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アミノ化合物およびその高感度質量分析方法ならびにバイオマーカーのアッセイ方法 コモンズ

国内特許コード P160013257
整理番号 (QP110169,S2012-0865-N0)
掲載日 2016年8月25日
出願番号 特願2014-524880
出願日 平成25年7月11日(2013.7.11)
国際出願番号 JP2013069038
国際公開番号 WO2014010700
国際出願日 平成25年7月11日(2013.7.11)
国際公開日 平成26年1月16日(2014.1.16)
優先権データ
  • 特願2012-156746 (2012.7.12) JP
発明者
  • 松井 利郎
  • 渡辺 俊明
出願人
  • 国立大学法人九州大学
  • 学校法人福岡大学
発明の名称 アミノ化合物およびその高感度質量分析方法ならびにバイオマーカーのアッセイ方法 コモンズ
発明の概要 耐糖能異常の診断に有用な、最終糖化産物を始めとする糖化タンパク質分解物誘導体の誘導体化されたアミノ酸誘導体およびペプチド等のアミノ化合物、ならびにその迅速、高感度かつ高精度な定量が可能な質量分析方法およびそれを用いたバイオマーカーのアッセイ方法を提供すること。
本発明は、特に、質量分析に好適な誘導体化された新規な糖化タンパク質分解物誘導体を提供する。また、本発明に係るアミノ酸誘導体およびペプチド等のアミノ化合物の高感度質量分析方法は、アミノ酸誘導体またはペプチドのN末端アミノ基とトリニトロフェニル化剤またはその他の誘導体化剤とを反応させ、前記N末端アミノ基を誘導体化する工程と、N末端アミノ基が誘導体化されたアミノ酸誘導体またはペプチドを質量分析する工程を有する。さらに、本発明は、得られた質量スペクトルの強度データを用いて、生体試料中のバイオマーカー濃度の定量を行う工程を有するバイオマーカーのアッセイ方法を提供する。
従来技術、競合技術の概要


糖尿病は、血糖値が病的に高い状態をいうが、血糖値の異常に起因する急性症状以外に、高血糖状態が長期間継続することに伴い、種々の臓器が障害を受け、糖尿病慢性期合併症を発症すると、治療が非常に困難になるため、早期に発症を診断し、生活習慣の改善、経口血糖降下薬の投与、インスリン注射等の処置を開始することが重要である。



しかし、生活習慣病を主因とする糖尿病患者数は年々増加の一途を辿っており、厚生労働省の推計では900万人を超えるのはもはや時間の問題と言われている。その糖尿病患者数に加えて、いわゆる糖尿病予備軍が1000万人以上いると推定されることから、糖尿病疾患患者数は近い将来激増することは想像に難くない。しかしながら、実際に糖尿病の治療を受けている患者はわずか300万人足らずであり、また十分な診断を受けずに放置して治療が遅れたために腎症に至る患者が、毎年1万人ずつ増加し続けているのが現状である。その上、糖尿病の患者の約半数は心筋梗塞や脳梗塞等の虚血性疾患で死亡していることを考え合わせると、糖尿病とその合併症、ならびにいわゆる隠れ糖尿病(糖尿病前症)に対する対策は、医療経済からしても極めて重要である。とりわけ、健康診断の血糖値測定のみでは判定が極めて困難な潜在的糖尿病予備軍である糖尿病前症に対する対策、つまり早期診断方法と治療システムの確立は急務である。



しかも、近年、糖尿病前症の中でも、空腹時血糖値(FPG)は正常であるのに、耐糖能障害(IGT)のために食後血糖値が極端に高くなり、これにより心血管障害を引き起こす患者が増加していることが指摘されている。このため、米国糖尿病学会や世界保健機構は、糖尿病前症をれっきとした疾患と定め、生活習慣の質的改善と薬物治療による糖尿病前症のIGT改善の重要性を唱えている。前述したように、このような糖尿病前症といわれる患者は、日本でも、推定1000万人を超えていると考えられるところから、糖尿病前症に対する予防ならびに治療対策は極めて重要である。



