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血流プロファイルの測定方法

国内特許コード P160013315
整理番号 S2015-0437-N0
掲載日 2016年9月23日
出願番号 特願2015-010439
公開番号 特開2016-131836
出願日 平成27年1月22日(2015.1.22)
公開日 平成28年7月25日(2016.7.25)
発明者
  • 竹原 康雄
  • 杉山 将隆
出願人
  • 国立大学法人浜松医科大学
発明の名称 血流プロファイルの測定方法
発明の概要 【課題】3D cine PC MRにより取得されたデータに基づいて、血管の血流プロファイルをより正確に測定するための方法及び当該方法を実施する血流量測定装置を提供する。
【解決手段】血流プロファイルの測定方法は、(1)3D cine PC MRのマグニチュード画像から、3次元の血管構造を描出する血管画像を構築する工程と、(2)3D cine PC MRの位相画像から、前記血管画像中の血管内の各座標における血流ベクトルを計測する工程と、(3)前記血流ベクトルに基づいて、前記血管画像中の血管壁の境界座標におけるAWSS又はOSIを計測する工程と、(4)前記血管画像中の血管壁のうち、AWSSが所定の第1の閾値以上である、又はOSIが所定の第2の閾値以下である境界座標のみからなる測定断面を抽出する工程と、(5)前記測定断面における血流プロファイルを測定する工程と、を有する。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


非侵襲的に臓器の血流量を知ることは、臨床的に大きな意義があり、超音波ドプラ法、核医学のトレーサーを用いた計測法、MRI(Magnetic Resonanse Imaging)によるシネ位相コントラスト法等の様々な方法で試みられている。シネ位相コントラスト磁気共鳴法は、双極傾斜磁場中で流速によって誘発されるMR信号の位相シフトを利用して流れている血液と静止組織を識別することにより画像化する位相コントラスト法において、撮像のタイミングを心電図同期し、心周期の各時点において撮像する方法である。当該方法には、2次元断面での計測を行う2次元シネ位相コントラスト磁気共鳴法と、3次元の血流ベクトルを測定する3次元シネ位相コントラスト法がある。



これらの計測方法のうち、超音波ドプラ法では、血流の流速を計測可能であるが、客観性に乏しく、観測者によって再現性がやや悪いという問題点がある。また、核医学による方法は、放射性トレーサーの静脈注射が必要であること、患者や検査施行者に電離放射線被曝を伴うこと等の問題がある。2次元シネ位相コントラスト法では、至適な測定断面を検査開始前から知ることはできないため、測定血管上に盲目的に多数の断面の設定を行う必要がある。これらの制約のため、これらの方法による臓器血管血流量測定の普及が妨げられている。



3次元シネ位相コントラスト法によって測定されたデータと血流解析アプリケーションにより、解析目的の血管領域内の血液の流速及び流量の定量や、流線、血管壁の剪断応力等の解析が可能である。3次元シネ位相コントラスト法では、2次元シネ位相コントラスト法とは異なり、データ収集後に任意の測定断面を設定できるため、より正確な血流量をレトロスペクティブに測定することができる。さらに、空間分解能が高く、複雑な血管走行の描出に優れるという利点もある(例えば、非特許文献1参照。)。一方で、3次元シネ位相コントラスト法は、撮像時間が長いため、血管内に生ずる乱流の影響を受けやすいという問題がある。このため、例えば選択した測定断面によっては、乱流の影響により測定流量が大きく変動し、測定結果が不正確となるという問題がある(例えば、非特許文献2参照。)。

産業上の利用分野


本発明は、3次元シネ位相コントラスト磁気共鳴法(3D cine PC MR)により取得されたデータに基づいて、血管の血流プロファイル(血管断面における血流速度の時間的プロファイル)をより正確に測定するための方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(1) 3次元シネ位相コントラスト磁気共鳴法により取得されたマグニチュード画像から、3次元の血管構造を描出する血管画像を構築する工程と、
(2) 3次元シネ位相コントラスト磁気共鳴法により取得された位相画像から、前記血管画像中の血管内の各座標における血流ベクトルを計測する工程と、
(3) 前記血流ベクトルに基づいて、前記血管画像中の血管壁の境界座標における時間平均壁面剪断応力又は振動剪断インデックスを測定する工程と、
(4) 前記血管画像中の血管壁のうち、時間平均壁面剪断応力が所定の第1の閾値以上である、又は振動剪断インデックスが所定の第2の閾値以下である境界座標のみからなる測定断面を抽出する工程と、
(5) 前記測定断面における血流プロファイルを測定する工程と、
を有する、血流プロファイルの測定方法。

【請求項2】
前記工程(4)において、間平均壁面剪断応力が前記第1の閾値以上であり、かつ振動剪断インデックスが前記第2の閾値以下である境界座標のみからなる測定断面を抽出する、請求項1に記載の血流プロファイルの測定方法。

【請求項3】
前記工程(4)において、複数の測定断面を抽出し、
抽出された複数の測定断面から任意に選択された1つについて、前記工程(5)を行う、請求項1又は2に記載の血流プロファイルの測定方法。

【請求項4】
前記血管画像が、前記マグニチュード画像から、最大強度投影法によって3次元の血管構造が再構築されたものである、請求項1~3のいずれか一項に記載の血流プロファイルの測定方法。

【請求項5】
前記第1の閾値が、0.2~0.8Paの範囲内の数値である、請求項1~4のいずれか一項に記載の血流プロファイルの測定方法。

【請求項6】
前記第2の閾値が、0.2~0.4の範囲内の数値である、請求項1~5のいずれか一項に記載の血流プロファイルの測定方法。

【請求項7】
さらに、前記工程(5)において測定された血流プロファイルに基づいて、前記測定断面における血流量を測定する、請求項1~6のいずれか一項に記載の血流プロファイルの測定方法。

【請求項8】
前記測定断面における血流量が、前記測定断面における1心拍当たりの血流量である、請求項7に記載の血流プロファイルの測定方法。

【請求項9】
3次元シネ位相コントラスト磁気共鳴法により取得されたマグニチュード画像及び位相画像を取得するデータ取得部と、
前記データ取得部において取得したマグニチュード画像及び位相画像、時間平均壁面剪断応力の計測値について設定された第1の閾値、並びに、振動剪断インデックスの計測値について設定された第2の閾値を格納する記憶部と、
前記記憶部に格納されたマグニチュード画像、位相画像、第1の閾値、及び第2の閾値に基づき、血流プロファイル及び血流量を測定する制御部と、
血流プロファイル及び血流量を測定した測定断面、血流プロファイル、並びに血流量を表示する表示部とを備え、
前記制御部が、
前記記憶部のマグニチュード画像から、3次元の血管構造を描出する血管画像を構築する血管画像構築部と、
前記記憶部の位相画像と前記血管画像構築部により構築された血管画像から、前記血管画像中の血管内の各座標における血流ベクトルを計測する血流ベクトル計測部と、
前記血流ベクトル計測部により得られた血流ベクトルと前記血管画像構築部により構築された血管画像から、前記血管画像中の血管壁の境界座標における時間平均壁面剪断応力及び振動剪断インデックスを計測するAWSS/OSI計測部と、
前記血管画像中の血管壁のうち、時間平均壁面剪断応力が前記記憶部に格納されている第1の閾値以上である、又は振動剪断インデックスが前記記憶部に格納されている第2の閾値以下である境界座標のみからなる測定断面を抽出する測定断面抽出部と、
前記測定断面抽出部により抽出された測定断面における血流プロファイル及び血流量を測定する血流量測定部とを含む、血流量測定装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015010439thum.jpg
出願権利状態 公開
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