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モノクロ写真のカラー化 UPDATE コモンズ

国内特許コード P160013265
整理番号 2015020201
掲載日 2016年9月1日
出願番号 特願2015-022116
公開番号 特開2016-146529
出願日 平成27年2月6日(2015.2.6)
公開日 平成28年8月12日(2016.8.12)
発明者
  • 上田 樹
出願人
  • 国立大学法人奈良女子大学
発明の名称 モノクロ写真のカラー化 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】モノクロデータをカラーデータに変換する方法、より具体的には、モノクロ写真から得られる情報に基づいてモノクロ写真をカラー化する方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るモノクロ写真のカラー化方法は、新規なカラーモデル(URSモデル)を用いて、基準色Pおよび屈折点Sを決定することにより、その写真の中の色分布を近似する工程を備える。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要


映像技術の進歩は著しく、20世紀後半から、写真、映画、ビデオ等の多くの画像作品はカラーが当たり前になってきた。新たに生み出される画像や映像の多くはほとんどがカラーであり、現代人にとってはカラーの画像がごく当然のものとして受け入れられている。



しかし、写真の歴史はカラー以前のモノクロの時代からあり、1800年代から、日本においては江戸時代から歴史的な価値のある写真が多く残されている。また、一般家庭においても、1970年代あたりまではモノクロ写真が多く使用されていた。これらのモノクロ写真は、当時の記録としては非常に貴重なものであるが、色がついていないと言う点で、現実の姿をありのままに記録したものとは言えない側面もある。



そのため、貴重なモノクロ写真や映像に着色して、当時の画像をより鮮明に蘇らせるという試みが行われてきた。例えば、モノクロで撮影された映画のフィルムに着色してカラー化させたり、モノクロ写真をカラー化するというサービスが実際に行われている(例えば、http://sun-media.info/change_1.html、http://www.kitamura-print.com/restoration_photo/
を参照のこと)。



このように、モノクロ写真のカラー化は試みられてはいるものの、カラー化の実際の手順は、カラー印刷のもとになっているカラーチャートをモノクロにして、そこから色を再現するなど、カラーとモノクロの比較検討から経験的に行うものであった。このような方法は、(1)基本的に手作業によるので操作が煩雑でかつ高価であること、(2)色の決定は経験則によるものなので現実を反映していない可能性もあること、(3)着色が不自然なものとなる場合がある等の問題があった。このうち、(1)については、近年、高性能のパーソナルコンピュータとAdobe Photoshopなどの画像処理ソフトウェアの使用により、作業の効率化が行われ改善されてきた。しかし、(2)および(3)に関しては、依然として問題点が存在し、その解決は不可能な問題と捉えられていた。なぜなら、そもそも、モノクロ写真に含まれる情報は輝度情報のみであり、一方のカラー画像は各画素にR、G、Bの3つの情報を含むので、モノクロ写真のみの情報から、カラーに関わる情報を引き出すことは不可能であると考えられていたからである。



例えば、特許文献1は、モノクロ写真のカラー化装置を開示しており、この装置は、画像情報を読み取る記憶装置、グレースケールをカラースケールに置き換える画像処理装置、および色を調節するための発色処理装置を備えているものの、具体的にどのようなプロセスでモノクロデータをカラーデータに置き換えるかは何ら記載されておらず、モノクロデータのみからカラーデータを引き出すものではない。

産業上の利用分野


本発明は、モノクロデータをカラーデータに変換する方法、より具体的には、モノクロ写真から得られる情報に基づいてモノクロ写真をカラー化する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
モノクロデータをカラーデータに変換する方法であって、前記方法は、
URSモデルを構築する工程、および
前記URSモデルを用いて、モノクロデータを、輝度、彩度、および色相からなるカラーデータに変換する工程を包含し、
ここで、前記URSモデルは、
xyz座標で表される三次元空間中に、黒(Bk)、白(Wh)、赤(R)、青(B)、G(緑)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)に関する座標を有するカラーモデルであって、
前記黒(Bk)、白(Wh)、赤(R)、青(B)、G(緑)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)に関する座標の各々は、これらを各頂点とする平行六面体を構成し、かつこれらの各頂点は、黒(Bk)と白(Wh)のちょうど中間である灰色(中心の灰色)を中心とする半径0.5の球の表面上に存在し、
黒(Bk)および白(Wh)の座標はz軸上に存在し、黒(Bk)の座標は(0,0,0)であり、白(Wh)の座標は(0,0,1)であり、中心の灰色の座標は(0,0,0.5)であり、
前記平行六面体において、黒(Bk)に隣接する頂点は、赤(R)、青(B)、G(緑)であり、輝度はG(緑)>赤(R)>青(B)となるように配置されており、彩度はG(緑)>赤(R)>青(B)となるように配置されており、
前記平行六面体において、白(Wh)に隣接する頂点は、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)であり、輝度は黄色(Y)>シアン(C)>マゼンタ(M)となるように配置されており、彩度はマゼンタ(M)>シアン(C)>黄色(Y)となるように配置されており、
輝度は前記URSモデル内の高さzで表され、
彩度はz軸からの距離
【数1】


で表され、
色相はx軸から計ったz軸のまわりの回転角θで表し、ただし、Rの色相はθ=0とし、この向きをx軸とし、またGの方がBよりθが小さいとし、
前記URSモデル内のBkからR、G、Bに引いたベクトル
【数2】


を基準ベクトルとし、色Pの成分を{r,g,b}とするとき、色PのURSモデル内の座標は基準ベクトルを用いて次式
【数3】


で定義される、
、方法。

【請求項2】
請求項1に記載のモノクロデータをカラーデータに変換する方法であって、
さらに、URSモデルを用いて、モノクロデータにおける輝度の基準色Pおよび屈折点Sを決定することにより、そのモノクロデータの中の色分布を近似する工程を備える、
方法。

【請求項3】
請求項1または2に記載のモノクロデータをカラーデータに変換する方法であって、
モノクロデータから得られる輝度の変化量のヒストグラムのピークおよび輝度のヒストグラムの中央値から、基準色Pおよび屈折点Sを誘導する工程を備える、
方法。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のモノクロデータをカラーデータに変換する方法であって、
カラーデータから作成される写真内の色が2色以上使われている場合に、輝度および各画素での輝度の変化量で二次元座標にプロットし、クラスタリングを行うことにより基準の色を求める工程を備える、
方法。

【請求項5】
コンピュータによって処理される、請求項1~4のいずれか一項に記載のモノクロデータをカラーデータに変換する方法。

【請求項6】
モノクロデータがモノクロ写真の輝度データである、請求項1~5のいずれか1項に記載のモノクロデータをカラーデータに変換する方法。

【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のモノクロデータをカラーデータに変換する方法によって得られたカラーデータを用いて、カラー写真を作成する方法。

【請求項8】
モノクロ写真をスキャンしてモノクロデータを収集する工程、およびカラー写真を印刷する工程をさらに備える、請求項7に記載の方法。

【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のモノクロデータをカラーデータに変換するための装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015022116thum.jpg
出願権利状態 公開


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