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創傷治癒促進剤

国内特許コード P160013099
整理番号 H18-114
掲載日 2016年7月8日
出願番号 特願2006-313178
公開番号 特開2008-127323
登録番号 特許第5098011号
出願日 平成18年11月20日(2006.11.20)
公開日 平成20年6月5日(2008.6.5)
登録日 平成24年10月5日(2012.10.5)
発明者
  • 乾 誠
  • 上村 明男
  • 西田 輝夫
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 創傷治癒促進剤
発明の概要 【課題】細胞遊走による生体の再生能を促進する効果を有する創傷治癒促進剤を提供することをその主な課題とする。
【解決手段】一般式(I)
【化3】



[式中の記号は明細書に記載のとおり]で示される2-ベンズアゼピン誘導体および2-イソキノリン誘導体、またはその医薬上許容される塩を有効成分として含有する創傷治癒促進剤を提供する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


上皮細胞組織の損傷としては、皮膚、角膜、結膜などに対する損傷があり、皮膚の損傷は、外科的切開、皮膚潰瘍、火傷、裂傷、擦過傷、褥瘡などの表皮細胞の創傷である。また、角膜の損傷は、角膜潰瘍、角膜上皮剥離、角膜炎、ドライアイによって起こった角膜上皮組織の損傷である。創傷の治療法としては、受傷部を消毒、あるいは縫合し、生体自身の自然の回復力によって受傷部が治癒するのを待つのが一般的である。しかしながら、このような自然治癒では回復までに長期間を要し、痛みを始めとした患者の苦痛は並大抵のものではない。そこで、自然治癒に頼ることなく、積極的かつ直接的に治癒を促進させることが望まれている。創傷の治癒は一般に細胞増殖による新しい結合組織および上皮組織の形成に依存するため、創傷の治癒に関与する細胞の分化・増殖過程を刺激あるいは促進する薬剤が有効であると考えられていた。細胞の分化・増殖過程を刺激あるいは促進する薬剤として、ペプチド化合物(特許文献1)、イミダゾール化合物(特許文献2)、あるいは天然物から抽出したシス-6-ヘキサデセン酸(特許文献3)や新規なペプチド(特許文献4)等が報告されている。



その他、コラーゲン、キチン、キトサンなどの細胞外マトリックスを生着する方法、および人工皮膚を生着する方法、サイトカインや細胞増殖因子等を直接生体に投与するのではなく、創傷治癒に有効な産生物質の一種である細胞成長因子を産生する細胞を組み込んだ形の医療材料も報告されている(特許文献5)。



また、ベンズアゼピン誘導体に関しては、その製造法および医薬品としての用途が開示されている。抗菌薬として(特許文献6)、血液凝固因子であるフィブリノーゲン拮抗薬として(特許文献7)、抗不整脈用として(特許文献8)、あるいは細胞接着因子であるビトロネクチンのレセプターに拮抗し、炎症、癌、心臓血管障害および骨粗鬆症の治療に有効であることも明らかにされている(特許文献9)。しかしながら、細胞遊走促進効果による創傷治癒効果を開示するものではない。



一方、イソキノリン誘導体の医薬品としての用途としては、テトラヒドロイソキノリン誘導体が癌遺伝子であるERas遺伝子の発現抑制作用を有するため、抗腫瘍剤として有用であるとしたもの(特許文献10)や、骨形成を促進するという報告(特許文献11)がある。しかしながら、2-イソキノリン誘導体が創傷治癒促進効果を有することは不明であった。
【特許文献1】
特開2003-231695号公報
【特許文献2】
特許第3038519号公報
【特許文献3】
特開2005-179190号公報
【特許文献4】
特許第3673305号公報
【特許文献5】
特開平8-198763号公報
【特許文献6】
特開2004‐536079号公報
【特許文献7】
特許第3497164号公報
【特許文献8】
特表平9-501405号公報
【特許文献9】
特表2001-501936号公報
【特許文献10】
特開2006-036671号公報
【特許文献11】
特表2006-508051号公報

産業上の利用分野


本発明は、上皮細胞組織の損傷に用いる創傷治癒促進剤に関する。本発明は、皮膚や角膜・結膜などの上皮細胞において、細胞遊走を促進する創傷治癒促進剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-4-メチル-8-メトキシ-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-4-メチル-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-エチル-4-メチル-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-メチル-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-メチル-4-メチル-8-メトキシ-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-エチル-4-メチル-8-メトキシ-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-4-(エトキシカルボニル)メチル-8-ヒドロキシ-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-4-(エトキシカルボニル)メチル-8-メトキシ-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-4-(メトキシカルボニル)メチル-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-8-メトキシ-1,2,4,5,テトラヒドロ-2-ベンズアゼピン-3-オン、
N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-4-メチル-7-メトキシ-1,2,4,5,テトラヒドロ-2(1H)-イソキノリン-3-オン、
またはこれらの医薬上許容される塩を有効成分として含有する創傷治癒促進剤。

【請求項2】
創傷治療が、細胞遊走を促進することによるものである請求項1に記載の創傷治癒促進剤。

【請求項3】
創傷治療が、皮膚および/又は角膜の損傷に対するものである請求項1または2に記載の創傷治癒促進剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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