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固気反応によるGreigiteの製造方法

国内特許コード P160013174
整理番号 S2014-1481-N0
掲載日 2016年8月4日
出願番号 特願2014-180962
公開番号 特開2016-056031
出願日 平成26年9月5日(2014.9.5)
公開日 平成28年4月21日(2016.4.21)
発明者
  • 桑原 朋彦
  • 五十嵐 健輔
  • 山村 泰久
  • 安達 卓也
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 固気反応によるGreigiteの製造方法
発明の概要 【課題】Greigiteを安全且つ迅速に製造する手段を提供する。
【解決手段】本発明は、密閉された反応系で硫化水素と鉄原料とを固気反応させて、Greigiteを形成させるGreigite形成工程を含む、Greigiteの製造方法に関する。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


Greigiteは、グライガイト又はグレイジャイト(誤発音和名による通称)とも称される化合物である。Greigiteは、Fe(III)2Fe(II)S4の組成式で表される混合原子価硫化鉄であって、フェリ磁性を有する。Greigiteは、その結晶の1/4セル構造が(FeS2)2(Fe4S4)で表わされるように、その内部に生命にとって必須な[4Fe4S]クラスター様の構造を有する。このため、Greigiteは、地球生命の化学進化に深くかかわった鉱物の1つと認識されている(非特許文献1及び2)。[4Fe4S]クラスターは、電子伝達成分としてだけでなく、酵素の活性中心として(非特許文献3)、或いは翻訳制御因子(非特許文献4)、転写制御因子(非特許文献5)、又はラジカル利用タンパク質(非特許文献6及び7)の構成要素として、重要な機能を担っている。



Greigiteは、フェリ磁性を有する。このため、Greigiteは、磁界変化を付与されることにより、発熱する。このような特性から、Greigiteは、がん患者に投与することでその体内のがん部分に送達し、磁界変化で誘導される熱によってがん細胞を死滅させる、ハイパーサーミア(温熱療法)の熱源として有望視されている(非特許文献8)。



現在、鉄剤及び鉄サプリメントの有効成分として使用される鉄は可溶性である。このため、鉄剤及び鉄サプリメントを過剰に摂取すると、活性酸素を発生させる危険性が指摘されている。これに対し、Greigiteは、結晶構造を有することから難溶性であり、活性酸素を発生させ難い。また、Greigiteは、代替医療の1つであるアーユルヴェーダセラピーに用いられる、インド黒塩の構成成分としても知られており、薬効が期待される。



Greigiteは、前記のような様々な用途に適用されることが期待されている。それ故、Greigiteの大量生産法が開発されれば、将来的に、医薬品、サプリメント又は食品の有効成分としてGreigiteが有用になる可能性がある。



Greigiteの製造方法として、様々な化学的合成方法が知られている(非特許文献9~13)。例えば、非特許文献9は、二価の鉄塩と硫化水素とを100℃以下の溶液中で反応させる方法を記載する。非特許文献10は、二価の鉄塩とポリスルフィドとを100℃以下の溶液中で反応させる方法を記載する。非特許文献11は、高温真空装置を用いて、250℃以上の温度で鉄蒸気と硫化亜鉛とを反応させてGreigiteを合成する方法を記載する。



Greigiteの製造方法として、生物学的合成方法も知られている。例えば、非特許文献14は、走磁性細菌による細胞内合成による方法を、非特許文献15は、硫酸還元菌による細胞外合成による方法を、それぞれ記載する。

産業上の利用分野


本発明は、固気反応によるGreigiteの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
密閉された反応系で硫化水素と鉄原料とを固気反応させて、Greigiteを形成させるGreigite形成工程を含む、Greigiteの製造方法。

【請求項2】
前記鉄原料が、酸化鉄を含有する、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記酸化鉄が、Hematite、アモルファスFeO(OH)、Goethite、Lepidocrocite及びMagnetiteからなる群より選択される1種以上の酸化鉄である、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記酸化鉄が、Hematite及びアモルファスFeO(OH)からなる群より選択される1種以上の酸化鉄である、請求項3に記載の方法。

【請求項5】
密閉された反応系で硫化物と酸とを反応させて、硫化水素を形成させる硫化水素形成工程をさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。

【請求項6】
前記硫化物が、硫化ナトリウム及び硫化カリウムからなる群より選択される1種以上のアルカリ金属硫化物である、請求項5に記載の方法。

【請求項7】
前記酸が、硫酸、塩酸、酢酸、ギ酸、硝酸及び臭化水素酸からなる群より選択される1種以上の酸である、請求項5又は6に記載の方法。

【請求項8】
前記酸が、硫酸である、請求項7に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014180962thum.jpg
出願権利状態 公開
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