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半導体基板及びその製造方法 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P160013280
整理番号 H21-012
掲載日 2016年9月8日
出願番号 特願2010-526523
登録番号 特許第5392855号
出願日 平成21年8月20日(2009.8.20)
登録日 平成25年10月25日(2013.10.25)
国際出願番号 JP2009003960
国際公開番号 WO2010023846
国際出願日 平成21年8月20日(2009.8.20)
国際公開日 平成22年3月4日(2010.3.4)
優先権データ
  • 特願2008-215027 (2008.8.25) JP
  • 特願2009-054934 (2009.3.9) JP
  • 特願2009-056964 (2009.3.10) JP
発明者
  • 只友 一行
  • 岡田 成仁
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 半導体基板及びその製造方法 実績あり 外国出願あり
発明の概要 半導体基板は、基板表面(12)が基板主面部分(12a)及び基板主面部分(12a)とは面方位が異なると共にGaNの結晶成長が可能な結晶成長面部分(12b)を有するサファイア基板(11)と、サファイア基板(11)の基板表面(12)における結晶成長面部分(12b)を起点としてGaNが結晶成長することにより基板主面部分(12a)の法線方向に成長して形成されたGaN層(15)とを備える。
従来技術、競合技術の概要


発光ダイオード(LED)や半導体レーザ(LD)などの半導体発光素子として、サファイア基板上に、n型GaN層、InGaN層からなる量子井戸層とGaN層からなる障壁層とが交互積層された多重量子井戸層(Multi Quantum Wells:MQWs)、及びp型GaN層が順に積層形成された構造を有するものが量産化されている。そして、このような量産化されている半導体発光素子では、いずれのGaN層もc軸方向にGaNが結晶成長し、表面がc面<(0001)面>となっている。



ところで、表面がc面であるGaN層では、図18に示すように、Ga原子のみを含むGa原子面とN原子のみを含むN原子面とがc軸方向、つまり、層厚さ方向に交互に積層された結晶構造を有し、また、Ga原子とN原子とが互いに異なる電気陰性度を有することから、Ga原子面が僅かにプラスに帯電する一方、N原子面が僅かにマイナスに帯電し、結果としてc軸方向(層厚さ方向)に自発分極が発生する。また、GaN層上に異種半導体層をヘテロエピタキシャル成長させた場合、格子定数差に基づいてGaN結晶に圧縮歪や引っ張り歪が生じ、GaN結晶内でc軸方向に圧電分極(ピエゾ分極)が発生する(特許文献1及び2参照)。



従って、上記構成の半導体発光素子では、多重量子井戸層において、InGaN量子井戸層に固定電荷に起因する自発分極に加えて、InGaN量子井戸層に加わる圧縮歪により生じたピエゾ分極が重畳され、そのためc軸方向に大きな内部分極電場が発生することとなる。ここで、自発分極は-c面方向に働き、ピエゾ分極は+c面方向に働くが、InGaN井戸層においては圧倒的にピエゾ分極が大きい。そして、その影響によって、発光効率の低下や必要な注入電流の増大に伴う発光のピーク波長シフトなどの問題が生じる。なお、かかる問題の原因としては、分極電場に起因して量子井戸層中の電子と正孔との波動関数が空間的に分離されて発光確率が激減する量子閉じ込めシュタルク効果(Quantum-confined Stark effect:QCSE)が考えられる。



そこで、かかる問題に対し、a面<{11-20}面>及びm面<{1-100}面>のいずれもが無極性面であることから、表面がa面又はm面であるGaN層上にInGaN層を形成し、それによって自発分極とピエゾ分極の重畳された内部電界の影響を回避することが検討されている(特許文献1~3参照)。



また、c面がa軸あるいはm軸方向に約60度傾斜した半極性面といわれている面上にInGaN量子井戸層を形成し、それによって内部電極の影響を回避することも検討されている。例えば、非特許文献1には、c面成長したバルクGaNから半極性の(11-22)面を切り出した基板が開示されている。また、非特許文献2には、ストライプ状に選択成長したGaNに現れる(11-22)面斜めファセット上に多重量子井戸構造を成長させることが開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、半導体基板及びその製造方法、並びにそれを用いた電子デバイス及び半導体発光素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板表面が、基板主面部分と、該基板主面部分とは面方位が異なると共にGaNの結晶成長が可能な結晶成長面部分と、を有するサファイア基板と、
上記サファイア基板の上記基板表面における上記結晶成長面部分を起点としてGaNが結晶成長することにより上記基板主面部分の法線方向に成長して形成されたGaN層と、
を備え
上記サファイア基板は、上記基板主面部分がr面であると共に、上記結晶成長面部分がGaNのc面成長が可能な面であり、
上記GaN層は、上記サファイア基板の上記基板表面における上記基板主面部分と平行な面が半極性面である半導体基板。