日本糖尿病学会では、糖尿病前症や糖尿病の診断基準として、一次健康診断では空腹時血糖値(FPG)、また二次健康診断では経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)の実施を指導してきた。糖尿病前症患者の耐糖能障害は、一次健康診断のFPG検査やグリコヘモグロビン(HbA1c)検査だけでは正確に診断することが困難であるところから、一次健康診断で糖尿病前症が疑われる被検者に対しては、OGTTの二次健康診断の受診を勧められている。しかしながら、このOGTTは、被験者の長い拘束時間や簡便性に欠けている上に、糖(グルコース)負荷という身体的負担を課するとともに急激な血糖値上昇等の危険が伴う等の問題があり、一般の健康診断での血液検査による血糖値検査法のように普及していないのが実情である。その結果、潜在的な糖尿病前症の多くが、OGTTの二次健康診断の受診を怠ってしまい、糖尿病やその合併症を自覚することなく未治療のまま真性の糖尿病に進行し、さらに重篤な合併症を発症するか、または腎透析を余儀なくされるに至っている。



一次健康診断では、通常、空腹時血糖(FPG)、随時血糖あるいはグリコヘモグロビン(HbA1c)を判定指標とした検査が実施されていて、FPG値が100mg/dL以上、またはHbA1c値が5.2%以上であれば、インスリン抵抗性もしくはそれによるIGTの疑いありと診断されている。しかし、インスリン抵抗性によるIGTは、食後高血糖が主たる初期変化として現れてくることから、従来の一次健康診断で使用されているいずれの指標も精度の点で不十分と言わざるを得ず、従来の一次健康診断法は、糖尿病前症の早期診断としては利用することができない。



そこで、現実的には、一次健康診断において、これらの指標を用いてインスリン抵抗性あるいはIGTが疑われる被検者に対して、二次健康診断あるいはそれ以降の健康診断で75g経口ブドウ糖負荷試験(75g OGTT)、血中インスリン、HOMA-R等の検査により、インスリン抵抗性もしくはIGTが陽性であるかどうかを検査して、糖尿病前症の確定診断がなされている。これらの検査は、当然のことながら費用も手間もかかることになる。



そこで、もし一次健康診断で用いた同じ血糖測定用採血サンプルでOGTTと同等の精度で糖尿病前症の診断を確定できる方法があれば、糖尿病前症患者の検出率は飛躍的に向上するとともに、二次健康診断でのOGTT検査は不要となり、世界保健機構等が提唱する糖尿病前症の早期診断ならびに治療による糖尿病化阻止戦略を強力に推し進めることが可能となる。



他方、近年、糖尿病慢性期合併症のリスクファクターとして、種々の最終糖化産物が注目を集めている。最終糖化産物(AGE類)は、糖化タンパク質、メイラード反応産物等とも呼ばれ、グルコース等の還元糖とタンパク質のアミノ基との非酵素的な反応により生成する種々の構造を有するタンパク質誘導体である。AGE類は、細胞外マトリックスタンパク質、膜タンパク質および細胞内タンパク質の糖化修飾に起因するこれらのタンパク質の機能及びそれに依存する細胞機能の破綻、あるいはAGE類をリガンドとするレセプターが引き起こす細胞応答の結果として、種々の病変の発症及び増悪に関与している。例えば、AGE類レセプターの1つであるRAGE類によってAGE類が認識されると、細胞内NADPHオキシダーゼによる細胞内酸化ストレス物質の産生が亢進し、これが上皮細胞における遺伝子発現を変化させることにより、種々の糖尿病性血管障害が発症すると考えられている(非特許文献1参照)。



AGE類の中でも、解糖系の中間体または副産物として産生されるグリセルアルデヒドやメチルグリオキサール(MG)に由来するものは、糖尿病および耐糖能異常の発症および予後予測等に関する診断マーカーとして期待を集めている(非特許文献2、3、4、5)。



非特許文献2には、2型糖尿病患者の血清について、メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾールのポリクロナール抗体を用いたELISA系で測定した結果、メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾールの血清レベルが同齢健常人に比較して増加しているとの報告がなされている。同非特許文献2は、メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾールの血清レベルと、AGE類の1種であるNε-(カルボニルメチル)リジンの血清レベルとの間には、同様に有意な相関関係があるが、メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾールの血清レベルは、空腹時血糖の血漿レベルやヘモグロビンレベルとは関連性はなかったと報告している。



