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B型肝炎ウイルス感染症治療剤及びB型肝炎ウイルス感染症用の医薬組成物 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P160013217
掲載日 2016年8月12日
出願番号 特願2016-033156
公開番号 特開2017-149669
出願日 平成28年2月24日(2016.2.24)
公開日 平成29年8月31日(2017.8.31)
発明者
  • 村上 善基
  • 早川 路代
  • 梅山 秀明
出願人
  • 公立大学法人大阪市立大学
  • 梅山 秀明
発明の名称 B型肝炎ウイルス感染症治療剤及びB型肝炎ウイルス感染症用の医薬組成物 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【課題】疎水性が高く、ウイルス皮膜の糖鎖形成阻害作用による効果的な抗B型肝炎ウイルス作用を有する治療剤を提供する。
【解決手段】本発明のB型肝炎ウイルス感染症治療剤は、下記一般式(1)で表される化合物、又はその薬学的に許容できる塩を有効成分として含有することを特徴とする。
[化1]



(式中、R、R、R及びRは水素原子又は炭素数1~10のアルキル基であり、Rは水素原子、水酸基又は炭素数1~10のアルキル基であり、Zは一般式(2)、一般式(3)又は一般式(4)で表される基である。)
[化2]



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


現在、日本国におけるB型肝炎ウイルス(Hepatitis B Virus;HBV)感染者は全人口の1.5%程度と推定される。HBVに感染すると、高率に慢性化し、年余の経過を経て、肝硬変又は肝細胞癌に至る。現状の慢性B型肝炎におけるウイルス除去率は満足するものではないが、これはウイルス感染後の宿主の免疫応答及び持続感染のメカニズムが十分に明らかでないためである。そのため、慢性B型肝炎の安全で有効な薬剤の開発が急務である。



慢性B型肝炎の治療法としては、例えば、HBVの複製を阻害する逆転写酵素阻害剤である核酸アナログ製剤を投与する方法と、直接ウイルスを殺すのでなく、ウイルス増殖を阻害する酵素を合成し、抗ウイルス作用を発揮させるインターフェロン(interferon;IFN)療法が挙げられる。大まかには、IFN療法は一般に年齢が35歳程度までの若年者で、肝炎の程度の軽い(肝硬変になっていない)患者に対して適用され、核酸アナログ製剤を投与する方法は 35才以上の非若年者、35才未満であっても肝炎の進行した患者に対して適用される。



HBVはDNAウイルスであり、宿主の核内でcccDNAと呼ばれる中間複製体を形成する。核酸アナログ製剤は、ウイルスがcccDNAをもとにprogenomic RNA(プレゲノムRNA)に転写され、その後逆転写酵素によってウイルスDNAに転写されるポイントを阻害する(例えば、非特許文献1参照。)。



一方、IFN療法は、IFNによって自己免疫力を強めて、激しい肝炎を起こしやすいHBe抗原陽性のHBVを、比較的おとなしいHBe抗体陽性のHBVに変えることが治療の主な目的である。HBe抗原とは、HBVの外殻の内部に存在し、HBVを構成するタンパク質の一つであるHBc抗原の一部が切り離されてできた抗原であり、宿主の肝細胞から血管中へ放出される可溶化タンパク質である。また、HBe抗体とは、HBe抗原に対する抗体であって、HBVの感染を防御する働きはなく、ウイルス量と増殖が落ち着いている状態で、感染力が弱いことを示す指標となる。



IFN療法では、治療終了後のHBe抗原セロコンバージョンやHBs抗原量の低下又は消失が期待できることから、治療中のHBV DNA量低下という目標を設定せず、一定期間(24~48週)の治療を完遂することが望ましい(例えば、非特許文献2参照。)。セロコンバージョン(Seroconversion;Sero=血清、conversion=転換又は変更)とは、HBe抗原がマイナスであって、HBe抗体がプラスになった状態であり、B型肝炎ウイルスの活動が抑え込まれた状態を意味する。また、HBs抗原とは、HBVの外殻を構成するタンパク質の一つであって、HBV感染の有無を判定する際に調べられる抗原である。



また、HBs抗原は宿主の肝細胞内において、核から小胞体(endoplasmic reticulum;ER)に移行する際に、α-グルコシダーゼにより糖鎖を付加することが知られている。インフルエンザやC型肝炎の治療では、このポイントを阻害するα-グルコシダーゼ阻害剤(α-glucosidase inhibitor;αGI)の開発が注目されていた(例えば、非特許文献3及び4参照。)。また、αGIは、糖尿病薬として広く用いられており、小腸粘膜で糖の過剰な吸収を抑制することを目的としている(例えば、非特許文献5参照。)。

産業上の利用分野


本発明は、B型肝炎ウイルス感染症治療剤及びB型肝炎ウイルス感染症用の医薬組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物、又はその薬学的に許容できる塩を有効成分として含有することを特徴とするB型肝炎ウイルス感染症治療剤。
【化1】


(式中、R、R、R及びRは水素原子又は炭素数1~10のアルキル基であり、Rは水素原子、水酸基又は炭素数1~10のアルキル基であり、Zは一般式(2)、一般式(3)又は一般式(4)で表される基である。)
【化2】


(式中、R21は炭素数1~10のアルキル基であり、R31は水素原子又はハロゲン原子であり、R32は水素原子又は炭素数1~10のアルコシキ基であり、R41はハロゲン原子又は炭素数1~10のアルキル基であり、n41は0~7の整数であり、n41が2以上である場合、複数個のR41は互いに同一でも異なっていてもよい。式中、アスタリスクは結合部位を示す。)

【請求項2】
前記一般式(1)中、Zがp-tert-ブチルシクロヘキシル基である請求項1に記載のB型肝炎ウイルス感染症治療剤。

【請求項3】
前記一般式(1)で表される化合物が、1-(4-tert-butylcyclohexyl)oxy-3-(2,6-dimethylpiperidin-1-yl)propan-2-ol又は1-[3-(4-tert-butylcyclohexyl)oxy-2-hydroxypropyl]-2,2,6,6-tetramethylpiperidin-4-olである請求項1又は2に記載のB型肝炎ウイルス感染症治療剤。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のB型肝炎ウイルス感染症治療剤、並びに薬学的に許容できる担体及び希釈剤のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とするB型肝炎ウイルス感染症用の医薬組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開


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