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半導体接合部材の製造方法 新技術説明会 外国出願あり

国内特許コード P160013065
整理番号 04A06001
掲載日 2016年6月29日
出願番号 特願2005-517370
登録番号 特許第4538579号
出願日 平成16年2月6日(2004.2.6)
登録日 平成22年7月2日(2010.7.2)
国際出願番号 JP2004001303
国際公開番号 WO2005073149
国際出願日 平成16年2月6日(2004.2.6)
国際公開日 平成17年8月11日(2005.8.11)
優先権データ
  • 特願2004-021653 (2004.1.29) JP
発明者
  • 三木 俊克
  • 村田 卓也
出願人
  • 有限会社山口ティー・エル・オー
発明の名称 半導体接合部材の製造方法 新技術説明会 外国出願あり
発明の概要 多種多様な多くの部材間の組合せの接合、特には、従来技術で接合が容易でなかった部材同士の接合、例えば、セラミックス部材と金属部材の接合、金属部材を中に挟んで両側面に金属部材又はセラミックス部材或いは半導体部材を配した所謂サンドイッチ構造の3層接合、に対して容易に適用し得る、特には、接合しようとする部材の他に接合の目的のみで用いる介在物を要さず容易に適用し得る、接合部材の製造方法及びその接合部材を提供することを目的とする。接合しようとする両部材の少なくとも一方の部材の少なくとも表層部が水素を吸蔵した水素吸蔵性部材であるそれぞれの部材を、その水素吸蔵面が両部材の界面を構成するように圧接し、圧接しながら加熱することによってその吸蔵水素を放出せしめる方法であって、この水素吸蔵性部材を両部材接合の接合材として機能せしめることに最大の特徴がある。従って、本発明は又、特には接合しようとする部材の他に、特殊な接合材やフラックス等、即ち、接合の目的のみで用いる介在物を用いることもなく実施できるという特徴を有する。
従来技術、競合技術の概要


従来、固体材料の接合は、接合しようとする2つの部材を直接接合する場合には、溶接やロウ付け、半田付け等の液相接合、乃至は拡散接合やアンカー接合、超音波接合等の固相接合によって行われている。又、2つの部材の間に中間材を設ける間接的な接合方法としては、上記の直接接合を利用する方法の他、有機の接着剤や無機接着剤による方法がある。



かかる従来技術に共通しては、当然のことではあるが、それぞれ好適に接合し得る部材の組合せに制限があり、多種多様な多くの部材間に対して容易に適用し得るものではないという問題がある。例えば、両部材間で分子又は原子或いは結晶構造が入り乱れて、両部材の固溶体が形成され界面が不明確となる拡散接合は、接合強度が大きく、界面での剥離が生じ難い接合方法ではあるが、接合される両部材を構成する物質間の拡散性の難易が問題となり、拡散し難い部材間の接合は困難となる。又、両者が同種の部材であっても必ずしも相互に拡散し易いとはいえず、場合によっては、両者の焼結温度程度までの加熱が必要となる等、多くの部材間に対して容易に適用し得る技術ではない。



例えば又、部材表面を粗化し、両部材を強圧接してその粗面に他方の部材を押し込むアンカー効果で接合するアンカー接合にあっては、少なくとも一方の接合部材はその接合面の粗化を容易に行うことができ、他方の接合部材は比較的展性を有するという特定の関係を必須とする等の問題があり、多くの部材間に対して容易に適用し得るものではなく、更に加工条件の僅かな相違により、剥離し易くなり、製品安定性に欠けるという問題もある。例えば又、接着剤を用いる粘着接合にあっては、好適な接着剤の有無が問題であり、特に金属部材や高結晶性部材に対して有効な接着剤は、殆ど存在しないのが現状である。



ロウ付け法や半田付け法は、接合部材を製造するに際し、接合部の高精度な加工処理が不要であり比較的高い接合強度が得られることから、広く採用されてきた接合方法であるが、接合材を必要とするなどの問題がある。即ち、セラミックスは、電気絶縁性や高温での強度、耐摩耗性等に優れた特性を有する材料であり、このようなセラミック部材と加工性に優れた金属部材を組合せて複合化することにより、セラミックスの優れた特性を活かした電子部品や構造部品の構成部材として好適な複合体が製造されており、その複合化に際し、特にはロウ付け法と半田付け法が広く採用されてきており、かかる従来技術としては、例えば、特許文献1、特許文献2が挙げられる。



