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酵母の培養方法

国内特許コード P160013004
整理番号 S2014-1272-N0
掲載日 2016年6月2日
出願番号 特願2014-158276
公開番号 特開2016-034249
出願日 平成26年8月3日(2014.8.3)
公開日 平成28年3月17日(2016.3.17)
発明者
  • 大津 厳生
  • 河野 祐介
  • 鶴岡 愛
  • 加知 卓磨
  • 舟橋 依里
  • 城山 真恵加
  • 高木 博史
出願人
  • 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 酵母の培養方法
発明の概要 【課題】本発明は、酵母の生育を促進でき、酵母の菌体生産や酵母によるエタノール生産等を効率的に行うことができる酵母の培養技術を提供することを目的とする。
【解決手段】硫黄源としてチオ硫酸及び/又はその塩を含む培地を用いて酵母を培養することによって、酵母の生育を促進でき、酵母の菌体生産、及び酵母によるエタノール生産を効率的に行うことが可能になる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


酵母は、ビール、ワイン、焼酎、日本酒、醤油、味噌、パン等の発酵食品の他、工業用エタノールの製造にも利用されている。更に、酵母は、乾燥酵母や酵母エキスにして、食品原料、医薬品原料、化粧品原料等としても利用されている。このように、酵母は、人類にとって不可欠な微生物であり、酵母の菌体生産や酵母によるエタノール生産は現代社会を支える重要な技術になっている。



このような背景の下、酵母の菌体生産や酵母によるエタノール生産等を短時間で効率的に行う技術を構築することが非常に重要になっている。酵母菌体の生産性や酵母によるエタノール生産性を向上させるには、使用する酵母を変異又は改質させる方法も有効であるが、このような方法では、使用する酵母毎に煩雑な操作が必要となるため、汎用性の点で欠点がある。一方、培養環境を制御することによって酵母の生育を促進させることができれば、使用する酵母毎に煩雑な操作を必要とすることもないため、酵母菌体の生産や酵母によるエタノール生産等を短時間で効率的に行う上で、汎用性がある有効な手法になり得る。



従来、酵母の生育には、培養方式、培地中の溶存酸素濃度や炭素源濃度等が影響することが知られており、商業的な酵母の培養では、これらを制御することによって酵母の生育促進が図られている。しかしながら、従来の培養条件を制御する方法では、酵母の生育促進効果の点で限界があり、更なる技術の開発が望まれている。



一方、微生物は、硫黄源の非存在下では生育できないため、微生物を培養する上で、硫黄源は必須の栄養源となっている。微生物の培養において、硫黄源として一般的に硫酸塩が使用されているが、含硫黄化合物を微生物で効率的に産生させる際に、硫酸塩以外の硫黄源の使用が有効になる場合があることも報告されている。例えば、特許文献1には、L-システイン生産能を有し、且つ、亜硫酸還元に関与する遺伝子の発現が増大するように改変された腸内細菌科に属する細菌を、チオ硫酸を含有する培地で培養することによって、L-システインもしくはその関連物質の製造効率が向上することが開示されている。



しかしながら、含硫黄化合物の物質生産を目的とする場合以外で、使用する硫黄源の種類が、微生物の培養に及ぼす影響については明らかにされていない。更に、酵母の培養において、硫黄源として硫酸及び/又はその塩が一般的に使用されているが、使用する硫黄源の種類と酵母の生育の関係についても検討されておらず、酵母がチオ硫酸及び/又はその塩を単一硫黄源として使用できるか否かも明らかにされていない。

産業上の利用分野


本発明は、酵母の培養方法に関する。より具体的には、酵母の生育を促進でき、酵母の菌体生産や酵母によるエタノール生産等を効率的に行うことができる酵母の培養方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
チオ硫酸及び/又はその塩を含む培地で酵母を培養することを特徴とする、酵母の培養方法。

【請求項2】
前記酵母が、エタノール産生酵母である、請求項1に記載の培養方法。

【請求項3】
エタノールの製造に適用される、請求項2に記載の培養方法。

【請求項4】
前記培地中に含まれる硫黄源の総量当たり、チオ硫酸及び/又はその塩がモル比で1%以上である、請求項1~3のいずれかに記載の培養方法。

【請求項5】
前記培地中において、チオ硫酸及び/又はその塩が単一硫黄源である、請求項1~4のいずれかに記載の培養方法。

【請求項6】
チオ硫酸及び/又はその塩を含むことを特徴とする、酵母培養用の培地。

【請求項7】
エタノール産生酵母の培養に使用される、請求項6に記載の培地。

【請求項8】
エタノールの製造に使用される、請求項7に記載の培地。

【請求項9】
硫黄源の総量当たり、チオ硫酸及び/又はその塩をモル比で1%以上含む、請求項6~8のいずれかに記載の培地。

【請求項10】
チオ硫酸及び/又はその塩が単一硫黄源である、請求項6~9のいずれかに記載の培地。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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