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高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体およびその製造方法 コモンズ

国内特許コード P160012988
掲載日 2016年5月20日
出願番号 特願2015-158805
公開番号 特開2016-040222
出願日 平成27年8月11日(2015.8.11)
公開日 平成28年3月24日(2016.3.24)
優先権データ
  • 特願2014-164285 (2014.8.12) JP
発明者
  • 籠宮 功
  • 大里 齊
出願人
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体およびその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】キャスティングしたガラスを結晶化する際に発生する変形やクラックを無くし、共振周波数の温度係数を改善し、従来のセラミックス誘電体の製造工程と比して簡略化したコーディエライト組成の結晶化ガラスセラミックス誘電体を提供する。
【解決手段】インディアライトとコーディエライトとを主相とする高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体であって、さらに酸化チタン相を副相として含有する高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体。また、コーディエライト組成のガラス原料に酸化チタンを5重量%~20重量%添加して溶融固化し、その後、直ちに600℃程度の温度でアニール工程を経て、温度1000℃~1500℃で焼成する一連の連続工程で得られる、インディアライトとコーディエライトとの結晶化ガラスを主相とする高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体の製造方法。
【選択図】図13
従来技術、競合技術の概要


非圧縮・大容量ワイヤレス伝送に適するミリ波通信やプリクラッシュ・セーフティーシステムに要求される低誘電率、高品質係数(Qf)、および共振周波数の温度特性(TCf)の良い誘電体材料の研究開発が行われている。アルミナあるいはフォルステライトに代わる低誘電率の材料として、コーディエライトおよびこれを用いた誘電体共振器について、高周波誘電特性が開示されている(特許文献1参照)。



一方、非特許文献1及び非特許文献2に開示されるように、コーディエライト組成の結晶化ガラスセラミックス誘電体を作製し、測定したところ、誘電率:4.7、Qf:200,000GHz以上、TCf:-27 ppm/℃のように、全般的に極めて優れた特性が得られたとの報告がある。Qf値については、微小クラックが入っていても影響は少ないが、クラックに伴う欠けや変形によって影響され、Qf値のバラツキが大きくなる(図5(b)および図5(c)参照)。



コーディエライト組成のガラスを熱処理すると結晶が析出するが、その析出相はインディアライトとコーディエライト(図1参照)との混合相である。熱処理温度1200℃ではほぼ100%インディアライトのみの相が生成するが、熱処理温度を高くすると、インディアライト相の体積が減少する一方、コーディエライト相の体積が増加し、熱処理温度1400℃ではインディアライト相の体積が20%程度となる。このように、インディアライトは、コーディエライトの多形でコーディエライト組成ガラスが結晶化する途中に生成する準安定相である。そして、インディアライトの体積が相対的に多い方が誘電特性は格段に良い(図5(a)~(c)参照)。なお、インディアライトとコーディエライトの生成体積比(図5(a)参照)は、リートベルト解析により求めた。



ところで、コーディエライト組成のガラスを熱処理すると変形やクラックが生じ、良好な結晶化ガラスセラミックス誘電体が安定的に得られていない(図2(a)~(c)参照)。クラックが発生する原因は、ガラスの結晶化が表面から起こることによる(図3参照)。表面からc軸に伸長した結晶が伸び、別のペレット面から伸長した結晶とぶつかり、その方位が90°異なるため、熱膨張率がプラスとマイナスの違いによりクラックの発生となる(図4参照)。これらの結果より、熱処理による変形やクラックがQf値のバラツキの原因となっていると推測された。

産業上の利用分野


本発明は、高周波用、特にミリ波といわれる数十GHz帯に利用される誘電体に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
インディアライトとコーディエライトとを主相とする高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体であって、さらに酸化チタン相を副相として含有する高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体。

【請求項2】
前記酸化チタン相の含有率がインディアライトとコーディエライトを併せた重量に対して5重量%~20重量%である、請求項1記載の高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体。

【請求項3】
前記インディエライトの、インディアライトとコーディエライトとの合計に対する体積比が20%~100%である、請求項1または請求項2記載の高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体。

【請求項4】
コーディエライト組成のガラス原料に酸化チタンを5重量%~20重量%添加して溶融固化し、その後、直ちに600℃程度の温度でアニール工程を経て、温度1000℃~1500℃で焼成する一連の連続工程で得られる、インディアライトとコーディエライトとの結晶化ガラスを主相とする高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体の製造方法。

【請求項5】
前記溶融したガラスをダイレクトキャスティング法により成型する、請求項4記載の高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015158805thum.jpg
出願権利状態 公開
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