特許文献1には、窒化アルミニウム部材と金属部材とを接合するためのロウ材として、窒化アルミニウムとの反応性を有する活性金属、例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、又はその水素化物の粉末を所定の割合で含んでなる金属粉末ロウ材が開示され、窒化アルミニウム部材と金属部材との接合方法として、そのロウ材を少なくとも一方の部材の接合面に、例えば、スクリーン印刷、ロールコート、吹き付け、転写等の方法により塗布した後、これらを貼り合わせ、次いで加熱して接合する方法が開示されている。特には、水素化チタンを用いることにより、接合工程前に酸化されて活性を失うことがなくなり、接合工程の加熱処理で活性な金属チタンとなるため、好適な接合状態が得られることが示されている。



特許文献2には、白金とマンガンとからなりマンガンの含有量が所定範囲内である活性金属ロウ材を用い、セラミックス側の接合面にスプレー塗布やペースト塗布して焼成する方法などにより水素化チタンを被覆した後、セラミック部材と金属部材とを接合する方法が開示され、接合時に水素化チタンが分解して生じる水素がロウ材中のマンガンを還元しセラミックスに対する活性を向上させ、又、分解後のチタンはセラミックスに対する活性金属として作用することが示されている。



然しながら、これらのセラミックス部材と金属部材を接合する従来技術は、ロウ材などの接合材を必要とする液相接合法であって、接合材の塗布やその残渣除去の工程を要するなど煩雑な接合方法であり、又、その接合材の溶融温度との関係において好適に接合し得る部材間の組合せが制限され、更には、製造した製品の使用温度は、当然ながら、その接合温度より大幅に低く制限される。とりわけ、半導体部材等を接合するに際しては、接合時に液相になった接合材の金属が半導体部材等の内部に拡散し易く、半導体部材等の性能劣化をもたらすなどの問題もあった。



なお、特許文献1と特許文献2は、両部材の接合に係り、活性金属の水素化物を用い、接合時にそれが分解して生じる水素は還元剤として作用させ、分解後の活性金属はセラミックスに対する活性金属として作用せしめることにより、好適な結合を得ようとするものではあるが、両部材の接合は、上述のように、ロウ材により行うものであって、又、ロウ材を溶融して液相接合する技術である。



この活性金属の水素化物の他、両部材の接合に係り、水素吸蔵性材料を用いた従来技術が開示されているので、以下、この従来技術について説明する。先ず、特許文献3には、銅、錫、鉛、ニッケル等の酸化皮膜を形成しやすい金属の半田付けに際して、この水素吸蔵性を有する金属部材に水素を吸蔵させておき、半田付け時の熱により水素を放出させ、その還元作用を利用して酸化皮膜を破壊し半田付けを確実に行う方法が開示されている。又、その実施例中、この方法における金属部材への水素吸蔵方法として、金属部材を陰極とした陰極電解水素吸蔵法(以下、「陰極電解法」と略称することがある)による水素吸蔵が例示されている。この従来技術は、接合時に、水素を吸蔵させた水素吸蔵性部材を加熱することによって吸蔵水素を放出させるものであるが、その放出水素を金属部材表面の酸化皮膜の除去に利用しようとするものであって、両部材の接合は、上述のように、半田材を用いた半田付けで行う技術であり、又、半田材を溶融して液相接合する技術である。即ち、この従来技術は、特許文献1や特許文献2と同様の問題を有する。



特許文献4には、異種のアルミニウム合金部材をレーザースポット溶接で強固に一体接合することを目的に、水素吸蔵性金属、例えば、Ni、Mo、Fe、Cr、Nb、Ti、Zr、V等を主要成分とする合金の粉末を接合面にショットブラスト加工して、接合部材の内部に水素吸収層を生成し、溶接の加熱時、雰囲気中の水分がマグネシウムやアルミニウムと反応することにより生成する水素をその水素吸収層に吸収させることにより、溶融アルミニウム合金の凝固速度の感受性を制御する技術が開示されている。この従来技術は、水素吸蔵性金属を、溶接時に発生する水素を吸蔵させるために利用しようとするものであって、両部材の接合は、上述のように、レーザースポット溶接を用いて行う技術であり、又、両部材を溶融して液相接合する技術である。溶接を用いるこの従来技術は、その両部材の溶融温度との関係において好適に接合し得る部材間の組合せが制限され、又、両部材を溶融して接合させるため、半導体部材等の接合には適さず、基板上への電子部品の実装や配線、電極とリード線の接合等、微細な電子部品や構造部品の構成部材の製造にも適さない。



