TOP > 国内特許検索 > 3次元左手系メタマテリアル

3次元左手系メタマテリアル

国内特許コード P160013109
整理番号 H19-039
掲載日 2016年7月8日
出願番号 特願2007-080445
公開番号 特開2008-244683
登録番号 特許第4644824号
出願日 平成19年3月27日(2007.3.27)
公開日 平成20年10月9日(2008.10.9)
登録日 平成22年12月17日(2010.12.17)
発明者
  • 真田 篤志
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 3次元左手系メタマテリアル
発明の概要 【課題】3次元の電磁波伝播媒質として機能し、媒質の等価的な誘電率と透磁率の両者が同時に負の値となる非共振型の3次元左手系メタマテリアルを提供する。
【解決手段】立方体の単位格子を3次元空間の互いに直交する3方向に繰り返し配置した構造の3次元左手系メタマテリアルであって、前記単位格子の各頂点を前記3方向に連結する第1腕部1の集合からなる第1格子体と、前記単位格子の各中心点を前記3方向に連結する第2腕部2の集合からなる第2格子体とを有する。そして、前記第1格子体および前記第2格子体は、それぞれ導体からなるものであり、かつ、互いに他と接触しないように間隙を持って配置されている。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


金属、誘電体、磁性体、超伝導体などの小片(単位構造体)を、波長に対して十分短い間隔(波長の10分の1程度以下)で並べることで自然にはない性質を持った媒質を人工的に構成することができる。この媒質を自然にある媒質のカテゴリに比べてより大きいカテゴリに属する媒質と言う意味でメタマテリアル(metamaterials)と呼んでいる。メタマテリアルの性質は、単位構造体の形状、材質およびそれらの配置により様々に変化する。



中でも、等価的な誘電率εと透磁率μとが同時に負となるメタマテリアルは、その電界と磁界と波数ベクトルが左手系をなすことから「左手系媒質(LHM:Left-Handed Materials)」と名付けられた。この左手系媒質を本明細書においては左手系メタマテリアルと呼ぶ。これに対して、等価的な誘電率εと透磁率μとが同時に正となる通常の媒質は「右手系媒質(RHM:Right-Handed Materials)」と呼ばれる。これら誘電率ε、透磁率μと媒質との関係領域は、図1に示すように、誘電率εの正負および透磁率μの正負に応じた第1象限~第4象限の媒質に分類できる。右手系媒質は第1象限の媒質であり、左手系媒質は第3象限の媒質である。



特に、左手系メタマテリアルは、波の群速度(エネルギーの伝播する速度)と位相速度(位相の進む速度)の符号が逆転している波(バックワード波と呼ばれる)の存在や、また、非伝播領域で指数関数的に減衰する波であるエバネセント波の増幅、等の特異な性質を持つものである。そして、左手系メタマテリアルによるバックワード波を伝送する線路を人工的に構成することができる。このことは、下記の非特許文献1、非特許文献2にも記載されているように公知である。



この左手系媒質構成の概念に基づき、金属パターンからなる単位セルを周期的に並べてバックワード波を伝播させる線路が提案されている。これまで、その伝送特性が理論的に取り扱われ、この線路が左手系伝送帯域を持つこと、左手系伝送帯域と右手系伝送帯域との間にバンドギャップが生じること、そのバンドギャップ幅は単位セル中のリアクタンスによりコントロールすることができること等が理論的に明らかになっている。これらに関しては、下記の非特許文献3に記載されている。
【非特許文献1】
D. R. Smith, W. J. Padilla, D. C.Vier, S. C. Nemat-Nasser, and S. Schultz, “Composite medium with simultaneouslynegative permeability and permittivity,” Phys. Rev. Lett., vol. 84, no. 18,pp.4184-4187, May 2000
【非特許文献2】
C. Caloz, and T. Itoh,“Application of the transmission line theory of left-handed (LH) materials tothe realization of a microstrip LH line”, IEEE-APS Int'l Symp. Digest, vol. 2,pp. 412-415, June 2002
【非特許文献3】
Atsushi Sanada, Chritophe Calozand Tatsuo Itoh,“Characteristics of the Composite Right/Left-HandedTransmission Lines,” IEEE Microwave and Wireless Component Letters, Vol.14,No.2, pp. 68-70, February 2004

産業上の利用分野


本発明は電磁波を伝播させるための人工的な媒質(メタマテリアル)に関し、詳しくは、3次元の電磁波伝播媒質として機能し、媒質の等価的な誘電率と透磁率の両者が負となる3次元左手系メタマテリアルに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
立方体の単位格子(4)を3次元空間の互いに直交する3方向に繰り返し配置した構造の3次元左手系メタマテリアルであって、
前記単位格子(4)の各頂点を前記3方向に連結する第1腕部(1)の集合からなる第1格子体(10)と、
前記単位格子(4)の各中心点を前記3方向に連結する第2腕部(2)の集合からなる第2格子体(20)とを有し、
前記第1格子体(10)および前記第2格子体(20)は、それぞれ導体からなるものであり、かつ、互いに他と接触しないように間隙を持って配置されているものである3次元左手系メタマテリアル。

【請求項2】
請求項1に記載した3次元左手系メタマテリアルであって、
前記第1腕部(1)および前記第2腕部(2)は、両端部の近傍が細く形成され、中央部が太く形成されたものである3次元左手系メタマテリアル。

【請求項3】
請求項2に記載した3次元左手系メタマテリアルであって、
前記第1腕部(1)の中央部の太い部分の断面形状は正方形であり、その1辺の寸法が前記単位格子(4)の1辺の寸法の0.30~0.49倍である3次元左手系メタマテリアル。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載した3次元左手系メタマテリアルであって、
前記第1腕部(1)および前記第2腕部(2)は、中央部の太い部分の太さが両端部の細い部分の太さの3倍以上のものである3次元左手系メタマテリアル。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2007080445thum.jpg
出願権利状態 登録
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close