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太陽電池の性能劣化回復方法 UPDATE コモンズ

国内特許コード P160012985
整理番号 GI-H27-41
掲載日 2016年5月11日
出願番号 特願2016-056313
公開番号 特開2017-175683
出願日 平成28年3月18日(2016.3.18)
公開日 平成29年9月28日(2017.9.28)
発明者
  • 吉田 弘樹
  • 野々村 修一
  • 大橋 史隆
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 太陽電池の性能劣化回復方法 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】PID現象により出力低下したモジュールの出力を回復する方法であって、既設の太陽電池モジュールを設置した状態のままで処理する。
【解決手段】太陽電池モジュール11に対して光照射により加熱して、発電効率の劣化を回復する方法であり、光源がLED光源13であり、光照射と並行して、太陽電池モジュール11の受光面上方に第三の電極10を設けると共に、電極10と、太陽電池モジュールの裏面側電極12に電圧HVを印加する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


太陽光発電システムは、設置後十年前後でようやく設置コストの回収ができると言われており、長期間の安定した出力が求められている。しかし太陽光発電で先行するヨーロッパ等では、PID現象とよばれる太陽電池モジュールシステムの性能劣化が発生するという問題が報告されている。PID現象とは、太陽電池モジュール内部回路で電荷の分極が生じ、セル内部での電子の移動が妨げられることで出力の著しい低下が起こる現象である。



PID現象は、高電圧化した太陽光発電設備において、接地されたフレームと太陽電池モジュール内部回路との間に大きな電位差が発生するようになり、これに湿度、温度等の外部要因が作用し、或いはモジュールに用いられるガラス基板からのアルカリ金属イオンが拡散して、モジュールの内部回路とフレーム間に漏れ電流が生じることが原因といわれている。



このようなPID現象を抑制する方法として種々の提案がなされている。例えば、所定レベル以上の高い絶縁性を有する太陽電池用封止膜を利用するもの(特許文献1)、環状オレフィン系樹脂のフィルムと、エチレン・α-オレフィンゴム共重合体(A)とエチレン・アクリル酸共重合体(B)を所定の配合比でブレンドした組成物に有機過酸化物課教材を含む材料でモジュールを封止するもの(特許文献2)、エチレン・極性モノマー共重合体と、シランカップリング剤と、ヒンダードアミン系光安定剤を含む封止用樹脂を提供するもの(特許文献3)などがある。これらの技術は、封止膜により結晶シリコン等のセルを保護しようとするものである。



また、太陽光発電システムに使用する電力変換装置に絶縁トランスを追加し、かつ負極に接地することによりPIDの発生を防止する方法(特許文献4)や、太陽電池モジュールとパワーコンディショナの間に出力低下予防回復装置と発電回路との切り替え手段を設けて、太陽電池モジュール内部に正電圧を印加する電源と前記モジュールを接地する接地手段を備えた装置(特許文献5)などの提案もある。これらの技術はPID現象を効果的に抑制するものではあるが、既に設置済みの太陽電池モジュールに適用することは困難である。



一方、既設の太陽電池モジュールの劣化を回復する手段として、例えば40℃で1000Vの電圧を100時間かけることでPIDを起こさせたのち、逆の電圧を同温度、同時間かけることでPIDが回復したという結果(非特許文献1)や、600Vの逆電圧あるいは250℃で2.5時間の処理により回復するという報告(非特許文献2)がある。これらの方法によれば回復可能であるかも知れないが、太陽電池モジュールを再利用する場合のように、一旦設備を分解するなどして回収することが必要となる。



なお、一定期間使用された太陽電池パネルについて出力を回復するための補修装置として、直流通電により太陽電池パネルに発生した発熱箇所を赤外線カメラで撮影・解析し、レーザーを照射して加熱する方法(特許文献6)があるが、熱疲労によるはんだクラックにより出力低下した太陽電池パネルの回復手段に関するものであり、同じ手法がPIDの回復に適用できるか否かは不明である。

産業上の利用分野


本発明は、太陽光発電システム設置後のPID(potential-induced degradation)現象による出力低下を回復する方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
太陽電池モジュールに対して光照射により加熱して、発電効率の劣化を回復する方法。

【請求項2】
前記光源がLED光源である請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記太陽電池モジュールに対して、前記光照射と並行して、
太陽電池モジュールの受光面上方に第三の電極を設けると共に、
前記電極と、
太陽電池モジュールの受光面とは反対側の電極(以下「裏面側電極」という)または前記裏面側電極及び受光面側電極とに、電圧を印加する請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
前記第三の電極には負の電圧が印加されるように処理する請求項3に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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