非特許文献3は、LC/MS/MSを用いて1型糖尿病患者の血漿を測定した結果、タンパク質の糖化または酸化による付加生成物の濃度ならびにその遊離残基(free adduct)の濃度が増加していることを示している。例えば、メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾロンやグリオキサール由来ヒドロイミダゾロンあるいはその他のAGE類であるNε-(カルボニルメチル)リジン、Nε-(カルボニルエチル)リジン、ならびにこれらの遊離付加物(free adduct)が増加していることが報告されている。



非特許文献4は、1型糖尿病患者の血漿をタンデム質量分析した結果、メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾロン遊離付加物が糖尿病患者のマーカーとして優れていることを示唆している。



非特許文献5は、1型糖尿病患者の血漿ならびに尿サンプルをLC-MS/MSで測定した結果、糖負荷後の血糖値とインスリン値の上昇に加えて、メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾール遊離付加物を初めとして、Nε-(カルボニルメチル)リジン、Nε-(カルボニルエチル)リジン、グリオキサール由来ヒドロイミダゾロン、Nδ-[5-(2,3,4-トリヒドロキシブチル)-5-ヒドロ4-イミダゾロン2-イル]-オルニチン(3DG-H1)等のfree adductも増加することを報告している。即ち、この論文は、食後には高血糖になるだけでなく、高カルボニルストレス状態も誘発されることを示している。さらに、この文献には、メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾロン遊離付加物の他、アルグピリミジンを含む多くのAGE類、ならびにアミノ酸(アルギニン、リジン、メチオニン、チロシンおよびトリプトファン)についてのタンデム質量分析結果が記載されている。



上述したように、これらのAGE類をタンデム質量(MS/MS)分析する手法が報告されている。しかしながら、これらのAGE類についての測定は、ELISA法等の免疫化学的手法を用いた総量評価以外に有効な手法が存在しないのが現状であり(特許文献1)、個別のAGE類およびその分解産物について確立した測定法は殆ど存在しておらず、ましてや臨床に応用可能な測定法は存在してないと言わざるを得ない。これらの個別のAGE類の定量は、糖尿病および耐糖能異常の診断のみならず、メタボローム解析等においても有用であることから、AGE類についてより迅速に高感度かつ高精度に個別の化合物を測定できるアッセイ法が強く望まれている。



AGE類分析の他に、アミノ酸分析も、臨床分野、例えば先天的な代謝障害のアッセイにとって非常に重要であり、また診断のバイオマーカー検索に使用できる可能性を持っている。アミノ酸分析は、例えば、先天性アミノ酸症の診断や、肝臓機能障害の重症度や治療の指針等として使用されている。また、最近の報告では、アミノ酸のプロファイルが、慢性C型肝炎患者の進行型線維症等の診断に応用されている。さらに、アミノ酸のプロファイルを指標として用いて、生物の健康度合いの分析の可能性までも報告されている(非特許文献6)。



上述したようなアミノ酸分析のために、アミノ酸自動分析装置が開発された。この装置はニンヒドリン試薬を用いたアミノ酸の比色を測定するものであり、分析には非常に時間を要するものである。



上記のような比色測定方法の他に、プレカラム誘導体化法が開発され、このプレカラム誘導体化法に使用する誘導体化剤も様々なものが開発されている(非特許文献6)。しかし、この誘導体化法は複雑で時間を要する技術である。さらに、この誘導体化法と質量分析方法を組み合わせた自動アミノ酸分析方法も開発されているが、この方法にしても更なる改良が求められていた。

産業上の利用分野


本発明は、アミノ化合物およびその高感度質量分析方法ならびにバイオマーカーのアッセイ方法に関する。更に詳しくは、最終糖化産物を始めとするアミノ酸誘導体とニトロベンゼン系化合物との誘導体化で得られるアミノ化合物およびその塩、ならびにこのアミノ化合物を迅速に高感度かつ高精度で定量が可能な質量分析方法、およびそれを用いたバイオマーカーのアッセイ方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式[I]で表されることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。
【化1】


