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カプセル型化合物、陰イオン除去剤、及び陰イオン除去方法 コモンズ

国内特許コード P160013244
整理番号 (S2012-0916-N0)
掲載日 2016年8月18日
出願番号 特願2014-527039
出願日 平成25年7月26日(2013.7.26)
国際出願番号 JP2013070381
国際公開番号 WO2014017653
国際出願日 平成25年7月26日(2013.7.26)
国際公開日 平成26年1月30日(2014.1.30)
優先権データ
  • 特願2012-167805 (2012.7.27) JP
発明者
  • 近藤 満
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 カプセル型化合物、陰イオン除去剤、及び陰イオン除去方法 コモンズ
発明の概要 本発明では、下記式(1)で表されるカプセル骨格、及び、該カプセル骨格に内包された1価の陰イオン1個からなるカプセル型3価カチオンと、前記カプセル型3価カチオンに対する対イオンとしての、Cl、Br、及びIからなる群から選択されるハロゲン化物イオン3個と、からなるカプセル型化合物が提供される〔R~R13:H、メチル;M、M:Cu2+、Fe2+、Ni2+、Co2+、Pt2+、Pd2+、又はZn2+〕。


従来技術、競合技術の概要


過塩素酸イオン(ClO)を含む過塩素酸塩は、例えば火薬の原料等として、産業上大量に合成されている。
この過塩素酸イオン(ClO)は、甲状腺のヨウ化物イオンの取り込みを妨害し、その結果、人の成長ホルモンの分泌を阻害することが知られている。このため、過塩素酸イオンは、子供が過量に摂取すると運動障害や精神遅滞などの発育障害を誘発するとされている有害イオンである。近年、この過塩素酸イオンは、例えば、環境水(地下水、河川水、等)、野菜、果物、牛乳などから検出されている。しかし、過塩素酸イオンは、水や有機溶媒に対する溶解性が高く、水溶液中からの除去が非常に困難な陰イオンである。



水溶液中から過塩素酸イオンを除去する方法としては、例えば、イオン交換樹脂を用いる方法が知られている(例えば、NEDO海外レポート、No.946、2004.12.15、及び、特開2004-346299号公報参照)。しかし、イオン交換樹脂による過塩素酸イオン除去は、樹脂の再生が困難で、また除去に時間がかかるという問題がある。
また、過塩素酸イオンを含む水溶液に、1,4-ビス(イミダゾール-1-イル-メチル)2,3,5,6-テトラメチルベンゼン(以下、「bitb」ともいう)を添加することにより、bitb4分子及びCu2+2個からなるカプセル骨格中に過塩素酸イオンが内包された構造の捕捉カプセル型分子を生成させ、生成した捕捉カプセル型分子を沈殿させる方法が知られている(例えば、国際公開第2008/029804号パンフレット参照)。



また、M型(Mは金属イオン、Lは配位子をそれぞれ表す)のカプセル型化合物として、[SO⊂Cu(m-bbitrb)]SOなる化合物(m-bbitrbは、1,3-ビス(ベンゾイミダゾール-1-イル-メチル)-2,4,6-トリメチルベンゼンである)が知られている。この[SO⊂Cu(m-bbitrb)]SOは、2個の銅イオンと4分子のm-bbitrbとによって形成されたカプセル骨格に硫酸イオン(SO2-)が内包された構成のカプセル型2価カチオンと、カプセル型2価カチオンに対する対イオンとしての1個の硫酸イオン(SO2-)と、から構成されているカプセル型化合物である。この[SO⊂Cu(m-bbitrb)]SOは、対イオンである硫酸イオン(SO2-)と、水系試料中の過塩素酸イオン(ClO)と、の対イオン交換により、水系試料中の過塩素酸イオンを除去できること(即ち、水系試料中の過塩素酸イオンの濃度を低下させることができること)が知られている(例えば、錯体化学会第61回討論会講演要旨集1PA-75(2011)参照)。

産業上の利用分野


本発明は、カプセル型化合物、陰イオン除去剤、及び陰イオン除去方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表されるカプセル骨格、及び、該カプセル骨格に内包された1価の陰イオン1個からなるカプセル型3価カチオンと、
前記カプセル型3価カチオンに対する対イオンとしての、Cl、Br、及びIからなる群から選択されるハロゲン化物イオン3個と、
からなるカプセル型化合物。
【化1】



〔一般式(1)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、及びR13は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。一般式(1)中、M及びMは、それぞれ独立に、Cu2+、Fe2+、Ni2+、Co2+、Pt2+、Pd2+、又はZn2+を表す。一般式(1)中、破線は配位結合を表す。〕

【請求項2】
下記一般式(1)で表されるカプセル骨格、及び、該カプセル骨格に内包された硫酸イオン(SO2-)からなるカプセル型2価カチオンと、
前記カプセル型2価カチオンに対する対イオンとしての、Cl、Br、及びIからなる群から選択されるハロゲン化物イオン2個と、
からなるカプセル型化合物。
【化2】



〔一般式(1)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、及びR13は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。一般式(1)中、M及びMは、それぞれ独立に、Cu2+、Fe2+、Ni2+、Co2+、Pt2+、Pd2+、又はZn2+を表す。一般式(1)中、破線は配位結合を表す。〕

【請求項3】
前記カプセル骨格に内包された1価の陰イオンが、Cl又はBrである請求項1に記載のカプセル型化合物。

【請求項4】
前記M及び前記Mが、同一種である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のカプセル型化合物。

【請求項5】
前記M及び前記Mが、Cu2+である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のカプセル型化合物。

【請求項6】
前記R、前記R、前記R、前記R、前記R、前記R、前記R、前記R、前記R、前記R10、前記R11、前記R12、及び前記R13が、水素原子である請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のカプセル型化合物。

【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のカプセル型化合物を有効成分として含む陰イオン除去剤。

【請求項8】
ClO、BF、NO、CFSO、及びPFからなる群から選択される少なくとも1種の陰イオン並びに水を含む水系試料中の前記陰イオンの除去に用いられる請求項7に記載の陰イオン除去剤。

【請求項9】
前記水系試料が、更に、Ca2+及びBa2+の少なくとも一方を含む請求項8に記載の陰イオン除去剤。

【請求項10】
前記水系試料が、硬水である請求項8又は請求項9に記載の陰イオン除去剤。

【請求項11】
ClO、BF、NO、CFSO、及びPFからなる群から選択される少なくとも1種の陰イオン並びに水を含む水系試料と、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のカプセル型化合物と、を接触させて前記水系試料から前記陰イオンを除去する工程を含む陰イオン除去方法。

【請求項12】
前記水系試料が、少なくともClOを含む請求項11に記載の陰イオン除去方法。

【請求項13】
前記水系試料が、更に、Ca2+及びBa2+の少なくとも一方を含む請求項11又は請求項12に記載の陰イオン除去方法。

【請求項14】
前記水系試料が、硬水である請求項11~請求項13のいずれか1項に記載の陰イオン除去方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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JP2014527039thum.jpg
出願権利状態 公開
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