレアメタルに中性子を放射するなどによって放射性レアメタルを安定同位体に変換した後、当該安定同位体に変換したレアメタルを回収することによってレアメタルを有効活用するとともに、ガラス固化体の処分量を低減することができるシステムの構築が急務となっている。



現在、レアメタル含有ガラスから金属を抽出させる方法として、化学抽出法、ガラスのアルカリ溶融法、塩化揮発法などが提案されている。



前記化学抽出法は、酸溶液またはアルカリ溶液を用いてガラスに含まれている金属を当該ガラスから抽出させる方法であり、例えば、ガラスに亀裂を発生させ、当該ガラスを酸溶液に浸漬することによって金属を浸出させる金属の浸出方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、化学抽出方法には、ガラスを溶解させるために高濃度の酸溶液またはアルカリ溶液を大量に必要とすることから、実用的であるとはいえない。



前記ガラスのアルカリ溶融法は、ガラスとアルカリ金属水酸化物などのアルカリ金属化合物とを混合し、得られた混合物を高温で加熱することにより、ガラスを可溶化させる方法であり、例えば、ケイ酸アルカリが生じるようにガラス状物質と水酸化物とを融解させる融解工程と、ケイ酸アルカリ水溶液が生じるようにケイ酸アルカリを水に溶解させる溶解工程と、前記溶解工程で水に溶解しなかった不溶物を除去するために前記ケイ酸アルカリ水溶液と不溶物を分離する分離工程と、分離後のケイ酸アルカリ水溶液に酸を添加してケイ酸を析出させる析出工程を有するケイ酸の抽出方法が提案されている(例えば、特許文献2の請求項8参照)。しかし、前記ケイ酸の抽出方法などのガラスのアルカリ溶融法には、アルカリ金属水酸化物を大量に必要とすることから(例えば、特許文献2の請求項10参照)、前記化学抽出法と同様に実用的であるとはいえない。



前記塩化揮発法は、金属を含有するガラスと塩化カルシウムなどの塩化剤とを混合し、得られた混合物を加熱し、金属を塩化物蒸気として回収する方法であり、例えば、放射性セシウムで汚染された廃棄物と分離促進剤との混合物である処理対象物を得る混合工程と、前記処理対象物を800℃以上1200℃未満に加熱することによって前記処理対象物に含まれている放射性セシウムを揮発させる加熱工程と、前記加熱工程における処理によって揮発した放射性セシウムを集塵機で回収する回収工程と、前記加熱工程後、前記処理対象物を水洗することによって前記処理対象物に残存する放射性セシウムを溶出させる水洗工程を有し、前記分離促進剤が2種類以上の塩化物を用いて調製され、融点が700℃以下である混合物または複塩を含んでいる放射性セシウムの除去方法などが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、前記塩化揮発法には、金属を塩化物蒸気とするために、大量の塩化剤を添加する必要があることから、使用した塩化剤による反応炉およびその周辺設備に腐食が生じるおそれがあるという欠点がある。



したがって、近年、酸溶液、アルカリ溶液、塩化物などを使用しないでレアメタルを含有するガラス固化体などのレアメタル含有ガラスからレアメタルを効率よく容易に回収することができるレアメタル含有ガラスからのレアメタルの回収方法の開発が望まれている。

産業上の利用分野


本発明は、レアメタル含有ガラスからのレアメタルの回収方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば、セシウム、パラジウム、セレンなどのレアメタルを含有するガラス固化体などのレアメタル含有ガラスからレアメタルを効率よく容易に回収することができるレアメタル含有ガラスからのレアメタルの回収方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
レアメタル含有ガラスからレアメタルを回収する方法であって、閉鎖系内でレアメタル含有ガラスに含まれている二酸化ケイ素100質量部あたりの量が30~500質量部であるガラス溶融剤およびレアメタル含有ガラスに含まれている二酸化ケイ素100質量部あたりの量が30~200質量部である重金属酸化物の存在下でレアメタル含有ガラスを900~1100℃の温度に加熱することによって溶融させ、得られたレアメタル含有ガラスの溶融物に一酸化炭素ガスを接触させながら当該溶融物を600~800℃の温度に冷却し、当該温度を維持することによってレアメタル含有析出物を析出させ、当該レアメタル含有析出物を回収することを特徴とするレアメタル含有ガラスからのレアメタルの回収方法。

【請求項2】
回収されたレアメタル含有析出物を水と接触させ、レアメタル含有析出物に含まれているレアメタルを水中に抽出させる請求項1に記載のレアメタル含有ガラスからのレアメタルの回収方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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