(式中、Rはアミノ置換基を意味し、Zはニトロフェニル基を意味する。)

【請求項2】
請求項1に記載のアミノ化合物またはその塩であって、前記アミノ置換基がアミノ酸残基もしくは置換アミノ酸残基または複数の該アミノ酸残基ならびに/もしくは置換アミノ酸残基がペプチド結合したペプチド残基であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。

【請求項3】
請求項2に記載のアミノ化合物またはその塩であって、
前記アミノ酸残基もしくは置換アミノ酸残基のアミノ酸または前記ペプチド残基の構成アミノ酸が、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、リジン、ロイシン、メチオニン、プロリン、アルギニン、セリン、トレオニン、バリン、トリプトファンもしくはチロシンまたはそれらの置換体であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。

【請求項4】
請求項2または3に記載のアミノ化合物またはその塩であって、
前記アミノ酸残基もしくは置換アミノ酸残基のアミノ酸または前記ペプチド残基の構成アミノ酸が、アルギニン、リジン、バリン、チロシン、メチオニン、グリシン、ヒスチジン、グルタミン酸もしくはトリプトファンまたはそれらの置換体であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。

【請求項5】
請求項2ないし4のいずれか1項に記載のアミノ化合物またはその塩であって、
前記置換アミノ酸残基が、最終糖化産物(AGE)の残基であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。

【請求項6】
請求項5に記載のアミノ化合物またはその塩であって、前記最終糖化産物(AGE)が、アルギニン誘導体またはリジン誘導体であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。

【請求項7】
請求項2に記載のアミノ化合物またはその塩であって、
前記ペプチド残基のペプチドが、2個ないし10個のアミノ酸がペプチド結合していることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。

【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のアミノ化合物またはその塩であって、前記ニトロフェニル基が、一般式[IIIb]で表されることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。
【化2】


(式中、R、R、R、RおよびRはそれぞれ同じであってもまたは異なっていてもよく、水素原子またはニトロ基を意味する。ただし、R、R、R、RおよびRの少なくとも1個はニトロ基を意味する。)

【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載のアミノ化合物またはその塩であって、前記アミノ化合物が、一般式[Ia]で表されることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。
【化3】


(式中、R、R、R、R、RおよびRはいずれも前記と同じ意味を有する。)

【請求項10】
請求項9に記載のアミノ化合物またはその塩であって、前記アミノ化合物が、一般式[Ii]で表されることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。
【化4】


(式中、Rは前記と同じ意味を有する。)

【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載のアミノ化合物またはその塩であって、前記アミノ化合物が、一般式[Ib]で表されるニトロフェニル化メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾロン誘導体または一般式[Ic]で表されるニトロフェニル化アルグピリミジン誘導体であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。
【化5】


【化6】


(式中、R、R、R、RおよびRはいずれも前記と同じ意味を有する。)

【請求項12】
請求項11に記載のアミノ化合物またはその塩であって、前記アミノ化合物が、構造式[Iii]で表されるトリニトロフェニル化メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾロン誘導体または構造式[Iiii]で表されるトリニトロフェニル化アルグピリミジン誘導体であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩。
【化7】


【化8】



【請求項13】
一般式[I]で表されるアミノ化合物またはその塩を質量分析で測定することを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。
【化9】


(式中、Rはアミノ置換基を意味し、Zはニトロフェニル基を意味する。)

【請求項14】
請求項13に記載のアミノ化合物またはその塩の質量分析方法であって、
前記アミノ置換基が、アミノ酸残基もしくは置換アミノ酸残基またはペプチド残基であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。

【請求項15】
請求項13または14に記載のアミノ化合物またはその塩の質量分析方法であって、
前記アミノ化合物が、一般式[Ia]で表されることを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。
【化10】


(式中、R、R、R、RおよびRはそれぞれ同じであってもまたは異なっていてもよく、水素原子またはニトロ基を意味する。ただし、R、R、R、RおよびRの少なくとも1個はニトロ基を意味し、Rは前記と同じ意味を有する。)

