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スルホン酸基を有する架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法及び該膜よりなる燃料電池用電解質膜

国内特許コード P160013074
整理番号 H17-104
掲載日 2016年6月29日
出願番号 特願2005-261867
公開番号 特開2007-070563
登録番号 特許第4686719号
出願日 平成17年9月9日(2005.9.9)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
登録日 平成23年2月25日(2011.2.25)
発明者
  • 岡本 健一
  • 須藤 芳樹
  • 房 建華
  • 郭 暁霞
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 スルホン酸基を有する架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法及び該膜よりなる燃料電池用電解質膜
発明の概要 【課題】
本発明は、スルホン酸基を有する高分子膜状物を架橋することによって、プロトン伝導性を実質的に低下させることなく、耐熱性、耐久性、機械的強度及び透液性当の諸性能の改善を行うことを目的とする。
【解決手段】
本発明は、スルホン酸基を有する高分子物質におけるスルホン酸基と、分子中に水素原子を結合した電子密度の高い炭素原子を有する物質とを五酸化リン/メタンスルホン酸等の脱水剤により脱水し、結合させることを特徴とする架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法を提供する。
従来技術、競合技術の概要


分子中にスルホン酸基を有する高分子化合物は、陽イオン交換樹脂として知られている。かかる陽イオン交換樹脂を膜状に成形したもの、すなわち陽イオン交換樹脂膜は、陽イオンのみを透過する性質を有するため、電気透過や拡散透析によりイオンを分離したり、塩の複分解等、或いは酸化還元反応や燃料電池の電解質膜として用いられる。



スルホン酸基を陽イオン交換基として分子中に有する直鎖状高分子化合物は、該スルホン酸基の極性が大きいため、水との親和性が高く、イオン交換容量を大きくするにつれ、水溶液中で膜の膨潤性が高くなり、膜の形状安定性が低下し、ついには溶解するに至る。



そこで、高い陽イオン交換容量を保ち、しかも形状安定性があり、或いは機械的強度に優れた陽イオン交換樹脂膜として、高分子を架橋させることがしばしば行われている。



例えば、ポリスチレン或いはスチレンモノマーを共重合させて、ベンゼン核にスルホン酸基を導入したタイプの陽イオン交換樹脂膜の場合、一般にジビニルベンゼンを共重合させることにより架橋陽イオン交換樹脂膜を得ることが行われている。



また、燃料電池などに用いられるスルホン化ポリイミドなどの重縮合型の陽イオン交換樹脂膜にあっては、テトラカルボン酸の二無水物とジアミノ芳香族化合物の重縮合体の芳香族環に直接又は置換基を介してスルホン酸基が導入されているが、前記ジアミノ芳香族化合物の一部をトリアミノ芳香族化合物に置き換えることによって、得られるポリイミド高分子化合物に架橋構造を与える。同様に、ポリエーテル、ポリエーテルケトン或いはポリスルホンなどの重縮合型の高分子化合物において、三官能性の物質を共縮合させることにより、架橋構造を有する樹脂を得ることも考えられるが、一般にこれらの重縮合体は、重縮合時に比較的高い温度を必要とし、成形工程に付す前にゲル化し成形不能となる傾向が強い。



更に、架橋構造を持つ高分子は、一般に熱可塑性を失うため、重縮合体を加工することが困難となる。このため、キャスト重(縮)合の如く、プレポリマーの状態で成形し、重(縮)合を行わなければならない。従って、自ずと大面積の膜状物等の製造は困難となる。このため、かかる不便さを回避する架橋構造を有する陽イオン交換樹脂膜の製造方法が望まれていた。

産業上の利用分野


本発明は、新規な架橋方法によるスルホン酸型架橋陽イオン交換膜の製造方法及び該膜よりなる燃料電池用電解質膜に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
スルホン酸基を有する高分子化合物と、分子中に水素原子を結合した電子密度の高い炭素原子を有する物質とを脱水剤溶液を用いて、該スルホン酸基と該水素原子から脱水反応させることを特徴とする架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法。


【請求項2】
分子中に水素原子を結合した電子密度の高い炭素原子を有する物質が、電子供与性基が結合している芳香族環である、請求項1記載の架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法。

【請求項3】
脱水剤として、濃リン酸、ポリリン酸及び溶媒に溶解した五酸化リンから選ばれる少なくとも1種の化合物を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法。

【請求項4】
溶媒に溶解した五酸化リンが、メタンスルホン酸に溶解した五酸化リンである請求項3記載の架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法。

【請求項5】
スルホン酸基を有する高分子化合物が、分子中に水素原子を結合した電子密度の高い炭素原子を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法。

【請求項6】
スルホン酸基を有する高分子化合物と分子中に水素を結合した電子密度の高い炭素を2個以上有する化合物とを脱水反応により結合させる請求項1乃至3のいずれかの項に記載の架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法。

【請求項7】
スルホン酸基を有する高分子化合物がポリフェニレン、ポリエーテル、ポリスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンゾオキサゾール、及びポリイミドのうち少なくとも1種の高分子化合物である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法。

【請求項8】
電子供与性基が、-O-、-S-、アルキル、アルキレン、アリール及びアリーレンのうちから選ばれる少なくとも1種である請求項2記載の架橋陽イオン交換樹脂膜の製造方法。

【請求項9】
請求項1乃至7のいずれかの項に記載の架橋陽イオン交換樹脂膜よりなる燃料電池用電解質膜。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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