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抗酸化力の評価方法と抗酸化力評価装置

国内特許コード P160013023
整理番号 S2014-1381-N0
掲載日 2016年6月2日
出願番号 特願2014-166006
公開番号 特開2016-042057
出願日 平成26年8月18日(2014.8.18)
公開日 平成28年3月31日(2016.3.31)
発明者
  • 上田 忠治
  • 田中 由季乃
  • 奥村 卓史
  • 赤瀬 早紀
  • 島村 智子
  • 受田 浩之
出願人
  • 国立大学法人高知大学
発明の名称 抗酸化力の評価方法と抗酸化力評価装置
発明の概要 【課題】安価で簡便に実施可能であり、被検物質が着色していても正確な測定が可能な抗酸化力の評価方法と、当該方法を実施することができる抗酸化力評価装置を提供する。
【解決手段】被検物質の抗酸化力の評価方法は、液体中、ポリオキソメタレート錯体の存在下、平衡電位を測定する工程;上記液体中、上記被検物質とポリオキソメタレート錯体とを接触させた後に平衡電位を測定する工程;上記被検物質の存在下および非存在下における平衡電位の変化を算出し、当該変化の大きさにより上記被検物質の抗酸化力を評価する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


近年、食生活の欧米化、運動不足、ストレスなど、生活習慣に起因する生活習慣病が問題となってきている。生活習慣病としては、糖尿病、高脂血症、がん、高血圧症、動脈硬化症などが代表例として挙げられる。



生活習慣病には、活性酸素が大きく関わっているといわれている。即ち、活性酸素はその強い酸化力により体内に侵入した細菌やウィルスなどから生体を保護する役割を有するが、過剰な活性酸素は生体膜などをも酸化してしまい、生活習慣病を引き起こす。過剰な活性酸素は生活習慣病のみならず、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの脳神経系疾患や老化などにも関与していると考えられている。よって、体内には活性酸素を分解する抗酸化酵素や抗酸化物質も存在し、活性酸素と抗酸化物質などとのバランスにより生体が維持されている。しかし、上述した生活習慣の乱れによりかかるバランスが乱れて活性酸素が過剰になると、生活習慣病などの発症につながる。



そこで、抗酸化物質を多く含む食品が活性酸素を低減して生活習慣病などを抑制するものとして注目されており、食品の抗酸化力を測定するための標準的な方法が各国で定められている。最も多く用いられている抗酸化力の測定方法としては、ORAC法とDPPH法がある。



ORAC(Oxygen Radical Absorbance Capacity)法は、蛍光物質であるフルオレセインを蛍光プローブとして使用し、一定のペルオキシラジカルの存在下、分解されるフルオレセインの蛍光強度の減少を経時的に測定し、その変化を指標として抗酸化力を測定する方法である。この反応系に抗酸化物質が存在すると、活性酸素が分解されてフルオレセインの蛍光強度の減少速度が遅くなる。かかる減少速度の遅延度合いを、被検物質と標準抗酸化物質であるトロロックス(6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸)との間で比較して、被検物質の抗酸化力を評価する。ORAC法は、活性酸素として生体内で発生するペルオキシラジカルを用いることから生体関連性が高いといわれている。



DPPH法では、反応性が高く不安定なラジカルではなく、安定な有機ラジカルであるDPPH(1,1-diphenyl-2-picrylhydrazil)を用い、DPPHと抗酸化物質とを一定時間反応させた後、DPPH自身の極大吸収光の波長に近い520nmの吸光度を測定し、標準抗酸化物質であるトロロックスを用いた場合の吸光度に対する相対値を算出する。



その他の抗酸化力測定方法も開発されている。例えば特許文献1には、被検物質を含む液体に活性酸素種と発光試薬を添加し、電極を使って電気化学発光させ、発光強度を測定して被検物質の活性酸素消去能を評価する方法が開示されている。当該方法において発光試薬としてルミノールを用いた場合には、ルミノールが電極表面で酸化されてアザセミキノンとなり、同じく電極表面で活性酸素種が酸化されて生じる活性酸素と反応して3-アミノフタレイトジアニオンが生成し、同時に光子が放出されて発光が起きるとされている。この際、被検物質に抗酸化物質が含まれていると発光強度が低減されるので、発光強度により被検物質の抗酸化力を評価することができる。

産業上の利用分野


本発明は、安価で簡便に実施可能であり、また、被検物質が着色していても正確な測定が可能な抗酸化力の評価方法と、当該方法を実施することができる抗酸化力評価装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
被検物質の抗酸化力を評価するための方法であって、
液体中、ポリオキソメタレート錯体の存在下、平衡電位を測定する工程;
上記液体中、上記被検物質とポリオキソメタレート錯体とを接触させた後に平衡電位を測定する工程;
上記被検物質の存在下および非存在下における平衡電位の変化を算出し、当該変化の大きさにより上記被検物質の抗酸化力を評価する工程を含むことを特徴とする方法。

【請求項2】
上記液体として、25v/v%以上、95v/v%以下のC1-4アルコール水溶液を用いる請求項1に記載の方法。

【請求項3】
上記ポリオキソメタレート錯体として、[PMo12403-、[PVW11405-および[SV210404-から選択される1以上を用いる請求項1または2に記載の方法。

【請求項4】
上記ポリオキソメタレート錯体として電極上に固定化されたポリオキソメタレート錯体を用いる請求項1~3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
反応容器と、
上記反応用器内に存在するポリオキソメタレート錯体溶液と、
上記ポリオキソメタレート錯体溶液にその全部または一部が浸漬されている作用電極および参照電極と、
上記作用電極および上記参照電極に結合された電位差計またはポテンショスタットを有することを特徴とする抗酸化力評価装置。

【請求項6】
上記ポリオキソメタレート錯体溶液の溶媒が25v/v%以上、95v/v%以下のC1-4アルコール水溶液である請求項5に記載の抗酸化力評価装置。

【請求項7】
作用電極および参照電極と、
上記作用電極上に固定化されたポリオキソメタレート錯体と、
上記作用電極および上記参照電極に結合された電位差計またはポテンショスタットを有することを特徴とする抗酸化力評価装置。

【請求項8】
さらに、上記電位差計に結合された対電極を有する請求項5~7のいずれかに記載の抗酸化力評価装置。

【請求項9】
上記ポリオキソメタレート錯体が[PMo12403-、[PVW11405-および[SV210404-から選択される1以上である請求項5~8のいずれかに記載の抗酸化力評価装置。
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 公開
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