【請求項16】
請求項13ないし15のいずれか1項に記載のアミノ化合物またはその塩の質量分析方法であって、前記アミノ化合物が、一般式[Ib]で表されるニトロフェニル化メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾロン誘導体または一般式[Ic]で表されるニトロフェニル化アルグピリミジン誘導体であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。
【化11】


【化12】


(式中、R、R、R、RおよびRはいずれも前記と同じ意味を有する。)

【請求項17】
請求項13ないし16のいずれか1項に記載のアミノ化合物またはその塩の質量分析方法であって、前記アミノ化合物が、
構造式[Iii]で表されるトリニトロフェニル化メチルグリオキサール由来ヒドロイミダゾロン誘導体または構造式[Iiii]で表されるトリニトロフェニル化アルグピリミジン誘導体であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。
【化13】


【化14】



【請求項18】
一般式[II]で表されるアミノ酸誘導体またはその塩と、一般式[III]で表されるニトロベンゼン化合物を反応させて一般式[I]で表されるアミノ化合物またはその塩を得る工程と、
上記工程で得られたアミノ化合物またはその塩を質量分析する工程を有することを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。
【化15】


(式中、Rはアミノ置換基を意味する。)
【化16】


(式中、Xはアミノ基反応性官能基を意味し、Zはニトロフェニル基を意味する。)
【化17】


(式中、RおよびZは、前記と同じ意味を有する。)

【請求項19】
前記一般式[II]で表されるアミノ酸誘導体またはその塩と、一般式[III]で表されるニトロベンゼン化合物の反応を、アルカリ性水溶液または水と有機溶媒の混合溶液であり、かつ前記溶液のpHが8~10でおこなうことを特徴とする請求項18に記載のアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。

【請求項20】
請求項18または19に記載のアミノ化合物またはその塩の質量分析方法であって、
前記アミノ置換基がアミノ酸残基もしくは置換アミノ酸残基またはペプチド残基であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。

【請求項21】
請求項18ないし20のいずれか1項に記載のアミノ化合物またはその塩の質量分析方法であって、前記反応が試料中で行われることを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。

【請求項22】
請求項18ないし21のいずれか1項に記載の質量分析方法であって、
前記アミノ酸誘導体またはその塩がバイオマーカーであることを特徴とするアミノ化合物の質量分析方法。

【請求項23】
一般式[I']で表されるアミノ化合物またはその塩を質量分析することを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。
【化18】


(式中、R’は、置換アミノ酸残基またはペプチド残基を意味し、Z’は誘導体化残基を意味する。)

【請求項24】
請求項23に記載のアミノ化合物またはその塩の質量分析方法であって、
前記誘導体化残基の誘導体化剤が、
1-ピレンスルホニルクロライド(PSC)、ダンシルクロライド(DNS-Cl)等のスルホニル化合物;
9-フルオレニルメチルクロロホルメート(FMOC)、4-ジメチルアミノスルホニル-7-フルオロベンゾキサジアゾール(DBD-F)、4-フルオロ-7-ニトロベンゾフラザン(NBD-F)、2、3-ナフタレンジアルデヒド(NDA);
3-アミノピリジル-N-ヒドロキシサクシニミジルカルバメート(APDS)等のカルバメート化合物;
3-クロロカルボニル-6、7-ジメトキシ-1-メチル-2-キノキサリノン(DMEQ-COCl);
3-ニトロフェニルイソチオシアネート、3-ピリジルイソチオシアネート、4-(ジメチルアミノ)フェニルイソチオシアネート、フルオレセイン-5-イソチオシアネート(FITC)等のイソチオシアネート化合物;
ジエチルエトキシメチレンマロネート等のマロネート化合物;
(5-サクシニミドキシ-5-オキソペンチル)トリフェニルホスホニウムブロミド(SPTPP)等のホスホニウム化合物;
または2-クロロ-1-メチルピリジニウム塩等のピリジニウム化合物から選択された少なくとも1以上の誘導体化剤であることを特徴とするアミノ化合物またはその塩の質量分析方法。

【請求項25】
請求項13ないし24のいずれか1項に記載のアミノ化合物の質量分析方法により得られる質量スペクトルの強度データを用いて、生体試料中のバイオマーカー濃度の定量を行うことを特徴とするバイオマーカーのアッセイ方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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