【請求項2】
基板表面が、基板主面部分と、該基板主面部分とは面方位が異なると共にGaNの結晶成長が可能な結晶成長面部分と、を有するサファイア基板と、
上記サファイア基板の上記基板表面における上記結晶成長面部分を起点としてGaNが結晶成長することにより上記基板主面部分の法線方向に成長して形成されたGaN層と、
を備え、
上記サファイア基板は、上記基板主面部分が(10-12)面にオフ角をつけた面であると共に、上記結晶成長面部分がGaNのc面成長が可能な面であり、
上記GaN層は、上記サファイア基板の上記基板表面における上記基板主面部分と平行な面が半極性(11-22)面である半導体基板。

【請求項3】
基板表面が、基板主面部分と、該基板主面部分とは面方位が異なると共にGaNの結晶成長が可能な結晶成長面部分と、を有するサファイア基板と、
上記サファイア基板の上記基板表面における上記結晶成長面部分を起点としてGaNが結晶成長することにより上記基板主面部分の法線方向に成長して形成されたGaN層と、
を備え、
上記サファイア基板は、上記基板主面部分が(11-23)面、(11-22)面、又は(11-21)面のミスカット面であると共に、上記結晶成長面部分がGaNのc面成長が可能な面であり、
上記GaN層は、上記サファイア基板の上記基板表面における上記基板主面部分と平行な面が半極性面である半導体基板。

【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載された半導体基板において、
上記サファイア基板は、上記基板主面部分又は上記結晶成長面部分以外の部分がGaNの結晶成長を阻止する結晶成長阻止層で表面被覆されている半導体基板。

【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載された半導体基板において、
上記結晶成長面部分は、上記サファイア基板上に間隔をおいて並行に延びるように形成された複数本の凹溝の側面で構成されている半導体基板。

【請求項6】
請求項1乃至のいずれかに記載された半導体基板において、
上記GaN層は、上記サファイア基板の上記基板表面における上記基板主面部分と平行となるように表面研磨されている半導体基板。

【請求項7】
請求項1乃至のいずれかに記載された半導体基板において、
上記結晶成長面部分が上記サファイア基板のa面又はc面で構成されている半導体基板。

【請求項8】
請求項1乃至のいずれかに記載された半導体基板を有する電子デバイス。

【請求項9】
請求項1乃至のいずれかに記載された半導体基板を有する半導体発光素子。

【請求項10】
請求項に記載された半導体基板を有し、
上記GaN層上に設けられ、各々、該GaN層に対するエピタキシャル成長により形成された量子井戸層及び障壁層が交互積層された多重量子井戸層を備えた半導体発光素子。

【請求項11】
基板表面が、基板主面部分と、該基板主面部分とは面方位が異なると共にGaNの結晶成長が可能な結晶成長面部分と、を有するサファイア基板を用い、
上記サファイア基板の上記基板表面における上記結晶成長面部分を起点としてGaNを結晶成長させることにより上記基板主面部分の法線方向に成長するようにGaN層を形成し、
上記サファイア基板は、上記基板主面部分がr面であると共に、上記結晶成長面部分がGaNのc面成長が可能な面であり、
上記GaN層は、上記サファイア基板の上記基板表面における上記基板主面部分と平行な面が半極性面である半導体基板の製造方法。

【請求項12】
基板表面が、基板主面部分と、該基板主面部分とは面方位が異なると共にGaNの結晶成長が可能な結晶成長面部分と、を有するサファイア基板を用い、
上記サファイア基板の上記基板表面における上記結晶成長面部分を起点としてGaNを結晶成長させることにより上記基板主面部分の法線方向に成長するようにGaN層を形成し、
上記サファイア基板は、上記基板主面部分が(10-12)面にオフ角をつけた面であると共に、上記結晶成長面部分がGaNのc面成長が可能な面であり、
上記GaN層は、上記サファイア基板の上記基板表面における上記基板主面部分と平行な面が半極性(11-22)面である半導体基板の製造方法。

【請求項13】
基板表面が、基板主面部分と、該基板主面部分とは面方位が異なると共にGaNの結晶成長が可能な結晶成長面部分と、を有するサファイア基板を用い、
上記サファイア基板の上記基板表面における上記結晶成長面部分を起点としてGaNを結晶成長させることにより上記基板主面部分の法線方向に成長するようにGaN層を形成し、
上記サファイア基板は、上記基板主面部分が(11-23)面、(11-22)面、又は(11-21)面のミスカット面であると共に、上記結晶成長面部分がGaNのc面成長が可能な面であり、
上記GaN層は、上記サファイア基板の上記基板表面における上記基板主面部分と平行な面が半極性面である半導体基板の製造方法。

【請求項14】
請求項11乃至13のいずれかに記載された半導体基板の製造方法において、
上記GaN層を上記サファイア基板から分離してGaN基板とする半導体基板の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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