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脂肪酸エステル連続製造用の陰イオン交換樹脂触媒の再生処理法 新技術説明会

国内特許コード P160013002
整理番号 S2014-0719-N0
掲載日 2016年6月2日
出願番号 特願2014-187188
公開番号 特開2016-059833
出願日 平成26年9月16日(2014.9.16)
公開日 平成28年4月25日(2016.4.25)
発明者
  • 北川 尚美
  • 米本 年邦
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 脂肪酸エステル連続製造用の陰イオン交換樹脂触媒の再生処理法 新技術説明会
発明の概要 【課題】従来の油脂からの脂肪酸エステル製造用の陰イオン交換樹脂触媒の再生処理法における工程を簡略化し、再生処理工程からの排出液を再利用することにより、再生処理法に使用する溶液量及び再生処理に要するコストを大幅に削減すること。
【解決手段】エステル交換/吸着過程でカラム内に残存している未反応油脂原料や製品脂肪酸エステルを含む液を該陰イオン交換樹脂に再度供給する新たな工程を追加すること、従来の方法の工程(2)で使用するメタノール溶液中の酢酸濃度を高くすること、及び、従来の方法の工程(3)で使用する水酸化ナトリウムの水溶液に代えて、水とメタノールとの混合溶液を用いること、並びに、再生処理の各工程からの排出液を次回の再生処理で再利用すること等を特徴とする、陰イオン交換樹脂触媒の再生処理法、及び、該方法で再生した陰イオン交換樹脂を使用する、油脂からの脂肪酸エステルの連続的製造法。
【選択図】 図2
従来技術、競合技術の概要


油脂類とアルコールとのエステル交換反応によって合成される脂肪酸エステルは、バイオディーゼル燃料として注目されている。バイオディーゼル燃料は、従来の石油系ディーゼル燃料(軽油)に比べて、燃焼した際の排ガスがクリーンであること、一酸化炭素や炭化水素、粒子状物質等の排出量が減少すること、排出ガス中に硫黄酸化物や硫酸塩を含まないこと、潤滑性能が高いなど多くの特長を有している。また、環境汚染の一因となる廃食用油からも合成できるため、環境調和型の廃棄物処理技術としても期待されている。



本発明者である北川らは、陰イオン樹脂を不均相固体触媒として用いる独自発想で、比較的低温(50℃)で油脂原料に含まれるトリグリセリドのエステル交換を行う脂肪酸エステル合成技術を世界に先駆け開発している(非特許文献2、特許文献1、特許文献2)。



バイオディーゼル燃料として脂肪酸エステルの製造に用いられたイオン交換樹脂は、その使用により脂肪酸残基の樹脂への吸着が生じるために触媒性能が劣化することは避けられない。そこで、本発明者は、更にこのような脂肪酸エステル連続合成に使用する陰イオン樹脂の触媒活性を弱酸溶液で洗浄することによって再生する方法も開発した(特許文献3)。

産業上の利用分野


本発明は、油脂からの脂肪酸エステル製造法に使用する陰イオン交換樹脂触媒の再生処理法、及び、該再生処理法により再生された陰イオン交換樹脂触媒を用いる該脂肪酸エステル製造法等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
油脂からの脂肪酸エステルの連続的製造において使用した陰イオン交換樹脂の再生処理法であって、以下の工程:
工程(1):メタノールを該陰イオン交換樹脂に供給し、該樹脂に吸着しているグリセリンを溶出させて副生物として回収し;
工程(2):酢酸のメタノール溶液を該陰イオン交換樹脂に供給し、該樹脂に吸着している脂肪酸残基を酢酸残基と交換させ;
工程(3):水酸化ナトリウムの水及びメタノール混合溶液を該陰イオン交換樹脂に供給し、該樹脂に吸着した酢酸残基を水酸基と交換させて該樹脂を活性化し;
工程(5):メタノールを該陰イオン交換樹脂に供給し、遊離水酸基及び酢酸ナトリウムを溶出させるともに該陰イオン交換樹脂を膨潤させ;及び
工程(6):工程(1)の前半部分において排出された、エステル交換/吸着過程における未反応油脂を含む液を該陰イオン交換樹脂に再度供給し、工程(5)で供給されたメタノールを押し出す、
ことを含む、前記方法。

【請求項2】
工程(1)の前半60~80%における排出液を工程(6)における未反応油脂を含む液として供給する、請求項1記載の方法。

【請求項3】
工程(2)で使用するメタノール溶液中の酢酸濃度が0.8~1.4 mol/Lである、請求項1又は2記載の方法。

【請求項4】
工程(2)で使用するメタノール溶液中の酢酸濃度が1.3 mol/Lである、請求項3記載の方法。

【請求項5】
工程(3)で使用する水及びメタノール混合溶液におけるメタノール含有量が80容量%以下である、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。

【請求項6】
工程(3)で使用する水及びメタノール混合溶液における水及びメタノールの容量比が2:8である、請求項5記載の方法。

【請求項7】
工程(2)からの排出液を、次回の再生処理法の工程(1)におけるメタノールに代えて再利用する、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項8】
工程(5)からの排出液を次回の再生処理法の工程(3)における水酸化ナトリウム、メタノール及び水の混合溶液の一部として再利用する、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法。

【請求項9】
工程(5)からの排出液をナトリウム濃度と水濃度を微調整した後、工程(3)における水酸化ナトリウム、メタノール及び水の混合溶液として再利用する、請求項8記載の方法。

【請求項10】
工程(6)からの排出液を次回の再生処理法の工程(5)の一部として再利用する、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法。

【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか一項に記載の方法で再生した陰イオン交換樹脂を不均相固体触媒として使用する、油脂からの脂肪酸エステルの連続的製造法。

【請求項12】
陰イオン交換樹脂を充填した反応器を用いてエステル交換反応及び/又は吸着を連続的に行う請求項11に記載の方法。

【請求項13】
直列に連結された少なくとも2塔の陰イオン交換樹脂を充填した反応器を用いてエステル交換反応及び/又は吸着を連続的に行い、前記少なくとも2塔のうちの最上流側の反応器に充填された陰イオン交換樹脂の触媒活性が消失した時点で、該陰イオン交換樹脂を請求項1ないし10のいずれか一項に記載の方法による再生処理に供すると共に、残りの反応器の最下流側に該方法で再生した陰イオン交換樹脂が充填された反応器を連結することによって、脂肪酸エステルの連続的製造法を継続することから成るサイクルを繰り返すことを特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。

【請求項14】
請求項11ないし13のいずれか一項に記載の方法を実施するためのシステムであって、油脂原料に含まれる遊離脂肪酸をエステル化するための陽イオン交換樹脂が充填された反応器、及び、その下流に連結された、油脂に含まれるトリグリセリドのエステル交換反応及び/又は吸着に用いる陰イオン交換樹脂が充填され直列に連結された少なくとも2塔の反応器、及び、再生処理される陰イオン交換樹脂が充填された反応器を含む、前記システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014187188thum.jpg
出願権利状態 公開
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