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酵母のスクリーニング方法およびそのためのプログラムならびに装置

国内特許コード P160013026
整理番号 S2014-1349-N0
掲載日 2016年6月2日
出願番号 特願2014-163826
公開番号 特開2016-036324
出願日 平成26年8月11日(2014.8.11)
公開日 平成28年3月22日(2016.3.22)
発明者
  • 北垣 浩志
出願人
  • 国立大学法人佐賀大学
発明の名称 酵母のスクリーニング方法およびそのためのプログラムならびに装置
発明の概要 【課題】
客観的で信頼性が高く、短時間で評価でき、その適性や改善方針も見出すことができるような酵母のスクリーニング方法を提供する。
【解決手段】
新規酵母のスクリーニング方法であって、スクリーニング対象となる新規酵母の代謝物総体分析を行うことで新規代謝物データを得る新規代謝物データ測定工程と、複数種の酵母の代謝物総体分析を行うことで得られた代謝物基礎データを多変量解析することで得られる、複数種の酵母の多次元座標における位置を求めるための多変量解析式に、前記新規代謝物データを適用することで新規酵母と複数種の酵母との多次元座標における位置を求める新規酵母位置特定工程とを有することを特徴とする新規酵母のスクリーニング方法。
【選択図】 図2
従来技術、競合技術の概要


酵母は、日本酒やビール、ワイン、焼酎等の酒を製造する際のアルコール発酵や、パン酵母等のように、食品の発酵に用いられる重要な微生物である。この酵母は、その種や株を変えると得られる酒の味も変わるため、製造しようとする食品にあう良い風味を呈する発酵を行う酵母を見出すことは非常に重要である。



酒類用の良い風味を呈する発酵を行う酵母を選抜する方法として、酵母を分離培養したのち、その酵母を用いた仕込みを行い発酵させることで得られる発酵物の香味を官能評価する方法が行われている。この方法は、官能評価を行うことから評価基準が不明確な場合があり、実質的に選抜者の官能に頼り選抜基準が偏りやすい方法のため似たタイプの酵母が選抜されやすく、酵母選抜方法として安定性や多様性に欠ける問題がある。



従来とは異なる酵母の選別方法として、非特許文献1には、遺伝子解析を利用した技術が開示されている。これは、清酒酵母の遺伝子の発現を解析することで、香気生成能・発酵能に関与する遺伝子群を特定することを目的とするもので、遺伝子発現の状況から、細胞質分裂や、代謝不良による発酵能を評価するものである。しかしながら、遺伝子の解析により清酒のスクリーニングを行っても、いわゆる酒類等の酵母による発酵後の味には様々な成分が関与していることが考えられるため、この方法は最終的な味に対応する選別を行うことは難しい方法である。



また、清酒のメタボリックプロファイリングより味覚の優れた清酒の特徴的な代謝産物を同定した技術として、非特許文献2が開示されている。この技術は、清酒に含まれる多数の有機酸等や、清酒の製造工程でのそれらの変異等を分析し、味覚に優れた清酒と、そうではない清酒との違いを解析したものである。しかしながら、指標となる有機酸を特定することを目的としており、かつ、清酒中の成分としての分析を主としている。さらに、あくまで清酒内での評価を目的としていることから、清酒に適していない(ネガティブな)酵母を選別・篩分けする指標を提供するものであった。

産業上の利用分野


本発明は酵母のスクリーニング方法およびそのためのプログラムならびに装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
新規酵母のスクリーニング方法であって、
スクリーニング対象となる新規酵母の代謝物総体分析を行うことで新規代謝物データを得る新規代謝物データ測定工程と、
複数種の酵母の代謝物総体分析を行うことで得られた代謝物基礎データを多変量解析することで得られる、複数種の酵母の多次元座標における位置を求めるための多変量解析式に、前記新規代謝物データを適用することで新規酵母と複数種の酵母との多次元座標における位置を求める新規酵母位置特定工程とを有することを特徴とする新規酵母のスクリーニング方法。

【請求項2】
前記多変量解析式が、代謝物基礎データに、前記新規代謝物データ測定工程により得られた新規代謝物データを加えて多変量解析することで得られた多変量解析式である請求項1記載の新規酵母のスクリーニング方法。

【請求項3】
前記代謝物基礎データの取得に用いられる前記複数種の酵母が、ビール酵母およびワイン酵母、清酒酵母、パン酵母、焼酎酵母、泡盛酵母からなる群から選択される少なくとも3種以上の酵母である請求項1または2記載の新規酵母のスクリーニング方法。

【請求項4】
前記新規酵母位置特定工程により取得された多次元座標における位置から新規酵母の性質を判別する判別工程を有する請求項1~3のいずれか1項に記載の新規酵母のスクリーニング方法。

【請求項5】
前記代謝物総体分析が、酵母培養により酵母が生成した低分子成分を疎水化して行うガスクロマトグラフィであり、前記新規代謝物データおよび前記代謝物基礎データが前記ガスクロマトグラフィにより得られるピーク群である請求項1~4のいずれか1項に記載の新規酵母のスクリーニング方法。

【請求項6】
前記多変量解析が、表現型の教師データを用いない多変量解析である請求項1~5のいずれか1項に記載の新規酵母のスクリーニング方法。

【請求項7】
複数種の酵母の代謝物総体分析を行うことで得られた代謝物基礎データを多変量解析することで得られる複数種の酵母の多次元座標における位置を求めるための多変量解析式を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された多変量解析式に、スクリーニング対象となる新規酵母の代謝物総体分析を行うことで得られた新規代謝物データを適用することで新規酵母と複数種の酵母との多次元座標における位置を求める新規酵母位置特定手段としてコンピュータを機能させるための新規酵母のスクリーニングを行うためのプログラム。

【請求項8】
代謝物測定手段により得られた新規代謝物データを、前記代謝物基礎データに加えて多変量解析することで新規酵母と複数種の酵母との多次元座標における位置を求めるための前記多変量解析式を作成する多変量解析式作成手段としてさらに前記コンピュータを機能させるための請求項7記載の新規酵母のスクリーニングを行うためのプログラム。

【請求項9】
請求項7または8に記載のスクリーニングを行うためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【請求項10】
複数種の酵母の代謝物総体分析を行うことで得られた代謝物基礎データを多変量解析することで得られる複数種の酵母の多次元座標における位置を求めるための多変量解析式を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された多変量解析式に、スクリーニング対象となる新規酵母の代謝物総体分析を行うことで得られた新規代謝物データを適用することで新規酵母と複数種の酵母との多次元座標における位置を求める新規酵母位置特定手段とを含む新規酵母のスクリーニング装置。

【請求項11】
スクリーニング対象となる新規酵母の代謝物総体分析を行うことで新規代謝物データを得るための新規代謝物データ測定手段を含む請求項10記載の新規酵母のスクリーニング装置。

【請求項12】
前記新規酵母位置特定手段により求められた位置を表示する表示手段とを含む請求項10または11記載の新規酵母のスクリーニング装置。

【請求項13】
さらに、多変量解析式を作成するための多変量解析式作成手段とを含む請求項10~12のいずれか1項に記載の新規酵母のスクリーニング装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014163826thum.jpg
出願権利状態 公開
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