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半導体発光素子の製造方法 実績あり

国内特許コード P160013278
整理番号 H21-025
掲載日 2016年9月8日
出願番号 特願2009-117791
公開番号 特開2010-267798
登録番号 特許第5557180号
出願日 平成21年5月14日(2009.5.14)
公開日 平成22年11月25日(2010.11.25)
登録日 平成26年6月13日(2014.6.13)
発明者
  • 只友 一行
  • 岡田 成仁
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 半導体発光素子の製造方法 実績あり
発明の概要 【課題】第1半導体層上へのそれとは異なる第2半導体層を形成する新規な半導体発光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体発光素子Lの製造方法は、主面12aがc面であり且つ該主面12aとは異なる結晶成長面12bが露出した第1半導体層12を有する基板10を用い、基板10の第1半導体層12の露出した結晶成長面12bを起点として、第1半導体層12を構成する半導体とは異なる半導体を結晶成長させることにより、第1半導体層12上に第2半導体層14を形成する。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要


発光ダイオード(LED)や半導体レーザ(LD)などの半導体発光素子として、サファイア基板上に、n型GaN層、InGaN層からなる量子井戸層とGaN層からなる障壁層とが交互積層された多重量子井戸層(Multi Quantum Wells:MQWs)、及びp型GaN層が順に積層形成された構造を有するものが量産化されている。



このような半導体発光素子において、結晶成長面が(0001)面(c面)であるGaN層では、図10に示すように、Ga原子のみを含むGa原子面とN原子のみを含むN原子面とがc軸方向、つまり、層厚さ方向に交互に積層された結晶構造を有し、また、Ga原子とN原子とが互いに異なる電気陰性度を有することから、Ga原子面が僅かにプラスに帯電する一方、N原子面が僅かにマイナスに帯電し、結果としてc軸方向(層厚さ方向)に自発分極が発生する。また、GaN層上に異種半導体層をヘテロエピタキシャル成長させた場合、格子定数差に基づいてGaN結晶に圧縮歪や引っ張り歪が生じ、GaN結晶内でc軸方向に圧電分極(ピエゾ分極)が発生する(特許文献1及び2参照)。



そして、多重量子井戸層において、InGaN量子井戸層に固定電荷に起因する自発分極に加えて、InGaN量子井戸層に加わる圧縮歪により生じたピエゾ分極が重畳されると、そのためc軸方向に大きな内部分極電場が発生することとなる。ここで、自発分極は-c面方向に働き、ピエゾ分極は+c面方向に働くが、InGaN井戸層においては圧倒的にピエゾ分極が大きい。そして、その影響によって、発光効率(特に緑領域の発光効率)の低下や必要な注入電流の増大にともなう発光のピーク波長シフトなどの問題が生じる。なお、かかる問題の原因としては、分極電場に起因して量子井戸層中の電子と正孔との波動関数が空間的に分離されて発光確率が激減する量子閉じ込めシュタルク効果(Quantum-confined Stark effect:QCSE)が考えられる。

産業上の利用分野


本発明は、半導体発光素子の製造方法、並びにそれによって得られる半導体発光素子用基板及び半導体発光素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
主面がc面であり且つ該主面とは異なる結晶成長面が露出したGaN層からなる第1半導体層を有する基板を用い、該基板の該第1半導体層の露出した結晶成長面を起点としてInGaNを結晶成長させることにより、該第1半導体層上にInGaN層からなる第2半導体層を形成する半導体発光素子の製造方法であって、
上記基板を、ベース基板上にストライプ状に複数のマスク層を設け、該マスク層間から幅1~10μmで露出したベース基板の主面を起点としてアンドープのGaNを結晶成長させて上記第1半導体層を形成することにより作製し、
上記第2半導体層を、上記基板における上記第1半導体層の主面に対して傾斜したファセットを上記結晶成長面とし、該結晶成長面を起点としてInGaNを結晶成長させ、該基板の主面の法線方向に進展するように形成し、
上記第2半導体層上にエピタキシャル成長させることによりInGaN層からなる量子井戸層とGaN層からなる障壁層とが交互積層された多重量子井戸層を形成する半導体発光素子の製造方法。

【請求項2】
請求項に記載された半導体発光素子の製造方法において、
上記多重量子井戸層が緑色発光層である半導体発光素子の製造方法。

【請求項3】
請求項又はに記載された半導体発光素子の製造方法において、
上記多重量子井戸層を形成する前に、上記第2半導体層の表面を平坦化する処理を施す半導体発光素子の製造方法。