なお、水素吸蔵性金属を、接合の分離を容易にし、再利用の可能性を拡大させ、複合体の廃棄・処理の負担を軽減させるために利用しようとする技術が開示されている。例えば、特許文献5には、接合しようとする部材と部材との間に、水素により脆化する材料、例えば、水素との反応により膨張し粉化又は剥離を生じる材料、特には水素吸蔵性合金からなる中間材を、例えば、薄板状又は薄膜状に配し、この中間材を介して部材同士を、例えば、半田付け、アンカー接合、超音波接合、接着、表面活性化による常温接合法などにより接合する分離可能な接合構造物が開示され、分離に際しては、この水素吸蔵性合金からなる中間材に水素を吸収させる分離方法が開示されている。



同様に又、特許文献6には、半田材料中に水素吸蔵性金属、特には、実質的に水素を吸蔵していない状態にある水素吸蔵性金属の粉末を混合分散した接合材料が開示され、その接合材料を用いた半田付けにより電子部品の基板への実装接合等を行い、分離に際しては、この水素吸蔵性金属粉末に水素を吸蔵(又は放出)させ、これによって生じる膨張(又は収縮)により分離する方法が示されている。



この特許文献5と特許文献6に開示された従来技術は、上述のように、水素吸蔵性金属を、接合の分離を容易にし、再利用の可能性を拡大させ、複合体の廃棄・処理の負担を軽減させるために利用しようとする技術であって、部材間の接合に際しては、半田付けなど別の接合技術を必要とするものである。即ち、接合を好適に行うことができる新たな方法を提供するものではない。
【特許文献1】
特開2000-281460号公報
【特許文献2】
特開2003-342083号公報
【特許文献3】
特開平05-069122号公報
【特許文献4】
特開2001-198686号公報
【特許文献5】
特開平10-261866号公報
【特許文献6】
特開2001-334383号公報

産業上の利用分野


本発明は、半導体接合部材の製造方法に関する。より詳しくは、半導体と金属、または半導体の複数の部材を接合して半導体接合部材を製造する方法、例えば、基板上への電子部品の実装等、異なる部材間を接合した複合体である半導体接合部材の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも一方の部材が半導体であり、該半導体部材と金属類又は半導体部材とが接合された半導体接合部材の製造方法であって、接合しようとする両部材の少なくとも一方の部材が、陰極電解水素吸蔵法により、少なくとも表層部に水素を吸蔵させた水素吸蔵性部材であるそれぞれの部材を、その水素吸蔵性部材面が界面を構成するよう圧接し、圧接しながら該水素吸蔵部材から、水素が放出される温度以上、700℃以下で且つ界面に液相を生ずる温度より低い温度で加熱することを特徴とする半導体接合部材の製造方法。

【請求項2】
前記水素を吸蔵した水素吸蔵性部材は、両面表層部が水素を吸蔵した水素吸蔵部材の薄片であり、その両面にそれぞれ金属類又は半導体部材を圧接し、圧接しながら加熱することによって三層構造とすることを特徴とする請求項1記載の半導体接合部材の製造方法。

【請求項3】
半導体部材と金属類とが接合された半導体接合部材の製造方法であって、接合しようとする両部材の少なくとも一方の部材が、陰極電解水素吸蔵法により、少なくとも表層部に水素を吸蔵させた水素吸蔵性部材であるそれぞれの部材を、その水素吸蔵性部材面が界面を構成するよう圧接し、圧接しながら該水素吸蔵部材から、水素が放出される温度以上、700℃以下で且つ界面に液相を生ずる温度より低い温度で加熱することを特徴とする請求項1又は2記載の半導体接合部材の製造方法。

【請求項4】
前記金属類が、Cu、Ag、Al、Ti、Ni及び銀蝋の中から選ばれる少なくとも一種の金属類である請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の半導体接合部材の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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