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細胞培養用支持体と、それを用いた細胞培養方法 新技術説明会

国内特許コード P160013167
整理番号 S2014-1584-N0
掲載日 2016年8月4日
出願番号 特願2014-214456
公開番号 特開2016-063801
出願日 平成26年10月21日(2014.10.21)
公開日 平成28年4月28日(2016.4.28)
優先権データ
  • 特願2014-192008 (2014.9.19) JP
発明者
  • 田中 賢
  • 干場 隆志
  • 大瀧 貴之
  • 大類 寿彦
  • 佐藤 一博
  • 根本 絵梨
  • 丸山 寛花
出願人
  • 国立大学法人山形大学
発明の名称 細胞培養用支持体と、それを用いた細胞培養方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】細胞が機能を発揮するのに適しており、特に細胞培養が良好に進展する表面特性
を有する基質となる細胞培養用支持体、及び、該支持体上において細胞を培養する方法を
提供すること。
【解決手段】少なくとも表面の一部が3wt%以上、30wt%以下の中間水を含有可能
な水和性組成物からなることを特徴とする細胞培養用支持体。
【選択図】図4a
従来技術、競合技術の概要


所定の物質が生体を構成する細胞やタンパク質などに対して異物反応を生じさせない性質は生体適合性と呼ばれている。生体適合性を有する物質として、そもそも生体中に存在する物質が多く挙げられるが、それらは所定の形態で水和を生じることが明らかになってきている。また、近年は人工的に合成された高分子においても、所定の水和構造を有することで生体適合性を示すことが可能であることが明らかになってきている。これまでにも生体適合性を有する高分子(ポリマー)として、多様な構造のものが知られており、生体を構成する物質と全く異なる構造であっても高い生体適合性を示す。最近の研究により、これらのポリマーが含水して水和することにより、生体物質において観察される「中間水」と呼ばれる状態の水分子が含有可能であることが明らかにされている(例えば、非特許文献1を参照されたい)。つまり、上記文献にも記載されるように、生体由来物質であるか人工的な合成物であるかによらず、生体適合性を示す物質は「中間水」を含有可能であり、この中間水と呼ばれる状態の水分子が物質の表面に存在することにより生体組織中のタンパク質の非特異吸着などが防止され、その結果として生体適合性を発現することが実験的に明らかにされてきている。



生体適合性物質に含有される中間水は、典型的には、過冷却後の昇温過程で見られる特異な潜熱の放出や吸収によって特徴付けられる。つまり、中間水を含有する物質においては、-100℃程度に急冷した後に室温付近まで徐々に加熱する過程で、-40℃付近において潜熱の放出が観察されたり、-10℃以上の氷点下において潜熱の吸収が観察される等、特異的な潜熱の放出や吸収が観察される。様々な検証により、これらの潜熱の放出・吸収は物質に含まれる水分子の一定割合が規則化・不規則化を生じることに起因することが明らかになっており、このような挙動を示す水分子が中間水と定義されている。中間水は、物質を構成する分子からの特定の影響により弱く拘束された水分子であると推察されるが、リン脂質等の生体物質にも含まれることが明らかになっており、生体組織中のタンパク質の非特異吸着等の防止と関連するものと考えられている。



これまでに、多数のポリマーが生体適合性を示すことが知られている。MPC(2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)ポリマー、PEG(ポリエチレングリコール)、PMEA(ポリ(2-メトキシエチルアクリレート))、ポリアルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、PTHFA(ポリテトラヒドロフルフリルアクリレート)等が知られており、各種の用途で実用化がなされている(特許文献1-3)。



特許文献2には、中間水の量が10wt%以下のポリマーでコーティングされた基質は、ヒト繊維肉腫細胞(HT-1080)、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)及びヒト歯根膜由来細胞(PDL)を吸着する一方で、血小板については中間水の量が1wt%ないし10wt%のポリマーでコーティングされた基質においてもほとんど吸着しないことが開示される。このように、人工的に合成されたポリマーであっても、中間水を有することによりタンパク質や細胞、生体組織などの各種生体物質との親和性を発揮することが明らかにされつつあるが、同時に生体物質の種類や処理の目的によって適切な中間水量が変化することも明らかになってきている。

産業上の利用分野


本発明は、細胞培養用支持体に関する。具体的には本発明は、所定の水和性組成物を表面に含む細胞培養用支持体に関する。また本発明は、本発明の細胞培養用支持体を使用した細胞の培養方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも表面の一部が3wt%以上、30wt%以下の中間水を含有可能な水和性組成物からなることを特徴とする細胞培養用支持体。

【請求項2】
前記水和性組成物が合成高分子を含むことを特徴とする請求項1に記載の細胞培養用支持体。

【請求項3】
前記水和性組成物が(メタ)アクリル骨格を有する合成高分子を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の細胞培養用支持体。

【請求項4】
前記細胞培養用支持体は基材部分を有し、当該基材部分の表面の少なくても一部が前記水和性組成物で覆われていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の細胞培養用支持体。

【請求項5】
細胞培養用支持体の表面に細胞培養に使用する培地を設ける行程と、細胞培養用支持体の表面に培養される細胞の播種を行う行程と、を有する細胞の培養方法であって、
前記細胞培養用支持体として、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の細胞培養用支持体を用いることを特徴とする細胞の培養方法。

【請求項6】
予め細胞培養用支持体の表面の少なくても一部に水又は水溶液を接触させる行程を含むことを特徴とする請求項5に記載の細胞の培養方法。

【請求項7】
前記細胞培養に使用する培地には血液細胞の懸濁液を含むことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の細胞の培養方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014214456thum.jpg
出願権利状態 公開
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