【請求項4】
請求項1乃至のいずれかに記載された半導体発光素子の製造方法において、
上記基板から上記第1及び第2半導体層又は上記第2半導体層を分離した半導体基板とする半導体発光素子の製造方法。

【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載された半導体発光素子の製造方法において、
上記第2半導体層の厚さが2~20μmである半導体発光素子の製造方法。

【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載された半導体発光素子の製造方法において、
上記結晶成長面のファセットが(11-22)面である半導体発光素子の製造方法。

【請求項7】
主面がc面であり且つ該主面とは異なる結晶成長面が露出したGaN層からなる第1半導体層を有する基板と、
上記基板の上記第1半導体層の露出した結晶成長面を起点としてInGaNが結晶成長することにより、該第1半導体層上に形成されたInGaN層からなる第2半導体層と、
を備えた半導体発光素子用基板であって、
上記基板は、ベース基板上にストライプ状に複数のマスク層を設け、該マスク層間から幅1~10μmで露出した該ベース基板の主面を起点としてアンドープのGaNが結晶成長して上記第1半導体層が形成されたものであり、
上記第2半導体層は、上記基板における上記第1半導体層の主面に対して傾斜したファセットを上記結晶成長面とし、該結晶成長面を起点としてInGaNが結晶成長し、該基板の主面の法線方向に進展するように形成したものである半導体発光素子用基板。

【請求項8】
主面がc面であり且つ該主面とは異なる結晶成長面が露出したGaN層からなる第1半導体層を有する基板における該第1半導体層の露出した結晶成長面を起点としてInGaNが結晶成長することにより、該第1半導体層上にInGaN層からなる第2半導体層を形成させ、該基板から該第1及び第2半導体層を分離した半導体基板からなる半導体発光素子用基板であって、
上記基板は、ベース基板上にストライプ状に複数のマスク層を設け、該マスク層間から幅1~10μmで露出した該ベース基板の主面を起点としてアンドープのGaNが結晶成長して上記第1半導体層が形成されたものであり、
上記第2半導体層は、上記基板における上記第1半導体層の主面に対して傾斜したファセットを上記結晶成長面とし、該結晶成長面を起点としてInGaNが結晶成長し、該基板の主面の法線方向に進展するように形成したものである半導体発光素子用基板。

【請求項9】
主面がc面であり且つ該主面とは異なる結晶成長面が露出したGaN層からなる第1半導体層を有する基板と、
上記基板の上記第1半導体層の露出した結晶成長面を起点としてInGaNが結晶成長することにより、該第1半導体層上に形成された第2半導体層と、
上記第2半導体層上にエピタキシャル成長することにより形成された、InGaN層からなる量子井戸層とGaN層からなる障壁層とが交互積層された多重量子井戸層と、
を備えた半導体発光素子であって、
上記基板は、ベース基板上にストライプ状に複数のマスク層を設け、該マスク層間から幅1~10μmで露出した該ベース基板の主面を起点としてアンドープのGaNが結晶成長して上記第1半導体層が形成されたものであり、
上記第2半導体層は、上記基板における上記第1半導体層の主面に対して傾斜したファセットを上記結晶成長面とし、該結晶成長面を起点としてInGaNが結晶成長し、該基板の主面の法線方向に進展するように形成したものである半導体発光素子。

【請求項10】
主面がc面であり且つ該主面とは異なる結晶成長面が露出したGaN層からなる第1半導体層を有する基板における該第1半導体層の露出した結晶成長面を起点としてInGaNが結晶成長することにより、該第1半導体層上に第2半導体層を形成させ、該基板から該第1及び第2半導体層を分離した半導体基板と、
上記半導体基板の上記第2半導体層上にエピタキシャル成長することにより形成された、InGaN層からなる量子井戸層とGaN層からなる障壁層とが交互積層された多重量子井戸層と、
を備えた半導体発光素子であって、
上記基板は、ベース基板上にストライプ状に複数のマスク層を設け、該マスク層間から幅1~10μmで露出した該ベース基板の主面を起点としてアンドープのGaNが結晶成長して上記第1半導体層が形成されたものであり、
上記第2半導体層は、上記基板における上記第1半導体層の主面に対して傾斜したファセットを上記結晶成長面とし、該結晶成長面を起点としてInGaNが結晶成長し、該基板の主面の法線方向に進展するように形成したものである半導体発光素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009117791thum.jpg
出願権利状態 登録
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