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磁気的非破壊検査装置。

国内特許コード P160013203
整理番号 S2015-0202-N0
掲載日 2016年8月9日
出願番号 特願2014-242858
公開番号 特開2016-105046
出願日 平成26年12月1日(2014.12.1)
公開日 平成28年6月9日(2016.6.9)
発明者
  • 塚田 啓二
  • 紀和 利彦
  • 堺 健司
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 磁気的非破壊検査装置。
発明の概要 【課題】 測定対象に交流磁場を印加することで発生する渦電流の分布を計測して、測定対象の欠陥の有無を検出する磁気的非破壊検査装置を提供する。
【解決手段】励磁コイル(1)で発生させた交流磁場によって測定対象(8)に生じた渦電流に基づく磁場を検出して、検出された磁気の大きさ情報と位相情報に基づいて測定対象に生じた欠陥を検出する磁気的非破壊検査装置において、磁気検出部(5)は2つの磁気センサ(10,11)を有し、この各磁気センサは励磁コイル(1)のコイル面と平行となる平面上で互いに直行する第1の方向と第2の方向のベクトル成分を検出し、解析部(9)はロックインアンプ回路(7)を有し、このロックインアンプ回路(7)で、励磁コイル(1)で発生させた交流磁場の周波数の偶数倍の高調波で磁気センサ(10,11)の出力信号を検出して解析する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


金属材料の欠陥を検査する非破壊検査方法として渦電流を発生させ、渦電流から発生する磁場を検出コイルによって計測する方法は古くから渦流探傷試験などとして良く知られ、広く用いられている。この方法は金属表面の欠陥の有無によって渦電流分布が変化することにより、渦電流が作る磁場も変化するので、この検出磁場変化を捉えている。



磁場変化の検出方法として、一般には導線を巻いたコイルが用いられている。コイルを用いた場合、コイルの出力電圧は周波数に比例するため、高周波ほど感度が良い。一方、金属表面から渦電流が発生する深さは表皮効果で表せ、高周波の印加磁場を用いた場合、その表皮深さは浅くなる。このため、コイルを用いた磁気的非破壊検査は、表面の傷を検出する表面探傷法として用いられてきた。



金属表面を検査するために磁気プローブを表面に当てて測定する検出コイルは、一般的に上置コイルと呼ばれる。この上置コイルには様々な形態があるが、金属表面に平行なコイル面、つまり印加磁場と検出磁場が金属表面に垂直になるものが広く使われる(非特許文献1)。以下からは金属表面をxy平面とし、xy平面の垂直方向をz軸として扱う。ここで、励磁コイルと検出コイルを同一のコイルとして、つまり単一のコイルを用いコイルのインダクタンス変化を計測するものや、励磁コイルと検出コイルを同軸上に別々に設けたものが使われている。円形の励磁コイルを用い、印加磁場が金属表面に垂直な場合、つまりz軸方向の場合、金属に発生する渦電流は円環状となる。



印加磁場を金属表面に垂直ではなく金属表面に対して平行に印加するつまりxy平面上の一方向に印加するものがあり、タンジェントコイルとも呼ばれている。この方式では、金属表面に近いところにあるコイルの線の真下にコイル線と平行に線状の渦電流を発生させることができるため、コイルの面を回転させることにより線状の渦電流方向を変えることができる特徴がある。



印加磁場としてタンジェントコイルを用いた場合、検出コイルは金属表面に垂直な磁場成分つまりz軸成分を計測する上置コイルが使われる。タンジェントコイルを用いた印加磁場に対して垂直磁場成分を測定する別の方法として、金属表面に平行で例えばタンジェントコイルがx軸方向とした場合、タンジェントコイルと同じ構造の検出コイルを90度直交したy軸方向に向けて検出するクロスポイントプローブが使われることもある。また、別の方法として、励磁コイルには金属表面に対して垂直、つまりz軸方向に印加する円形の励磁コイルを用い、検出コイルにはタンジェントコイルを用いて印加磁場に対して垂直な成分を検出するθプローブがある。



このように渦電流が作る磁場を検出するにはコイルが広く用いられていたが、表面層の欠陥しか検知できない問題があった。



そこで、最近の非破壊検査では、周波数を低くすることにより深部の欠陥を検出することができ、直流から感度があり、しかも高周波まで計測できる広帯域の磁気センサがコイルの代わりに用いられるようになってきた。また、金属表面に垂直な磁場を印加できる、つまりz軸方向に磁場を印加する励磁コイルを用いて、同じ磁場のz成分を磁気センサで検出する方法についての提案もされている(例えば、特許文献1参照。)。また、広い面での渦電流分布を可視化する方法として、金属表面に垂直な方向であるz軸方向に磁場を印加する励磁コイルを用い、金属表面に水平で印加磁場に対して垂直な磁場成分を検出し、しかも検出軸を直交させた2個の磁気センサを用いる方法についても提案されている(例えば、特許文献2参照。)。特にこの方法では、検出した磁場の直交2成分を合成することにより、渦電流分布に対応した磁場分布画像が得られる特徴がある。測定対象に水平な磁場を検出して電流分布を構成する基本的な方法は、本発明者らが報告している(例えば、非特許文献1参照。)。



磁気センサとしては、ホール素子、フラックスゲート、磁気抵抗素子、磁気インピーダンス素子、超伝導量子干渉素子等がある。非破壊検査に用いる場合には、安価で使い易い素子が良いので、一般的にはホール素子や磁気抵抗素子、磁気インピーダンス素子等が現在のところ適している。特に磁気抵抗素子はデジタルの分野でハードディクスの読み取り等で多く使われている。磁気抵抗素子には素子の動作原理が異なるものが各種あり、異方性磁気抵抗素子や、巨大磁気抵抗素子、トンネル型抵抗素子、ナノグラニュラー抵抗素子などがある。

産業上の利用分野


本発明は、測定対象に交流磁場を印加し、その応答特性を磁気センサで検出する非破壊検査装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
測定対象に交流磁場を作用させる励磁コイルと、
この励磁コイルで発生させた交流磁場によって前記測定対象に生じた渦電流に基づく磁場を検出する磁気検出部と、
この磁気検出部で検出された磁気の大きさ情報と位相情報に基づいて前記測定対象に生じた欠陥を検出可能する解析部と
を備えた磁気的非破壊検査装置において、
前記磁気検出部は2つの磁気センサを有し、この各磁気センサは前記励磁コイルのコイル面と平行となる平面上で互いに直行する第1の方向と第2の方向のベクトル成分を検出し、
前記解析部はロックインアンプ回路を有し、このロックインアンプ回路で、前記励磁コイルで発生させた交流磁場の周波数の偶数倍の高調波で前記磁気センサの出力信号を検出して解析すること
を特徴とする磁気的非破壊検査装置。

【請求項2】
前記解析部は、前記計測対象が存在しない、または前記計測対象に欠陥が存在しない状態で磁場を検出した初期条件を記憶しておき、この初期条件からの変化量を解析していることを特徴とする請求項1に記載の磁気的非破壊検査装置。

【請求項3】
前記励磁コイル又は前記1組の磁気検出部を複数個設け、それぞれの磁気検出部を等距離に配置した請求項1または請求項2に記載の磁気的非破壊検査装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014242858thum.jpg
出願権利状態 公開
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